中国の大手スマートフォン(スマホ)メーカー、華為技術(ファーウェイ)の"巨大経済圏"が、日本も飲み込むか。

同社日本法人は2018年10月2日、東京都内で記者会見を行い、独自のスマホ向けアプリストア「Appgallery」」を日本でも展開すると発表した。

中国ではアプリが1200億ダウンロード

日本でアプリストアといえば、アップル製品であれば「App Store」、アンドロイド製品なら「Google Play」が代表的だ。

米調査会社「Sensor Tower」によると、世界市場における2018年上半期のApp Storeの売上高は約22億6000万ドル(約2500億円)、Google Playは約11億8000万ドル(約1300億円)となっている。ダウンロード数では逆転し、Google Playが360億、App Storeが150億と推測する。

この巨大市場に挑んだのが、ファーウェイだ。同社のスマホに対応したアプリストア「Appgallery」を開発し、130以上の国と地域で展開。18年4月の発表によると、中国では累計1200億以上アプリがダウンロードされたという。中国市場だけでアップル、グーグルのアプリストアの数字を大幅に上回っている。

その"巨大経済圏"を日本にも持ち込む。10月5日発売の新スマホ「HUAWEI nova 3」およびOS「MUI9.0」以降を搭載するファーウェイのSIMフリー端末に続々対応していく。

日本の開発者を「全力サポート」

発表会での説明によれば、日本の「Appgallery」では公開時に1000以上のアプリを用意する。アプリの開発者は「全力でサポート」するといい、無料でプロモーション支援などをするとしている。

ビジネスモデルは明かされていないが、ファーウェイが開発者向けにインターネット上で公開している記事によれば、有料・課金アプリの収益分配(30〜50%)と広告による収益が大きいとみられる。

18年4月〜6月の世界のメーカー別スマホ出荷台数では、アップルを初めて抜き世界2位に躍り出たファーウェイ。ハードの勢いそのままに、ソフトでも攻勢に出る。