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ストーリー紹介E

第一期 1〜4話 5〜8話 9〜12話
第二期 13〜16話 17〜20話 21〜24話



第二十一話「死合う運命」



[ストーリー]
 飛燕に続き、ヤサカも旅立った。また一人大切な人を失い、哀しみを背負うエリカであったが、彼女は決して泣かなかった。彼らはきっと空の上から自分を見てくれていると信じていたから。だが彼女が飛燕とヤサカに見立てた星は、北斗七星の横に輝く蒼星、死兆星であった。

 皆でヤサカを弔う中、エリカは不安を感じていた。自分が生きていればまた誰かが犠牲になるのではないかと。だが今、危機はエリカ自身に迫っていた。突然の頭痛に襲われ、気を失うエリカ。直観像記憶の能力は、彼女の脳神経にダメージを蓄積させていたのだった。これ以上エリカに負担をかけぬため、全力で彼女を守ることを誓う一同。そんな中、訪れた霞羅門から告げられたのは、父・霞鉄心の死。そして大いなる野望を抱く霞拳心の存在であった。

 かつて北斗神拳の修行に励んでいた拳志郎は、兄弟子である拳心との組手を切望していた。鉄心の言いつけを破り、拳心に勝負を挑んだ拳志郎は、その胸に一撃を叩き込む。だが拳心は全く堪えた様子はなかった。お前の拳は軽い。死合うならば命がけで来い。義兄の覚悟を受け、命を懸けた一撃で拳心と打ち合う拳志郎。だがその寸前、戦いに割って入った鉄心が、拳心の一撃を受け止めた。もし俺が敵ならば、お前は既に死んでいる――――。その時、拳志郎は初めて死の恐怖を、そして最も畏怖すべき存在は兄・霞拳心であることを知ったのだった。

 四年ぶりに再会したエリカに、羅門は己の思いを吐露した。大切な人を失う気持ち。それがこれほど辛く哀しいことであること。自分やエリカはそんな宿命を背負っていかねばならないのだと。だがエリカは、その宿命のおかげで大切な人たちに出会えたことに感謝していた。しかし、彼女が希望とする星が、己に死を宣告するものであることに、エリカはまだ気付いていなかった。そしてその死の運命を握る男・霞拳心が、遂に一同の前に姿を現した。

 挑んできた羅門と緋鶴を片手でなぎ払い、エリカを連れて行こうとする拳心。だがそれを阻んだのは、かつての義弟である霞拳志郎であった。今も変わらず「軽い」拳志郎に対し、変わってしまった拳心。だがそれは、世界を己が目で見て、肌で感じ、何を成すべきかに気づいた結果であった。ならば、対する拳志郎が今成すべき事。それは北斗神拳伝承者として、兄・拳心の野望を喰い止めることであった。


[登場した流派・奥義]
・特に無し


[注目点]
●エリカが核分裂装置の設計図の事を話さなかったのは皆を巻き込まぬため
●エリカ、拳志郎から泣いてもいいと言われるも、指で口角を上げるいつもの仕草で耐える
●エリカ、死兆星を見る
●エリカ、(おそらく)直観像記憶が原因で脳神経にかなりのダメージを負っており、これ以上の脳への負担は命に関わる状態
●エリカ、看病してくれる緋鶴から飛燕の話を聞きたいとねだる。お互いが知らない飛燕とヤサカの話をしあう仲に。
●子英、父親直伝の二丁拳銃を披露(構えだけ)して敵を迎え撃つ準備。
●田楽伝、自分が自爆ボタンを押したおかげでエリカ達が窮地を脱することができたとして玉玲に褒めてもらいに行こうとする
●河馬超、エリカの哀しい境遇に号泣
●拳志郎、拳で大岩を割れるようになり、兄・拳心との組手を要求。しかしその程度で驕るでないと鉄心に叱られる
●拳志郎、拳心にむりやり組手を挑む。拳心とは違い、父鉄心に認められたいからではなく、ただ純粋に拳を交えたいという理由。
●鉄心、拳心の拳を軽く受け止めるも、本当は右手を痛めていた(後に右腕が使えなくなっているのはこれが原因?)
●拳志郎、拳心との闘い前にタバコが尽きる
●拳志郎の連打が拳心に炸裂するも、突ききれていないためダメージ無し。かわりに拳心の一撃はガードした拳志郎をふっとばし、更に後方の壁に亀裂。








第二十二話「受け継ぐ生き様」



[ストーリー]
 拳志郎と拳心。ぶつかり合う両者の拳。押し勝ったのは拳心のほうであった。北斗と天斗の力を併せ持つ驚異的な拳心の力……。だが両者の差は、互いが見ているものの違いにあると拳心は指摘する。拳志郎は目先の事に捉われているだけ。対する自分は、腐りきった世界そのものを見ているのだと。

 かつて拳心は世界を放浪し、戦争を扇動する無能で利己的な英雄達を殺して回った。だがそれでも人々は戦争を止めなかった。この悲劇を終わらせるため、世界を再創生(リジェネシス)する。それが拳心の野望。一方の拳志郎にとっては、その野望を止めることこそが宿命……。だがそれは、拳心の圧倒的な強さの前に打ち砕かれようとしていた。

 天斗の吸収技を使い、羅門、緋鶴、拳志郎の気を吸収し、勝利を決定付ける拳心。それを見たエリカは、己が拳心に従うことで皆を救う方法を選んだ。勾玉を手に、一同のもとを去ろうとするエリカ。なんとか引き止めようとする拳志郎であったが、その隙を拳心が見逃すはずが無かった。秘孔 新血愁。それは、拳志郎の命を残り僅かにする悲劇の秘孔であった。

 拳心が拳志郎に与えたのは、己の甘さと弱さを悔いるための僅かな時間。本来なら3日で死ぬ秘孔……だが天斗の気が練りこまれたことで、その時間は更に短くなっているという。命あるうちにエリカを救うため、拳志郎が選んだ方法。それは羅門による秘孔 心霊台での延命であった。しかしそれは死より辛い痛みを伴う道。だが北斗神拳伝承者として、そしてエリカを守るという朋友たちとの約束の前では、些細な事に過ぎなかった。躊躇う羅門を説得し、その身に心霊台を受けた拳志郎は、地獄の苦しみの果てに、一時の命を得るのだった。

 拳志郎の命はあと僅か。だがそんな中でも玉玲は、緋鶴や田達と協力し、拳心たちが向かったノハァル・ナハの場所の特定へと動き出した。例え夫の死が間近に迫っているとしても、今自分に出来ることをやる。闘いの果てに死が待っているならば、その死をしっかりと見届ける。それが女の生き様であり、玉玲の愛し方…。そして今、玉玲の体の中には、拳志郎との愛の結晶が宿っていたのだった。ならば自分に出来る事とは何か。思い悩んだ末に、緋鶴が導き出した己の生き様。それは拳志郎と共にノハァル・ナハへと赴き、男の生き様を見届ける事であった。

 傷つきながらも何も言わず、全てを背負う。そんな男だからこそ、玉玲は拳志郎を愛した。死合いを目前に控えた拳志郎に、今の玉玲ができるのは、人肌でその体を温めることだけであった。


[登場した流派・奥義]
・気を吸い取る術
・秘孔 新血愁
・秘孔 心霊台


[注目点]
●拳心、力やスピードでも拳志郎を圧倒。
●拳心、まだ少年であるにも関わらず、世界中を放浪して無能な英雄達を抹殺し尽くす。しかし戦乱が止むことはなかったため、争いを生み出す物全てを抹殺するという結論に至る。
●拳志郎、人間は過ちを犯すがそれが人間だと考えている。拳心はその曖昧さを批判。
●拳心、天斗聖陰拳で緋鶴と羅門の気を抜く。シャムラのとは質が違うのか、2人は殆ど動くこともできないくらい衰弱。
●拳志郎、去ろうとするエリカをフラフラと追いかける。拳心はその無防備な隙を見逃すことなく秘孔 新血愁を炸裂させる。
●拳心の秘孔 新血愁は、右手の北斗神拳で突き、左手の天斗聖陰拳で背中から気を練りこむ。そのため通常の残命が3日から更に短縮される。
●拳志郎、羅門に命じて心霊台を突かせる。レイのように白髪化はしない。
●田と河、一連のやり取りを見て号泣。玉玲を暗殺しようと企んでいたことを侘び、今後は本当に仲間として協力することを約束する。
玉玲、拳志郎の子供を妊娠している。
●緋鶴達、ジェネシスのアジトを捜索し、ノハァル・ナハの位置が記された古い地図を発見。西域北道と南東の分岐点にある。
●緋鶴、中睦まじい拳志郎と玉玲の姿を見て、二人の間には入る余地がないと落ち込む。
●子英、緋鶴に好きだと告白。しかし考え事をしていた緋鶴の耳には届かず。
●傷つきベッドに横たわる拳志郎に、一糸纏わぬ玉玲が寄り添い温めるシーンは原作からの流用(章烈山の兵士達の銃撃を受けた後の場面)
●拳心とエリカ、ノハァル・ナハに到着。突き出た崖の先端に立つ岩の塔。







第二十三話
「 ひとりの少女 エリカ・アレント」




[ストーリー]
 約束の地「ノハァル・ナハ」。言い伝えに従い、その地の玉座にエリカを座らせることで、核分裂装置の設計図を手に入れようとする拳心。全ては真の平和のため……不要な人間を一掃するために。

 かつてドイツにてサガ・ナギットと出会った拳心は、己に天斗聖陰拳の素養があることを知り、そして失われていた記憶を取り戻した。ジェネシスの一員となり、シメオンに仕え、ナハシュの予言の実現のために動いた。だがそれら全ては己の野望の実現のため。拳、人、予言、全てを野望のために利用してきた己がやり方は、真の平和のための正しい道であったと、拳心は確信していた。

 もはや何を言っても拳心には届かない。そう悟ったエリカは、密かに持っていた手榴弾で自害を図るも失敗。そして北斗神拳の秘孔の前では、エリカの意思も無力であった。己の意に反し、装置を作動させてしまったエリカは、核分裂装置の設計図を中空に映し出してしまう。だがその装置は、すぐに停止した。止めたのは、緋鶴であった。緋鶴、羅門、そして拳志郎の三人もまた、ノハァル・ナハへとたどり着いていたのだった。

 エリカを救出し、脱出を図る緋鶴と羅門。追わんとする拳心の行く手に、再び拳志郎が立ちふさがる。力はやはり拳心の方が上……。しかし拳心が踏撃を放ったその瞬間、地に倒れていた筈の拳志郎の姿が消え、瞬時に背後へと回った。北斗神拳究極奥義 無想転生。実態を空に消し去るその秘技の前では、拳心の攻撃も虚空を切ることしかできなかった。逆に拳心が反撃の拳で吹っ飛ばされたその時、既に宮殿の中からは人の姿は無くなっていた。

 私を殺して。エリカは、そう拳志郎に告げた。己の記憶が多くの不幸を生んできた。その苦しみから解き放たれるには、もはや死ぬより他にない。それはミガドルとしてではなく、一人の少女・エリカ・アレントとしての思いであった。そんな痛みを背負った少女の体を抱きとめ、拳志郎は言った。お前を苦しめる記憶、痛み、全てをこの俺が背負う。だからお前は生きていいんだと。エリカの額に、優しく拳志郎の指が触れる。「ありがとう」。そう言い残し、エリカはゆっくりと眠りについた。

 目覚めたとき、エリカの中からは全ての記憶が失われていた。だが同時にそれは、彼女を死の運命から解き放っていた。死兆星は、もうエリカの頭上には輝いていなかった。哀しみだけでなく、楽しかった思い出も全て失ってしまったエリカ。そんな彼女に、飛燕の、ヤサカの、拳志郎の生き様を伝える事。それもまた、エリカを託された緋鶴の役目であった。

 羅門に北斗神拳伝承者の座を、そしてエリカの事を託し、拳心との最後の闘いへと向かう拳志郎。この腐った世界を浄化する。そのためならばエリカ一人の命など無意味。それが絶望に捕らわれた拳心の「大儀」。一方の拳志郎が見ていたのは、目の前の一人の少女。彼女の笑顔を守ること……。拳志郎にとって闘う理由など、それだけで十分であった。

「第六十二代北斗神拳伝承者の名にかけて
 霞拳心、お前との死合い、今こそ決する!」


[登場した流派・奥義]
・言いなりになる秘孔
・言いなり状態を解除する秘孔
・北斗神拳究極奥義 無想転生
・記憶を完全に抹消する秘孔


[注目点]
●ノハァル・ナハの内部には、巨大な人の顔を螺旋状に剥いたような像が建ち、その中に螺旋階段があり、頂上に玉座がある。二匹の蛇の石像にそれぞれ勾玉を咥えさせ、玉座に座ったエリカが能力を発動させることで装置が起動。中央の柱が光り、人の顔の像が閉じ、内側の暗闇の中に設計図が映し出される。
●拳心、ドイツの英雄を殺そうとしていた場にてサガ・ナギットと出会う。サガの天斗聖陰拳に拳心の左腕が反応して光る。
●拳心(ヒムカ)、シメオンと共に核爆弾の研究を遠方より眺める。あれこそがミガドルの雷であり、その設計にナハシュの血族が関わっていることをシメオンに伝える。
●拳心、ピンの抜かれた手榴弾を弾き飛ばす。階下で爆発。
●拳心、映し出された設計図を紙に書き留める。
●緋鶴、蛇の像を蹴りまくって勾玉を外し、装置を停止させる。
●羅門、拳心が突いたいいなりになる秘孔を、秘孔を持って解除する
拳志郎、無想転生を発動。拳心の攻撃を何度も回避。四度目に右拳を躱しざまに蹴りで反撃し、柱へとふっとばし、その隙に宮殿から脱出する。
●田楽伝、ジェネシスのアジトに作りかけの核分裂装置が残っていたことを玉玲に報告。それを破壊しジェネシスの野望を止めるため一同出発。
●拳志郎がエリカと額をあわせた瞬間、二人だけの真っ白な空間に。記憶を抹消の秘孔を突くと同時に戻る。
拳志郎、かつての言葉通り、羅門を次期北斗神拳伝承者に指名。
●緋鶴、拳志郎に惚れていた事を小さく呟き涙する。
●拳志郎がエリカに突いたのは記憶を完全に抹消する秘孔。もはやどうやっても復元することは出来ない。







第二十四話「霞拳志郎と云う漢」



[ストーリー]
 世界の再創生を行うため、北斗神拳伝承者の道を捨て、名を捨て、過去を捨てた男、霞拳心。だが結局その拳で世界を変えることは出来なかった。その絶望を憎しみにすり替え、それを背負ってしまったことが悲劇の始まりなのであった。

 無想転生により、拳心の攻撃を無力化する拳志郎。だが拳心は、その光をも飲み込む闇の秘奥義を修得していた。黒洞天殺。北斗と天斗の闘気を融合することで生み出された無数の影が、拳志郎の体を捕え、侵食する。巨大な黒い繭の中に閉じ込められ、ゆっくりと闇の中へと落ちていく拳志郎。だがその時、一筋の光が拳志郎を覆う闇を打ち払った。ギーズ、飛燕、ヤサカ……散っていった朋友達の姿が重なり、女人像となって拳志郎の手を掴む。眩い光によって闇の繭が崩壊したその瞬間、拳志郎と拳心は真っ白な無の空間に立っていた。北斗神拳究極奥義 蒼龍天羅。朋友たちの導きによって会得したその奥義により、二人の闘いは最終局面に突入しようとしていた。

 ジェネシスのアジトを完全に崩壊させ、爆弾の製造を食い止めた玉玲達。そして次は世界中にある支部を叩き潰す。それが玉玲の、青幇のやり方であった。一方、田楽伝はカツラを玉玲に拭いてもらうという夢が叶い大満足。更にカツラが取れたその下には、頭頂部から伸びる一本の毛が聳え立っていた。

 激しい拳と拳の闘いを繰り広げる拳志郎と拳心。互いに満身創痍の中、繰り出される最後の一撃。撃ち勝ったのは、拳志郎であった。拳が当たったその場所は、幼き頃の組手で拳志郎が拳を当てた位置と同じ。あの時、無傷に見えた拳心であったが、命を懸けたその拳は、拳心の体に痣を残していたのだった。

 ここで俺が倒れてもいずれミガドルの雷は生み出される。拳心のその言葉を、拳志郎は否定しなかった。北斗神拳伝承者と言えども人間。出来ることには限りがある。ならば後は後の者に託すのみ。愛する者達へのひたすらな想いが、拳志郎の強さとなった。そしてそれは、拳心に対しても同じ。畏怖すべき存在でありながら、理想のため一途に己を極めようとする義兄を、拳志郎は尊敬し、憧れていたのだった。

 「霞拳心 あなたはおれの最愛の兄だ」そう言って拳志郎が涙を流した瞬間、拳心が不意打ちの拳を放つ。しかし身体を貫かれたのは、拳心のほうであった。「それでいい」。結果が解っていたかのように笑い、膝をつく拳心。その男は、誰よりも純粋であるが故に、世界の真実に耐えられなかった。時代が違えば、最も愛深き北斗神拳伝承者になっていた男、霞拳心。全てを捨て、虚無と化した男の最期は、土へと還るのみであった。

 青幇の一員としてジェネシス壊滅へと動き始める葉子英、田学伝、河馬超。日本で再び拳を磨く羅門。孤児院にて、新たな命を迎えようとする玉玲、緋鶴、エリカ。それぞれが新たな日常に向けて歩みだす中、死闘を終えた拳志郎は、遂に最期の時を迎えようとしていた。雲上に伸びた岩の上、最後の一服を燻らせながら、男は果てしなく広がる蒼天を見上げていた。


[登場した流派・奥義]
・黒洞天殺
・無想転生
・北斗神拳究極奥義 蒼龍天羅


[注目点]
●拳心、目的を果たすためには拳志郎を踏み越えねばならないと悟り、己の再創生の始まりは拳志郎を倒すことと定める
●拳心は拳で世界を変えられなかった憤りを世界を憎むことにすり替えた。行き場の無い怒りや憎しみの闇の感情を背負っている。
●拳志郎、黒洞天殺によって広がる闇を無想転生でかわそうとするも侵食する範囲が広すぎて逃れられず、やがて闇から伸びた無数の糸のようなものに手足を絡みとられ巨大な繭となる。
●闇の中でギーズ、飛燕、ヤサカが現れ、合体して女人像になる
●原作の蒼龍天羅は一撃のみの勝負だったが、本作ではその前に暫く殴りあう
●玉玲、田達と共にジェネシスのインドネシア支部を潰す。今後は全世界のジェネシスの拠点を全て叩く。それが青幇の戦い方。
●田楽伝、念願だった玉玲によるヅラ磨きをしてもらい大興奮。興奮しすぎてボルトがとれ、ハゲ頭が顕わになるが、一本の毛が生えていたため、河馬超と抱き合って感涙。
●幼き頃、拳志郎の拳を受けた拳心は軽いと評したが、実は無心なる命を懸けた拳であり、後に痣となった(拳心が左胸に入れた刺青はその痣を隠すため?)
●拳志郎は拳心が唯一認めた男だった
●拳志郎、北斗神拳伝承者も人の子であり、世界を救うほどの存在ではないと考えている。出来ることはせいぜい愛する者を守ることであり、後の事は後の者に任せるのみ。
●拳心を突き動かしていたのは闇の衝動。拳志郎を動かすのは愛する者達への思い。それが真の光と強さを生み出し闇を照らした。それが拳心の敗因。
●拳志郎、拳心が書き写した設計図をライターで焼く
●田学芳、一本毛を大事に手入れするが、河馬超のくしゃみの拍子に抜ける
●羅門、日本で修行中に拳志郎の気配を感じる。そしてかつて去り際に言われた「蒼天」の件を思い出す。
●エリカ、記憶は無くとも再び孤児院で子供達の世話をする。ますます玉玲に見てきたと揶揄される。
●拳志郎、雲の上に突き出た大岩の上に横になり最期の時を迎える。最後の一服をしようとし、ジッポがオイル切れかと焦るがギリギリ点火。エリカ、玉玲と共に映った写真を目に焼き付けた後、蒼天を見ながら逝く。



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