ヒロカマ／広瀬鎌二

建築博物館ギャラリーでは、「ヒロカマ／広瀬鎌二」展（SH—1から70年、肆木の家から40年）と題し、さまざまな分野の仕事仲間から「ヒロカマさん」と親しみを込めて呼ばれた建築家・広瀬鎌二の活動とその魅力をアーカイブズの貴重な資料とともに紹介します。
今回の展示では、広瀬が1953年に発表した鉄骨造の自邸「SH-1」と、鉄骨住宅の工法を確立すべく工夫を重ねて到達した代表作「SH-30」（1960）の現寸大の架構を建築会館の中庭に展示します。資料に基づき忠実に復元された両作品のスケール感やディティールの違いを実際に見て感じ、建築家の思想の一端に触れていただくことを期待します。
展示ではまた、母校である武蔵工業大学の教員となってから学生と一緒にセルフビルドで建てた木造の自邸「肆木の家」（1983）の建設プロセスを、当時の資料とともに紹介します。
シンポジウムでは、異なる分野の研究者が集まり、住宅の工業化から日本の伝統構法まで幅広い関心を持ち続けた「ヒロカマさん」の魅力とその現代的な価値について議論し、またそれを可能にする建築アーカイブズの重要性についても考えたいと思います。

◆展覧会
会期：2023年11月18日（土）〜12月3日（日）
場所：建築会館ギャラリー
◆シンポジウム
日時：2023年11月18日（土）13:00〜16:30
場所：建築会館ホール

主催：ヒロカマ展実行委員会
建築学会建築博物館委員会　三宅理一、山﨑鯛介、岩岡竜夫、和田菜穗子
広瀬鎌二アーカイブズ研究会　矢野和之、尾形光男、平賀竜之助、三田知男、寺内朋子、堀越一希
東京都市大学　勝又英明、小見康夫、中川純、岡山理香

協力：
八光建設株式会社
有限会社 八田建築事務所
株式会社 文化財保存計画協会
マテリエ株式会社
東京工業大学環境・社会理工学院建築学系山﨑研究室
東京都市大学建築都市デザイン学部建築学科小見研究室
東京都市大学建築都市デザイン学部建築学科中川研究室
東京理科大学創域理工学部 建築学科岩岡研究室
広瀬 徹
海津 敦子（アールツー・デザインシステム）
日暮 雄一（ 日暮写真事務所）