百舌鳥(もず)・古市古墳群がユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産への登録が勧告されたことを受け、吉村洋文・大阪府知事が24日、堺市の大山古墳(伝仁徳天皇陵)などを視察した。視察後、古墳群の全容が見える仕組みとして、「気球」を選択肢として考えていることを明らかにした。

 吉村知事は、これまでもタワーや観覧車などを例として挙げ、府として展望台などの設置に力を入れる考えを示してきた。この日は新たに、近くの大仙公園から気球を上げるプランを披露し、「正面から検討したい」と話した。

 今後は地元の堺市長と協議し、大阪市とも連携しながら府と大阪市の副首都推進本部会議の場で話し合いたいとの意向を示した。百舌鳥・古市古墳群は6月末からアゼルバイジャンである世界遺産委員会で最終的に登録が決まる見通しで府では初の世界遺産となる。(坂本純也)