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Microsoft、Project xCloudの社外テスト“takehome”の最新状況を公開

Xbox Oneと開発環境の共通化を実現。3,500以上のタイトルがシームレスに稼働

2019年後半パブリックテスト開始予定

 MicrosoftはXbox Wireを通じて、同社が現在開発しているクラウドゲームプラットフォームProject xCloudの最新動向をレポートした。Project xCloudは2019年後半にパブリックテスト開始予定。日本サービスは未定。

【Project xCloud: Gaming with you at the center】

 Project xCloudは、ハードウェアに依存せず、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスを通じてXboxのタイトルが楽しめるクラウドベースのゲームプラットフォーム。2018年10月に正式発表に合わせて社内テストを実施していたが、5月に“takehome”と呼ばれる社外に持ち出してのテストに移行。社内の快適な通信環境から、公衆ネットワークでのテストが始まったことを明らかにしている。

【tekehome】
takehomeの完成を祝うパーティーの様子。中央にいるのがHead of Xbox Phil Spencer氏

 今回のレポートでは、どのような開発環境が整備されているのかが主に報告された。それによれば、Project xCloudは、想像以上にXbox Oneそのものであることがわかった。Azureデータセンターにあるハードウェアは、Xbox One本体と共通のコンポーネントセットを備え、Xbox Oneにタイトルを提供してきたメーカーは追加開発、コードのメンテナンス、個別の更新を行なうことなく、そのままProject xCloudを通じてゲームを配信できるという。その数は3世代(Xbox、Xbox 360、Xbox One)、3,500タイトルにも及び、さらに現在世界中で開発されている1900ものXbox Oneタイトルについても、最初からProject xCloudで実行できるという。現時点で見えている情報だけではProject xCloudは、Xbox Oneそのもののクラウド化といっていい。

 Project xCloudの開発環境は、Xboxシリーズと同様XDK(Xbox Developers Kit)を使う。クラウド周りのアップデートとして新API「Is Streaming API」を加え、これによりProject xCloudを通じてストリーミング配信されているゲームの状況を把握することができる。これにより、フォントサイズを調整するなどのゲームを始めるまでの待ち時間を減らしたり、1台のサーバーでオンライン対戦をホストする方法など、ゲームストリーミング体験を向上させるためのフィードバックを得ることができる。

 Project xCloudは、2019年後半のパブリックテストの開始に向けて、6月のE3で具体的な発表を行なう見込み。最終的にProject xCloudが、Xbox Oneを丸ごとクラウド化するものなのか、あるいは次世代機もひっくるめた“次世代のXbox”なのか、その謎はもうまもなく明らかになる。