●ポケモン映画の基盤
この「セレビィ〜」は以後のポケモン映画のパターンに影響を与えている印象があります。
・ゲストポケモン・キャラとの友情
・ゲストポケモンを利用しようとする悪役
などのパターンはこの映画から始まっていると思います。
●ダークボール
捕まえたポケモンを即邪悪に染める、って
コロシアムのシャドーよりもすごい技術じゃないですか。
●オープニング
今作から「めざせポケモンマスター」のアレンジになっています。
バトルは途中までで、締めはサトシが船に飛び乗る場面。
あれ危なすぎませんか…。
●笑いどころ
「マンキー顔負けね」「マンキーというよりオコリザルだな」のやり取りが好きです。
しかし今回のサトシは
ユキナリに突き飛ばされては掴みかかり、セレビィに吹っ飛ばされては逆ギレし、
妙に怒りっぽかったですね。
●ユキナリのリザード
「電撃!ピカチュウ」でオーキド博士がトレーナーになってすぐに
ヒトカゲを捕まえたことが語られています。
漫画の方では「ヒーくん」というニックネームが付いてました。
●スイクンの活躍
・サトシ達をセレビィのところまで運ぼうとしましたが、途中でゴーレムに捕まってしまいました。
・特技の「水をきれいにする能力」を使いましたが、セレビィを復活の役には立ちませんでした。
前作で主役を張ったエンテイ、スペシャルで主役のライコウに比べると
脇な上に貢献もあまりしてないいまいちの扱いです。
ゲーム「クリスタル」でメインなので、その辺の折り合いでしょうか。
●ムサシの活躍
敵に捕まったりとまるでヒロインのような扱いに加え、落下する10歳児を片腕で受け止めるムサシ。
やっぱりムサシは最強です。
●「セレビィを使って森を壊したのは人間なのに、どうしてセレビィが死ななきゃならないんだ!」
良いと思った台詞。
●セレビィいっぱい、そして復活
展開としては唐突すぎるんですけど、音楽が良いです。
いきなり、実はセレビィはたくさんいました、と言われても納得いかないので、
私個人は「ドラえもんだらけ」や「のび太の大魔境」のように
別の時間軸の自分が危機にある自分を助けにきたという展開だと思い込むことにしてます。
●水中からビシャス
ここ笑うところですよね?
●タイムパラドックス
SFに詳しいわけじゃないので細かい所はわかりませんが
ユキナリとトワが再会してしまったらユキナリが行方不明になった事実がが存在しなくなって
矛盾が生じてしまうのではないでしょうか。
●ユキナリの正体
小説版や電ピカでフルネームが出ていたのでわかる人はすぐにわかったと思います。
ゲームの方では、フルネームがわかるようなところありましたっけ…。
●特別編追加分
今回は2003年にテレビ放送された特別編を見ました。
特別編ではオーキド博士がユキナリであることを示す描写と、R団のギャグシーンが追加されてました。
個人的には公開版のオーキド=ユキナリをほのめかす程度の描写が好きだったので
特別編の露骨にわからせるような描写はがっかりです。
公開版の表現では子供にはわかり辛かったのでしょうか。
●全体感想
内容としてはゲストとの友情、ポケモンを狙う悪いやつ、ゲストポケモンの保護・救出と
「お約束パターン」であまり新鮮さはありませんでしたが、
ゲストが「少年時代のオーキド博士」ということで興味はそそられました。
セレビィについてですが、狙われている間は弱々しいのに、敵に回ると何故強いのか。
冒頭は追い詰められて弱っていたのですからまだしも、
湖で回復した後あっさりビシャスに捕まってしまうのはどうかと思いました。
ハンターがセレビィを狙っていたのは「珍しいから」という理由で、それはわかります。
しかしビシャスがセレビィを狙うのは「強さ」を期待してのこと。
でも作中ではビシャスに操られるまで、セレビィを「強い」と思わせる描写はありません。
ミュウツーは研究所破壊、ルギアは出現時の渦潮などで強さを見せつけ、
以後のラティやジラーチは本人が直に力を出すのではなく、
心の雫や千年彗星などを介して力を発揮するという説明がありますが、
セレビィは時渡りや怪我を治す能力は見せても、強大な力を思わせる描写はありませんでした。
そんなセレビィを捕まえて破壊活動などされても説得力に欠けます。
製作側はあえて弱々しく描いて、セレビィを「護られる者」と表したかったのかもしれませんが
だったら敵のセレビィ利用方法も、ゴーレムなんぞ作って森を進攻するより
時渡りを使った時間犯罪を目論むとか、植物を爆発的に生長させて人やポケモンを襲うとか
「力押しはできないが特殊能力がある」というセレビィたる要素を感じられる方法にしてほしかったです。
|