全国分布 | 本州(関東地方南部以西)、四国、九州 |
県内分布 | 主に瀬戸内の島および沿岸部、稀に内陸部にも自生 |
花期は5月下旬から6月で、花は強い香りを発し、虫を呼び寄せます。雄花の花序は多数の雄花を付けて垂れ下がり、遠方からもよく判ります。
雌花の花序は雄花序より枝の先に付きます。雄花序の様に垂れ下がらることはありません。雄花に囲まれて真ん中から上に伸びているのが雌花です。
無数の花が咲き誇り、樹全体を覆い尽くしています。シイの花は周囲に強い匂いを発散させます。
ツブラジイの実は円形に近く、長さ0.6~1.3cmの球形で、スダジイより小さくスダジイより丸みがあり、区別できます。 ツブラジイの名は、果実が丸くて小さくつぶらな瞳に似ていることから「円ら椎」と付けられました。
樹皮は老木でも裂けずなめらかです。一方、スダジイの樹皮は大木になると縦に深く裂け目ができます。 この樹皮の違いが大きな差別化点になります。
葉はスダジイより薄く、細い傾向がある。鋸歯は、スダジイと同様、全縁のものと上半分に鈍い鋸歯があるものがあります。
葉は互生し、枝に対して2列に並ぶので、羽状複葉と間違いやすい。成葉はスダジイより質が薄く手触りで判別できます。
日本列島西南部の極相林の主体を成す樹種です。暖地の山地に生え、高さ約25mになります。