金本監督バッテリーに注文「口酸っぱく言っている」

9回裏中日1死一、二塁、ビシエドにサヨナラ打を浴び、がっくりとベンチに引き揚げる藤川(撮影・上田博志)

<中日4-3阪神>◇23日◇ナゴヤドーム

神話崩壊で痛恨、今季初のサヨナラ負けだ。阪神は3-3の同点で迎えた9回、4番手藤川がビシエドに勝ち越しタイムリーを献上。6回終了時にリードしていれば41戦40勝1分けで無敗だったが、7回にメッセンジャーが糸原の野選で追いつかれて暗転し、ついに初黒星となった。上位浮上を目指すが最下位中日に痛いカード負け越しとなり、金本監督も厳しい表情だ。

右中間を破られ、不敗神話も崩された。同点の9回1死一、二塁。4番手藤川がビシエドに初球を打たれた。先頭打者の平田に四球を与えた後、犠打、申告敬遠でピンチが広がり、最後にやられた。6回終了時点でリードしていれば、ここまで40勝1分けと負け知らずだったが、不敗神話は崩れた。藤川は「先頭の四球? 結果的にはね。結果論なので。明日試合があるので、頑張ります」。奮闘を続ける中継ぎ陣。金本監督はかばいながらも、バッテリーに注文を付けた。

金本監督 責められない? そうですね。まあ、そういう流れになってくる。(カウント)0-2から打たれたりとか。口酸っぱく言っていることが点につながっています。悪い流れになるということも。あれから暴投が生まれたり。今年はそういう空気だから。ずっと一緒ですよね。

1点リードで6回を終了させた。しかし細かなミスで同点に追いつかれた。7回1死二、三塁。試合は終盤だ。同点を避けようと、前進守備を敷いていた。大島が放った打球は二塁へのゴロ。三塁走者亀沢はゴロゴーで突っ込んできた。二塁手糸原もホームへ送球したが、これがわずかに高めに浮いた。1度はアウトの判定も、中日森監督がリクエストを要求。判定はセーフになった。金本監督は「アウトにするためのシフトですからね。ホームで」と厳しかった。

日米通算100勝を目指した先発メッセンジャーも自らのミスで失点した。1点リードの5回1死二塁。大島を投ゴロに打ち取るも、三塁への送球がそれて失点。同点に追いつかれた。指揮官は「ランディの悪送球といい、あれで2点をあげるとやっぱりね。なかなか勝たせてもらえないですね」と振り返った。フォークは抜け、スライダーのキレもいまひとつ。調子が悪くても7回3失点と粘っただけに、ミスでの失点が余計に痛かった。今日24日からは1ゲーム差の3位巨人と3連戦。神話が崩れた1敗を再スタートにするしかない。【池本泰尚】