マルチデバイス環境におけるユーザーの新たな行動パターンとは?

2014年11月26日

今、多くの人がパソコンだけではなくスマートフォンやタブレットといったモバイル端末を利用しています。このようなマルチデバイス環境下で、人々はどのような情報接触行動を取っているのでしょうか?マルチデバイスを保有する誰もが、スマートフォンを片手にテレビを見ているのでしょうか?

Google では、マルチデバイス環境化におけるユーザーの情報接触行動を明らかにする「マルチスクリーン調査」を実施しました。今回は、調査からわかったマルチデバイスユーザーの代表的な行動パターンをご紹介します。

ユーザーの行動パターンは 5 つに分かれる

まず取り組んだ調査分析として、マルチスクリーン ユーザーのメディア行動を分類しました。

テレビ・パソコン・スマートフォンを使って、いつ、どれだけの時間をメディア視聴しているかという行動の違いに着目し、メディア行動が似ている人たちを統計的に分類した結果、5 つのグループができました。

それら 5 つのグループの特徴を各種データ(視聴テレビ番組・インターネットサイト / 利用アプリ・購買意識や生活意識など)からまとめた結果をご紹介します。

1. キマジメ大食らい(全体の 22% )キマジメ大食らい

  • デバイス利用時間全体が長く、朝起きたら “ON” 状態にするのが習慣。雑誌の購読数も多く、ニュースや情報番組で知識をどんどん蓄積させていく。メディアは取捨選択型ではなく追加型。
  • 人付き合いに関しては、これ以上は広げなくてもいいと感じている。
  • 買い物をする時はしっかり検討する慎重派。

2. ハラハチブ自由人(全体の 15% )ハラハチブ自由人

  • テレビを見るのは夜くらいで、それ以外の時間では見ないほう。パソコン利用も夜型。スマホ利用は比較的少なく、パソコンを使う。雑誌はあまり読まない。
  • 心にゆとりをもって自分だけの時間を大切に過ごしたい。広く浅い人付き合いを好まず、ガヤガヤした場所が苦手。SNS も騒がしい空間と感じる。
  • ものを買う時に比較検討はあまりしない。

3. ヒマツブシ貴族(全体の 30% )ヒマツブシ貴族

  • テレビもパソコンもスマホも楽しく時間をつぶすため。テレビ番組はワイドショー好き。スマホでは写真を撮ったり、動画を見たり。家にいる時間はテレビをつけながらパソコンやスマホを見ている。
  • 何でもネットで済ませてしまわず、生活の充実感はリアルな人間関係の中で感じていたい。付き合いや交際のための支出は削れない。
  • ショッピングが好きで、ついつい衝動買いしてしまうことも。

4. 探索ナルシスト(全体の 22% )探索ナルシスト

  • パソコン利用が少なく、メインデバイスはスマホに移っている。気になったことはすぐに調べたい性格で、家でパソコンを立ち上げるまで待てずにスマホで検索。
  • 他人にどう見られるか?ではなく、自分は自分という意識が強い。情報に踊らされるのではなく、自分の価値観を重視したい。
  • 価格サイトや企業の HP をスマホからチェック、ネットショッピングをするときはパソコンの大画面で慎重に行う。スマホとパソコンのメディア間の使い分けが明確。

5. 社交的ハンター(全体の 12%)社交的ハンター

  • テレビよりもパソコンやスマホの利用時間が長い。テレビ・パソコン・スマホは深夜帯 (23 時以降)での利用が多いのが特徴。オンラインはつながるため、情報を得るためのもの。
  • たくさんの人と交流できる場所、ネットワークづくりが大好き。
  • 人とつながるために、常にアクティブに情報を収集し、自分で編集・加工して発信。パソコンやスマホをフル活用して、SNS やメッセージアプリから気に入ったブランドや話のネタになる情報をシェアしていたい。

ユーザーの多様性を理解する

今回の調査からわかったことは、マルチスクリーン ユーザーのメディアとの関わりは全員が一様ではないこと、パソコンやスマートフォンが普及したからテレビが見られなくなったなどの単純なトレードオフではないということです。

さらに、性別年代の偏りが私たちが事前に思った以上に小さかったことも新たな発見でした。これまで多くのマーケターは、メディア行動に影響する要因は男女や年代であると考えてきたと思います。テレビはテレビ、パソコンはパソコンとして捉えると、そのような結果になることが多いからです。しかし、これをテレビ・パソコン・スマートフォンのクロスメディアで捉えると、その定説は必ずしも当てはまらないのです。

これらの調査結果を受けて、マルチスクリーン ユーザーへのマーケティングはどう考えればよいでしょうか?例えば、5 つのグループのうち、「探索ナルシスト」は納得するまで調べるなど情報に対して目的を持った態度が見られます。彼ら / 彼女らにアプローチをするには、オウンドメディアの整備が欠かせないでしょう。ネットワークづくりが好きで情報発信も積極的な「社交的ハンター」に対しては、オンラインの SNS で情報を提供することで、自発的な情報発信が期待できます。

これらは一例にすぎませんが、広告やメディアプランなどのコミュニケーションのためには、生活者の行動をより正確に観察するということが重要です。自社ブランドのターゲットが、例えば、女性の F1 層( 20 - 34 歳)であっても、その中にはテレビを好んで見る人たちもいれば、スマートフォンを中心に情報接触をしている人たちがいます。両方を使う人もいます。SNS で情報発信をするのが好きな人もいれば、検索をし積極的に情報を取りにいく人もいます。

メディアを介して自社のブランドを知ってもらい、使ってもらい、好きになってもらう。マルチデバイス環境が進むことで生活者のメディア環境は多様化していますが、だからこそ、生活者を理解した上でのマーケティング活動は今後も欠かせないのです。



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