北朝鮮から解放の米大学生死去、米大統領「残忍な政権」と非難

北朝鮮から解放の米大学生死去、米大統領「残忍な政権」と非難
 6月19日、北朝鮮から前週解放された米国人大学生のオットー・ワームビア氏(22)が治療を受けていた米オハイオ州シンシナティの病院で死去した。ワームビア氏の家族が声明で発表した。写真は病院に移送されるワームビア氏。シンシナティで13日撮影(2017年 ロイター/Bryan Woolston)
[19日 ロイター] - 北朝鮮から前週解放された米国人大学生のオットー・ワームビア氏(22)が19日、治療を受けていた米オハイオ州シンシナティの病院で死去した。ワームビア氏の家族が声明で発表した。
ワームビア氏は北朝鮮で1年5カ月間拘束され、13日に昏睡状態で帰国した。治療に当たった医師団は、同氏に深刻な脳損傷が見られ、「反応がない覚醒状態」にあると述べていた。
トランプ米大統領は遺族に哀悼の意を伝え、北朝鮮について「残忍な政権」で「基本的な良識」の尊重を欠いていると非難した。
ソーントン国務次官補代行(東アジア太平洋担当)は、米国政府が北朝鮮に拘束されている他の米国人3人の状況を懸念していると述べた。
ワームビア氏はツアーで北朝鮮を訪問中に拘束された。現地メディアは政治スローガンが書かれた物を盗もうとしたことが理由と伝えている。
遺族によると、同氏は15年の労働教化刑を言い渡された直後の2016年3月に昏睡状態に陥った。北朝鮮側は同氏がボツリヌス菌に感染し、睡眠薬を服用したと説明したが、医師団はこれに関してボツリヌス菌は検出されなかったと述べた。

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