アマゾンのベゾスCEO、ホームレス支援に20億ドル寄付へ

画像提供, Reuters

米アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は13日、ホームレス支援や学校設立のために立ち上げた慈善基金に20億ドル(約2230億円)を寄付すると発表した。

世界の長者番付1位のベゾス氏は、ツイッターで寄付の方針を発表した。慈善基金は「デイ・ワン基金」と呼ばれる。

総資産額1640億ドル(約18.3兆円)とされるベゾス氏はこれまで、慈善活動をもっとすべきだと非難されてきた。

さらにバーニー・サンダース米上院議員(民主党、バーモント州)からは、アマゾンの倉庫での労働環境を非難されていた。

ベゾス氏は昨年ツイッターで、個人資産の使い道について意見を募集した。今年に入り、同氏の個人資産総額はアマゾンの株価上昇や法人税の減税措置を受け急騰している。

ベゾス氏は13日のツイートで、「ベゾス・デイ・ワン基金」が「ホームレスの家族を支援する既存の非営利団体」を支援するほか、「低所得地域に新しく、一流の非営利保育園・幼稚園グループ」を整えるために資金を提供すると書いた。

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資金は、デイ・ワン家族基金とデイ・ワン学校基金とで分けられる予定だ。

「デイ・ワン家族基金は、若い家族の差し迫ったニーズに応えてシェルターや食料を提供し、思いやり深い活動で具体的な変化をもたらしている組織や市民団体に、年間リーダーシップ賞を授与する」とベゾス氏はツイートした。

デイ・ワン学校基金は、モンテッソーリ教育式の質の高い幼稚園・保育園を、低所得地域やサービスが行き渡っていない地域で開校・運営し、奨学金を全額支給する予定だという。直接運営する組織も立ち上げる方針という。

ベゾス氏は1994年にアマゾンを設立。同社は今月初め、時価総額1兆ドル超の企業となった。1兆ドル企業は、アマゾンの数週間前に達成したアップルに次いでまだ2社目だ。

20億ドルの資金提供は巨額だが、米マイクロソフトのビル・ゲイツ氏(自分が立ち上げた基金に数百億ドルを寄付)やフェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏(フェイスブック株の99%を慈善団体に寄付すると発表)などの億万長者と比べると、かなり少額だ。

20億ドルはまた、ゲイツ氏と著名投資家のウォーレン・バフェット氏が共同で立ち上げた「ギビング・プレッジ」(寄付誓約宣言)にも及ばない。この活動で2人は、個人資産家に資産の半分を慈善活動に寄付するよう働きかけている。

ベゾス氏は、宇宙ロケット打ち上げプロジェクトの「ブルー・オリジン」を運営しており、米紙ワシントン・ポストも所有する。これまで、移民の子どもを支援する組織や、がん研究、プリンストン大学に寄付したことがある。