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複数のドメインを一つのコントロールパネルで管理できる 「マルチドメイン」で、約 20 社のメール管理を劇的に効率化

株式会社インプレスホールディングス
技術部マネージャー
小山敬夫 様

導入製品

Google Apps for Business

会社概要

インプレスグループの経営・財務戦略の策定をミッションとする持株会社。傘下には「IT」「音楽」「デザイン」「医療」「山岳・自然」「モバイルサービス」などをテーマとする約20社の事業会社があり、一大メディア企業グループを構成している。「面白いことを創造し、知恵と感動を共有する」をグループの経営理念に掲げ、各社がそれぞれ独自の専門性を発揮した事業活動を展開する一方、グループ内での連携を通じたグループとしての総合力の発揮を目指す。

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株式会社インプレスホールディングス

複数のドメインを一つのコントロールパネルで管理できる 「マルチドメイン」で、約 20 社のメール管理を劇的に効率化

自社独自のメールシステムに限界

株式会社インプレスホールディングス

インプレスホールディングスの前身であるインプレスは、パソコンのアプリケーションソフトの初心者向け解説書『できる Word』などのシリーズでおなじみの、コンピュータ関連の雑誌・書籍の出版社(現在、同分野の出版事業はインプレスジャパンが手がける)。コンピュータに詳しい者が集まり、日本で初めて自作のシステムでメールマガジンの配信を始めたという歴史を持つ。したがって、メールシステムも古くから自社で独自に作成してきた。担当者が変わっても、新しい担当者が少しずつ形を変えながらメールサーバを脈々と維持してきた。いきおい、システムは属人的なつくられ方がなされている。

「コンピュータに詳しい者同士の会社なので、仕様を文書に残すこともなく、担当が替わる際の引継ぎは『設定ファイルを見ればわかる』という程度のものでした。しかし、担当者によってスキルのレベルは異なり、仕様を理解するまでに時間がかかることが多かったのです」とグループ全体の IT 環境整備を担当する技術部マネージャーの小山敬夫氏は言う。そして、会社の規模が大きくなり、グループ会社も増えてユーザー数が拡大してくると、自前のシステムによる管理の煩雑さや使い勝手の悪さが目に余るようになった。

「トラブルシューティングに苦労したり、古くからいる人には可能な機能が新しく入った人まで拡張できないといったサービスのバラつきが生じたのです。さらに、スパムが多いという問題もありました」

古くからメールマガジンを配信してきただけあって、スパムの格好の標的にされるという事情があった。また、ウィルス対策はアンチウィルスソフトで対応していたが、アタックを受けた時やサーバの負荷が急増した時などは手作業で後追い的に対応策を講じ、「イタチごっこの繰り返しで、人的な努力では限界が見えた」という状況に追い込まれていた。2005 年頃のことである。

グループ会社が増えるたびに即座に拡張可能


技術部マネージャー
小山敬夫氏

「その頃から、社内で何もかも対応するのではなく、外部のソリューションも検討してみようという空気になりました」と、小山氏らは SIer やデータセンターのサーバを借りてシステム運用を丸ごと委託する検討も開始。ところが、どこも見積もりの金額が高く、当時の景況では手が出せなかったという。

その後、ある会社をグループに迎えることになった際、「急遽、元の親会社からメールシステムを解除されることになったので、そちらのメールシステムに加えてほしい」という要請が入る。しかし、すぐに対応するのは難しかった。

「そこで、Gmail ならばすぐに導入できそうだから使ってみようということになりました。その時に Google Apps の使い勝手の良さを認識しましたね。 Google Apps for Business 導入後も、グループ会社が増えるたびに即座に拡張できる点に大いに助けられています」

2009 年にグループ全体のメールシステムとして Google Apps for Business の検討を始めたが、当時はドメインごとの契約体系となっており、「グループ約 20 社の IT 環境を一元管理する技術部が、各社ドメインの管理画面をいちいち立ち上げて業務を行うのは現実的ではない」と、見送った経緯がある。

サービス改善の速さで今後に期待大

「ところが、2010 年 6 月に、Google Apps for Business に『マルチドメイン』というサービスがリリースされることを知りました。これに飛びつきましたね」

「マルチドメイン」とは、Google Apps for Business の複数のドメインを一つのコントロールパネルで管理できるという機能。ある企業で異なるドメインに所属するユーザーは、ドメイン固有のメールアドレスを維持つつ、企業のグローバルアドレスブックでほかのドメインの同僚を見つけることができる。Google ドキュメントや Google サイト、その他の Google Apps for Business のサービスにおいても、ユーザーはドメイン間で情報共有を簡単に行うことができる。

「技術部としても、約 20 社のグループ会社の全アドレスを、あたかも 1 社のごとく一覧操作できるので、管理業務がグッと現実的になりました。これが決め手となって導入に向けての検討を本格化させました」

7 月から試験的に仮導入し、小山氏らは Google および販売代理店の担当者と細部の機能の確認作業を繰り返した。「要望が満たされない部分もあったが、90%満たされれば十分メリットはある。しかも Google はサービス改善のスピードが速いので、今後に大いに期待できた」と正式に導入を決定。10 月から先行ユーザーへのリリースを開始し、2011 年 2 月に全ての切り替えを行った。アカウント数は、個人分が約 600、メーリンググループ分が約 1000 の合計約 1600 である。

1 日 1000 通のスパムを一掃

Google Apps for Business を導入してすぐに発現したメリットは、スパムメールが劇的に遮断されるようになったこと。「それまで、多い人は 1 日 1000 通くらい来ていたが、一掃されるようになった。無駄な削除作業が不要となり、平均 1 人あたり 5 分は確実に効率化できているはず」と小山氏は評価する。

小山氏ら技術部の管理業務も大幅に効率化した。
「ハードやソフトのメンテナンスをしなくてもいいので、その分の工数が減少しました。極論すると、メールシステムに関しては社員の出入りだけ管理していればいいような状況です(笑)」

その要因として、Google Apps for Business には様々な管理業務を自動化するツールが用意されている効用も大きい。例えば、新たに入社した人が所定の設定をしたかどうかの確認作業は、従来はいちいちこちらからログインして行わなければならなかったが、ツールを使えば日々自動的にメールで通知されるようになった。

「このようにルーチン的な管理業務の多くが自動化できるようになり、捻出できる時間を企画業務などの充実化に使えるようになりました」

コストが抜本的に明確に

コスト面では、従来に比べて抜本的に明確になったというメリットがある。属人的な対応に終始していた以前は、メールサーバはグループ会社の大規模な WEB サイト向け IT インフラに統合されていたこともあり、人的コスト含めどれぐらいの費用がかかっていたのかは算定しづらかった。しかし、Google Apps for Business は 1 アカウントあたりの料金が決まっているので、極めて明確となった。

ユーザーの使い勝手においても、着実な向上が見られる。

「スマートフォンでも使えるようにしたいという申請が 20% ほど届いています。従来は VPN を経由して社内システムにアクセスしていましたが、VPN アカウント不要との申請も届いているので、社内外でシームレスに使えるようになった利便さは着実に広がっているはずです」

現在、グループウェアなどは各社まちまちに利用されているが、会議室予約など各社共通で使う機能は Google Apps for Business に一本化していく予定である。

ところで、グループ会社の音楽関連出版社のリットーミュージックは、Google Apps for Business が導入された直後から、年末に行われた社内イベントの社員バンド大会の模様を Google ビデオで社内に流しているという。

「得意分野の異なるグループ会社が増え、社員一人一人の IT 経験や知識に幅が見られるようになりました。そんな中で、だれもが同じように Google Apps を活用できるように、各社の自主的な取り組みで Google Apps に慣れ親しんでもらおうという動きが始まっているのはうれしいことです。今後、こうした草の根的な使い方が広まっていくと見ています」と小山氏は目を細める。