... 伝であろう。リバデネイラは一五二七年トレドで生まれ、一五四〇年イエズス会入会、エトルリア管区長や総長補佐等を務め、一六一一年マドリードで死亡した。夥しい数の著作を遺したが、偉大な宗教家の伝記が主である。イグナティウスの伝記はその一つで ...
... 歴史の鏡には、やはり文学者としては伝記の研究に赴かざるを得なかった必然として映し出されるのである。漱石の系統に立って、教養を自分の芸術の砦としようと試みつつ、遂に時代の大きい動揺によってその砦を壊されつつ己はその崩れた石の下となったのが ...
... 伝記の読者は資料を当然の所与と考え,それがいかにして伝記家の手に落ち、どのように選択されて伝記の血肉となってゆくかに関心しないかも知れない。こうして P.ラボックの「小説の技巧」や E. M.フォースタの「小説の諸相」がなおよまれるに対して, H ...
... 伝記がみえ、五位以上になると功臣たるの基礎資格を満たし、多くの五位以上が功臣とされたのであろう。猶、廷臣の中には五位以上となりながら謀反・大逆等を犯し庶人とされるなどしたものの、国史に伝記が採録されている人たちがいる。『続日本紀 ...
... 伝記紹介はドイツのエミール・ルードヴィッヒの『ナポレオン』、さらにはシュテファン・ツヴァイクの『ジョゼフ・フーシェ ... 諸相』のこんどは邦訳に行き会うことと相成った。このモーロワの伝記論、これ又同じケンブリッジでの連続講演の再録 ...
... 歴史の時代には時空的なものが小説の主人公となって、人間が添景になるということの承認に関しては、作者自身云っているとおり、も留意し追究すべき点だろうと思う。個人の経歴の物語、伝記の枠がふみ越えられなければならないということと、如何なる時代 ...
... 伝記や閲歴を客観的に示す記録の乏しさは以上の通りである。ほとんどは万葉集の題詞や左注とそれによって知られる作品によって推定・推測、さらには想像を積み重ねることによって幾らかでもこれを具体化するというほかはないのである。その閲歴・伝記 ...
... 伝記』五之六、「寺門伝記補録』一・二・十五など、園城寺系の書物に繰り返し説かれるところで、特に「園城寺伝記』以下には、美濃下向の途中に明達が園城寺新羅社に参詣したとし、その際の願文なるものを掲載しているものもある。なお、内供奉十禅師 ...
... 諸相聖徳太子のさまざまな事蹟を記した書物には、『聖徳太子伝暦』のような聖徳太子のみを対象とした伝記をはじめとし 二聖徳太子絵伝の諸相 1 絵堂絵伝の 67 このような絵伝制作においては、他の仏教説話画と同様に、テキストとなる伝記類との対応が ...
... 諸相を描きだすようになったので〈伝奇>とよばれるのにふさわしい。隋の王度の古鏡記や初唐の無名氏の補江総白猿伝》などに ... 伝記ヨーロッパ語で伝記を意味する biography は,ギリシア語の bios (生涯)と grapho (われ書く)とが合成されてつく ...