スダジイ 学名 Castanopsis
sieboldii |
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ブナ科シイ属の常緑高木。本州(東北地方南部以南)・四国・九州・沖縄・済州島に分布し、照葉樹林を構成する代表的な樹木。樹高は20mにもなります。 <有度山での分布> |
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葉は互生し、長さ5〜15cmほどの卵形で、先端は長く伸びてとがっています。全縁の葉が大部分ですが、低い鋸歯のある葉も混在しています。厚くて堅く、いかにも照葉樹といった感じの葉です。
2009年 2月上旬 |
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葉の表側の様子
葉が裏側に反っているので、上から見ると寸詰まりに見えますが、すぐ下の写真の葉と同一のものです。 |
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葉の裏側 ・茶色の微小な鱗片が密生し、金色に見え、光沢がある 写真の葉の大きさ 2006年 11月下旬 |
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幹の様子 直径40〜50cmほどの幹です。樹皮は明るい褐色で、縦に割れ目が入ります。スダジイによく似たものとしてツブラジイ(コジイ)があるが、ツブラジイのほうの樹皮はあまり裂けません。
2006年 8月中旬 |
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樹形 直径50〜60cmほどの木。自転車と比較すると、高さは15m以上だと思われます。
2006年 8月中旬 |
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スダジイは雌雄同株で、5月ころ強烈な臭いを出しながら開花します。 フサフサとしているのが雄花序で、微小な雄花がびっしりとついています。 2018年 5月中旬 駿河区 大谷不動尊にて |
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フサフサの正体は雄しべ。 雌花序は枝の先端近くの葉の腋につき、微小な雌花が間隔をおいて並びます。 雄花と雌花は、ふつう別の枝につきますが、ひとつの枝に着く場合は下側に雌花、上側に雄花が付くようです。 2023年 5月中旬 駿河区 大谷不動尊にて |
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果実は堅い殻に覆われた堅果で、総包 に全体が包まれています。 写真左上には、大小の総苞が写っています。堅果が熟すのは受粉した翌年の秋ということなので、大きい方は前年に受粉しこの年落下するもの、小さい方はこの年に受粉し翌年に成熟するものだと思われます。 2019年 10月上旬 駿河区 大谷不動尊にて |
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堅果の長さは1.5〜2cm強で、ツブラジイに比べて大型です。古い木では小さくなる傾向があるように思われます。 |