堕天使サルガタナス

サルガタナス【出身地:イスラエル】

 地獄の大公にして多くの旅団を指揮する地獄の准将。召喚者をテレポーテーションさせたり、透明人間にする能力がある。またあらゆる鍵を開ける力を持つ。

堕天使アガレス

アガレス【出身地:イスラエル】

 ソロモン王の72柱の魔神である地獄の公爵。地獄の東の領域を治める、偉大なる大公である。

 鰐をはじめとする様々な異形の生き物にまたがり、腕に鷹をとまらせた賢者の老人の姿で現れる。召喚した者には言葉の知識を授けたり、逃亡者を召喚した者の元へ連れ帰ってくることができるという。

堕天使ネビロス

ネビロス【出身地:アフリカ】

 地獄の将軍たちを束ねる元帥。

 鉱物、植物、動物と幅広い知識を有する。また優れた死霊使いの腕を持ち、ゾンビたちを操っている。『真・女神転生』では六本木をゾンビの街として復興させ、「アリス」という少女と共に暮らしていた。この物語の背景は定かではないが、ゾンビとして永遠の命を与えることが、彼にとっての愛の表現であったのだろう。

堕天使アバドン

アバドン【出身地:イスラエル】

 黙示録の破壊をもたらす堕天使。生物兵器のように、毒のある使い魔を放つ。

 すべてを呑みつくす悪魔として、さまざまな姿が想像されている。ギリシア語ではアポリオンとされ、敵に厄病をもたらすアポロンの暗い面と言われる。

堕天使オセ

オセ【出身地:イスラエル】

 豹の姿の地獄の総統。オカルトの知識を人に授ける。人間を惑わせ、発狂させる力を持つ。また人間を思う通りに変身させることができ、精神までその姿どおりに変えてしまう。凶暴なため、しっかり従属させないと喰い殺される。

 鈴木一也原作のコミック版『真・女神転生』では爆炎灼熱龍(マハラギオン)を唱え、小次郎らを苦しめた。神州日本の支配権をもたらす女神、「小花咲夜」を拉致しようとするも、将門の力が乗り移った小次郎のヴァジュラにより消滅した。

堕天使デカラビア

デカラビア【出身地:イスラエル】

 五芒星の姿で現れる悪魔で、鳥の姿の使い魔を自由に操ることができる。

 彼の知識は植物と石に関することで、宝石の秘められたる力や、鉱物の知識、薬草の知識を教えてくれる。

堕天使ベリス

ベリス【出身地:イスラエル】

 ソロモンの72柱の魔神の一人。残虐なる地獄の公爵。ボリフィの別名を持つ。

 ベリスは二重人格で、また二枚舌であり信用できない性格である。しかし召喚した者がうまく命じることができれば、過去や未来、錬金術に関する正しい知識を授けてくれるという。

堕天使レオナルド

レオナルド【出身地:イスラエル】

 悪魔崇拝の伝道師。魔女の王にしてサバトの主であり、上級悪魔への仲介者である。

 レオナルドの登場は、もっとも魔女狩りが施行されたルネサンス期フランスに見られる。当時のフランスは飢餓と戦争によって悲惨なまでに荒廃し、教会以外に救いを求める民衆が多くいたのは確かである。ともあれレオナルドの性格は、山羊の頭が示す様に好色であり、獣的である。彼は性魔術を駆使する。性的に強烈な抑制化にあった尼僧院では、しばしば悪魔憑きが生じた。ある尼僧の証言によると、レオナルドが毎夜夢の中に忍び入り、情交を成したという。

 サバトはケルト民族の豊穣祭に原形を求められる。司祭にして大地の力を体現する、巨根を持った有角神ケルヌノスと魔女(巫女)たちとの乱交は、大地に力を与え、豊作や大狩を約束するのである。

堕天使ゴモリー

ゴモリー【出身地:エジプト】

 ソロモン王72柱の魔神の内で、唯一の女性である。黄金の冠を頭に乗せた美女で、真紅の流れるような髪に綿糸細工の黒ビロードと純白のレースを羽織っている。別名吟詠公爵。

 魔法の鞭を携え、多数のヒキガエルを従い、ラクダに乗って現れる。過去と未来を見通す力を持つが、時としておぞましい醜女に化け、召喚者を試すこともあるという。

堕天使エリゴール

エリゴール【出身地:イスラエル】

 アビゴルとも。ソロモンの72柱の魔神の一人。

 漆黒の馬に乗り、ランスを右手に持ち、左手には錫杖か毒蛇を持つ。召喚した者に対して、愛とそれにともなう戦いや争いをもたらす。

堕天使オロバス

オロバス【出身地:イスラエル】

 地獄の貴公子。立ち上がった馬の姿である。

 過去現在未来のあらゆる事柄を、アカシャ記録から読み取ることができる。また友人・敵に関わらず、人から好意を受ける力や、現世での地位を授けてくれる。

堕天使フォルネウス

フォルネウス【出身地:イスラエル】

 海を治める公爵。その姿もエイのような怪物で、水死者を口にくわえているという。

 フォルネウスは芸術、科学、言語に関する知識を授けてくれる。また敵を味方にしてしまう力を持つという。かつて吉祥寺で召喚を受けたが失敗したようだ。

堕天使ガミジン

ガミジン【出身地:イスラエル】

 別名サミジナ。青ざめた馬、もしくはロバの姿を取る。

 しわがれた声で話しかけ、死霊を操る地獄の公爵。罪を犯した死者の魂を呼び出し、使役する。またあらゆる教養学に精通しているという。

堕天使アンドラス

アンドラス【出身地:イスラエル】

 地獄の公爵。人々の間にいさかいと不和を生み出す力を持つ。

 カラスのような頭を持ち、狼に乗り、燃える剣を持つ。血を好み、呼び出した人間とその仲間を虐殺する機会を狙う。破壊的な言動しかとらない、低級な悪魔である。

堕天使ウコバク

ウコバク【出身地:フランス】

 英語ではウコバチ。炎に包まれた姿で現れる悪魔。蝿の王ベルゼブブから、地獄の窯の火を絶やさないように、窯に油を注ぎ続ける役目を任されている。

 『地獄の辞典』を書いたコラン・ド・プランシーの創作とも言われるが、そのユーモラスなイラストにより、一般的なデーモンの一人として認知されている。悪魔は人の心が作りだすものでもあるので、すでに魔界ではウコバクは実体化しているはずである。