競争が激化するアプリ市場で勝ち残るためのプロモーションとは

2017年11月17日

2018 年には世界で 8 兆円(770 億ドル)を超える規模*1まで成長すると予想されるモバイルコンテンツ市場。いつでもどこでも手軽に使えるモバイル デバイスはもはや生活者にとってなくてはならないツールになっています。

そんなモバイル ビジネスに携わる方々に向けたイベント「Google for Mobile I/O RECAP 2017」が、2017年 8 月に開催されました。同年 5 月にカリフォルニア州で開催された「Google I/O 2017」の発表内容をベースに、モバイル ビジネスに役立つ Google の最新技術やサービスなどさまざまな情報を発信。その中から、グーグル モバイルアプリ ソリューション チーム 日本統括部長 有木剛が行ったセミナー「ユニバーサル アプリ キャンペーンと今後のアプリ プロモーション」をレポートします。

競争が激化するアプリ市場でマーケターに求められるものとは

今や Android 端末の利用台数は世界で 20 億台*2を超え、Google Play ストアからダウンロードされたアプリの数は 820 億*2に上るまで成長しました。さらに、月間 100 万以上のインストールを生み出しているアプリのデベロッパー数も、昨年比で成長率 35%*3と大きく増加しています。これらのデータから、モバイル市場は成熟しており、アプリは日々の生活になくてはならない存在になっていることがわかります。一方で、それは同時に競争が激化しているということです。そこで勝ち抜くためにはより高度なマーケティングが求められます。「そこで必要になるのが『AI(=機械学習)』へのシフトです」と有木は話しました。

アプリ プロモーションの課題はインストールの「量」から「質」へ

Google はさまざまなプロダクトに機械学習機能を搭載し、「AI ファースト」に取り組んでいます。「ユニバーサル アプリ キャンペーン(UAC)」はアプリ プロモーションにおける代表的なプロダクトです。UAC はユーザーの行動をはじめとしたデータを機械学習し、広告の配信を自動的に最適化することでアプリのインストール数を最大化します。広告の配信先は検索、Google ディスプレイネットワーク、YouTube など、さまざまなプラットフォームですが、先日の「Google I/O 2017」ではさらに Google Play のトップページも配信先となることが発表されました。

多くの競合アプリの中で、他のアプリとの差別化をはかることも重要です。今アプリ プロモーションで注目されている動画広告は、まさにその課題を解決する手法と言えます。「音と映像を使って表現できる動画広告は、ユーザーに対してアプリの特徴や魅力を伝えて行くのに最も適した広告フォーマットです」と有木は言います。UAC では YouTube、AdMob と 2 種のプラットフォームで動画広告の配信が可能です。

ユニバーサル アプリ キャンペーンで広告を配信できるプラットフォーム

UAC をはじめとする Google AdWords からのアプリ インストール数は 50 億以上、さらにインストール ユーザーから 30 億以上のアプリ内アクションが発生しています*3。どちらも非常に多いことは事実ですが、一方でインストール数とアクション数との間にギャップがあることもわかります。インストール後に離脱してしまうユーザーが少なくないということです。アプリのインストール促進にあたって、アプリ内でアクションを起こすユーザーを獲得する、つまりインストールの質を上げることが今後の課題と考えられます。

進化したユニバーサル アプリ キャンペーン(UAC)を活用してインストールの質を上げる

ユニバーサル アプリ キャンペーンの仕組み

この課題に対応するために UAC は進化を遂げました。従来はインストール数を最大化するために、インストールというアクションをコンバージョンとしていましたが、アプリ内での特定のアクションをコンバージョンポイントとすることが可能となりました。これによって、アプリ内アクションを最大化するために機械学習をし、アクションを起こしやすいユーザーを獲得することができるようになったのです。

ショッピング アプリの KPI 設定の考え方

具体的なサンプルで考えてみましょう。例えばショッピング アプリの場合、インストールしたユーザーのうち、ログインするのは 30%、商品を欲しいものリストに追加するユーザーが 20%、ショッピング カートに追加するのが 10%、購入に至るユーザーが 5% だとします。この場合、購入に直接つながるのはカートへの追加ですが、全体の 10% とボリュームが少ないので機械学習のための十分な情報が得られない可能性があります。そのため、購入する可能性の高いユーザーを獲得するには、「欲しいものリスト追加」にコンバージョンポイントを置くという方法も考えられます。

セミナーではさらに、UAC の進化についても解説されました。これまで Google AdWords の機能としての「目標設定」に目標とする CPI(Cost Par Install)を設定し、そこに向かって最適化するよう機械学習が働いていましたが、さらに CPA(Cost Par Action)をユーザー獲得の目標値として設定することができる機能もリリースされ、ROAS(Return On Advertising Spend)の目標値設定もリリース予定です。

アプリ内アクションの内容によって、ユーザの価値は変わってきます。このアクションの内容によって目標 CPA を設定できるという機能が前者です。ROAS を目標とした場合は CPI や CPA も無視して広告コストの回収率に対して最適化するよう機械学習が働くということです。

UAC の効果を最大化するための 3 ステップ

UAC を活用してインストールの質を最大化させるために必要なのは 3 ステップです。

ステップ 1:イベント計測
→ アプリ内アクションを計測ツールで可視化する
ステップ 2:LTV 分析
→ 価値の高いアプリ内アクションを特定する
ステップ 3:データ設定
→ UAC を設定し、機械学習機能を活かす

このステップ 1、2 に欠かせないのが計測ツールです。「Google は計測ツールを提供する複数の企業と公式パートナーシップを組み、Google AdWords とのスムーズなデータ連携を可能にします」と有木が「Google I/O 2017」の発表を解説しました。(下図)

ユニバーサル アプリ キャンペーンのパートナーシップ サービス

これからのアプリ プロモーションに必要とされるのは、「AI ファースト」を実現するためのデータ収集やその分析です。UAC をはじめとした Google のテクノロジーを活用することが、アプリ プロモーションを成功に導く近道と言えそうです。

 

この記事のまとめ

  • より高度なノウハウが求められるアプリ プロモーションにおいて、機械学習をはじめとした「AI ファースト」が重要になってきている。
  • インストール数を増やすだけでなく、よりビジネスに貢献する質の高いユーザーを獲得する必要がある。
  • 価値の高いアプリ内アクションを特定し、UAC の機械学習を活用することで、質の高いユーザーを獲得することができる。

 

出典
*1 総務省 情報通信白書(平成 27 年度版)
*2 Google The Keywords
*3 Google I/O 2017 発表データ

 

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