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  • 規制について
    規制とは特定ユーザーの回線占有を防止する為にISPが行う物で
    速度を落とす[速度規制]、コネクション(※1)を切断する[切断規制]、ポートを塞ぐ[ポート規制]等の種類がある
    他にもアップロード量の上限を設けているISPもある
  • 速度規制
    名の通り、速度を落とすことで占有率を下げる
    転送の総量が一定を超えると全体の速度が下がる、
    特定のアプリケーションのみ最初から速度を落としている、
    特定ポートの速度を規制している、
    特定のアプリケーションのみ一定の通信量で速度を下げる等
    これはISPによって転送量、規制速度、規制時間が違う
    地域によっても大きな差がある事もある

  • 切断規制 (総務省は「通信の秘密」を侵害する、と判断している)
    特定の通信量を超えるとそのコネクションを切断する、
    特定のアプリケーションを使っているとそのコネクションを切断する等の動作をする
    ポート規制と違い通信することが可能であるが
    その効率は下がる(それによって回線の占有率を下げる)

  • ポート規制 (総務省は「通信の秘密」を侵害する、と判断している)
    ファイル共有ツールが使用するポートでの接続を全てブロックするもので
    しばらく使っているとまったく繋がらなくなったり
    長い間同じポートを使っているとそのポートでの接続をブロックされたりする
    これも閾値やブロック時間がISPによって違う

  • 規制と間違えやすい症状
    ISPが行う規制の他にユーザー自身に問題がある速度低下や切断が存在する

    • Windowsの接続制限
      通常ファイル共有ソフトにおいて使用されるTCPというプロトコル(※2)では
      相手に接続するとき「接続したいです」というパケット(※3)を送る(SYN_SENT)
      この時自分は接続相手が返事をするのを待つ
      SYN_SENTに対し相手が「わかりました」とパケットを送り通信が成立する

      この時すぐに返事か来ればいいが相手側が混雑していたり、自分側が返事を取りこぼしたりすると
      返事が遅い、または来ないという事態になる
      WindowsXP SP2のデフォルト動作では返事待ちの状態は10個までと決まっている
      それを超えると「接続したいです」というパケットを送れなくなってしまう

      大量に行うソフトを使うとウェブブラウズが重くなる
      これは症状がストレスを与えやすいため特に気づきやすく
      無知な人が騒ぎやすい

      この症状は制限解除パッチを入れるか、ソフトの数を減らす、設定値を下げるなどで改善できる。

      確認方法
      管理ツール→イベントビューア→システムを選択
      種類「警告」、ソース「Tcpip」と出ていて、説明が
      「TCP/IP で、同時 TCP 接続試行回数のセキュリティ制限値に達しました。」
      となっていたらこの制限に達したことを意味する。
      参考サイト:Windows XP/2003のTCP同時接続数制限とその回避

    • ルーターの限界
      インターネットに常時接続をしている人でルーターを使っている人も多いだろう
      このルーターが共有ソフトで悲鳴を上げているパターンだ
      廉価ルーターでは大量の接続をする設計になっていないことがある
      大量の接続によってPPPoE(プロバイダとの接続)や転送コネクションが切断されたり
      速度が大きく低下する

      一般的な接続形態でプロバイダから固定や動的なグローバルIPアドレスを1つ付与されている場合
      ルーター内部ではNAPT(IPマスカレード)という処理を行い家庭内のプライベートアドレスと
      プロバイダから付与されたIPアドレスを変換してインターネット上のサーバーと通信している。
      この時利用される変換テーブルが廉価なルーターでは僅かしか用意されておらず
      P2P等で多数の接続を行おうとするとテーブルの容量が限界に達し、速度が落ちたり
      PPPoEが切断されたり、ルーターが再起動したりする現象が起きる。

      これによってプロバイダとの接続が切れることを規制だと思い込む人は多いが
      プロバイダがPPPoEを意図的に切断することがあるならば
      よっぽどのこと、それこそアカウント停止の時くらいではないだろうか

      この症状もソフトの数を減らす、設定値を下げる等で改善できる
      また、あまり安物のルーターで無茶をしないことである
      投資をケチるのもほどほどに
      安物買いの銭失いといいますし
      ある程度の投資は必要です

      以下の症状があったらこの症状かも
      ルーターを再起動するとしばらくは通信できる → NAPTテーブルが溢れるまでは大丈夫
      P2Pを使用しない時は通信が止まらない → NAPTテーブルが溢れない
      (※NAPTテーブルはタイマーにより自動消去されるため短時間に激しい通信をしなければ溢れない)

      対策
      ルーターの設定で、NAPTタイマーの時間を短くする(廉価品は設定が無いことがある)

    • ダウンロードしているファイル自体の問題
      レアなファイル、マイナーなファイル、古いファイルをダウンロードしようとしていませんか?
      それらのファイルは共有者が少ない為、ダウンロードし辛い傾向にあります。
      「落ちてこないから規制かな?」と思っても一度人気のある新しいファイルを
      ダウンロードしてみて下さい。

    • 処理能力不足
      廉価PCで多くのソフトを動かすとメモリ不足になりやすい
      メモリが少ないなら増設で快適になるかも?

    • その他
      混雑時間では無いですか?ただ低速なだけかもしれませんよ
      ディスクは大丈夫ですか?変な音がしているなら壊れる前兆ですバックアップを取りましょう
      熱はこもっていませんか?たまには愛機を掃除してあげてください

  • ISPにできること、出来ないこと
    本当にそれはISPのせいですか?
    原因が自分以外ありえないこと

    • 共有ソフトを使ったらPCが再起動してしまいます
      それはあなたに原因があります
      ISPはあなたのパソコンを遠隔操作できるわけではありません

  • オマケ(よく間違えられる事)
    • FTP:サーバ/クライアント型でありP2Pではない

      ※1:TCPセッションであり、PPPoEセッションではない
      ※2:通信を行う手順の取り決め
      ※3:相手への信号、合図のデータ

    • 規制の対象にされているP2P通信だが、最近の悪意ある使用者が
      主な原因だが、知識のない人がP2P通信は悪だ!と至る所で発言している
      点が非常に問題で、それを真に受けて各社プロバイダのサイトでもそのように
      公表してしまっている編集者の低脳ぶりが暴露されている背景がある。
      しかし、P2P通信自体はネットを構成する通信手段としてはとても有意義な物で
      実際皆様も知らないうちに使っているソフトやツールなどにちゃっかり組み込まれて
      いたりもする。
      …と言う事は、下記にある規制を受けるとそれらを使用するに当たって致命的な
      問題が生じる恐れがあるのである。長くなるため詳細についてはリンク先で確認してほしい。


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Last-modified: 2020-01-26 (日) 03:02:21