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USB メモリなどを経由して感染するウィルスへの対策
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USB メモリなどを経由して感染するウィルスへの対策
USB メモリなどを経由して感染するウィルスへの対策
昨年後半から全国的に猛威をふるっているのが USB メモリなどを媒体として感染を広げるウィルスです(以降、
USB ワームと呼びます)。
USB ワームが広まる要因は「Autorun.inf」と呼ばれるファイルによる自動実行の仕組みにあります。Windows で
はメディアの利便性を高めるため、このファイルを利用してアイコンの変更やソフトウェアの自動起動を実現しており、
多くの市販ソフトウェアがこの機能を利用しています(CD-ROM を挿入すると、自動的にソフトウェアのインストール
プログラムが動き出すのが代表的な例です)。
1.USB ワームに感染する流れの例
①USB ワームに感染しているパソコンに USB メモリなどを挿すと、USB ワ
ームが自分自身のコピーとその起動を促す「Autorun.inf」ファイルを書き
込みます。
②感染していないパソコンに、①で USB ワームが書き込まれた USB メモリ
などを挿した場合、そのままではまだ USB ワームは実行されませんが、
Windows の自動起動の機能により USB ワームが起動され、知らない間
に感染します。
③感染しているパソコンに USB メモリなどを挿すと、その都度 USB ワーム
を媒介するメディアが増加し、瞬く間に広まります。
このような流れの媒介役には USB メモリ、USB ハードディスク、デジタルカメラ、カードリーダなど、USB など
で接続するタイプでデータの書き込みが可能なものがほとんど含まれます。
2.USB ワームへの対策
OS による「Autorun.inf」の実行タイミングは以下のようになっています。
以上の違いを確認した上で、使用している OS ごとに次の様な対策を行ってください。
<Step 1> 基本的な対策
最も重要なのは Windows Update などでセキュリティホールを埋めることと、信頼できるウィルス対
策ソフトをインストールし、しっかりとウィルス検出用パターンファイルの更新を行う事です。
■Vista の場合
初期設定において「Autorun.inf」に実行ファイルが起動するように指定されている USB メモリなどを接
続した場合、直ちに該当プログラムが起動されます。
■XP/2000 の場合
初期設定において、「Autorun.inf」に実行ファイルが起動するように指定されている USB メモリなどを
接続した場合でも、直ちに該当プログラムが起動されることはありません。ただし、マイコンピュータを開
き、リムーバブルメディアアイコンをダブルクリックして開くと、その時点で該当プログラムが起動されま
最近ではこのパターンファイルは一日に何度も更新され、新たに発生するウィルスが検出できるように工夫して
います。このパターンファイルの作成・更新を的確に行ってくれるメーカーの製品を使いましょう。値段が高け
れば信頼できるというわけではありませんが、どの製品でも同じようにウィルスを検出できるわけでもありませ
ん。通常、パターンファイルは定期的に自動更新されますが、時々、パターンファイルの更新状況を自分の目
でチェックするくらいの注意深さが求められます。

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USB メモリなどを経由して感染するウィルスへの対策
<Step 2> 「Autorun.inf」による自動起動を止める
■Windows Vista の場合
Vista では USB メモリなどを挿しただけで「Autorun.inf」が実行される危険性があります。必ず以下の手
順で自動起動の設定を変更してください。
①スタートメニューから「コントロールパネル」を開き、「ハードウェアとサウンド」の「CD または他のメディアの
自動再生」をクリックします。
②「ソフトウェアとゲーム」欄の設定を「プログラムのインストール/実行」から「何もしない」に変更して「保存」
します。これで、CD や DVD の自動再生は有効のまま、USB メモリなどの自動再生は無効になります。
③上記により自動起動が無効となりますが、USB メモリなどを挿したら、ウィルス対策ソフトの「ウィルス検索」
機能を利用してウィルスが含まれていないことを確認してから利用してください。
ここをクリック
ここを「何もしない」に
変更して「保存」ボタン
をクリック

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USB メモリなどを経由して感染するウィルスへの対策
■Windows XP、2000 の場合
WindowsXP や Windows2000 では USB メモリなどを挿しただけでは「Autorun.inf」は実行されません。
以下の手順で取り扱ってください。
①USB メモリなどを挿した場合に、以下のようなダイアログが表示されたら、「何もしない」を選択して「OK」
をクリックします。このダイアログが表示されない場合もあります。
②ウィルス対策ソフトの「ウィルス検索」機能を利用してウィルスが含まれていないことを確認してから利用し
てください。
<Step 3> ウィルス対策ソフトでUSBメモリなどのウィルスチェックを実行する(各OS共通)
①「マイコンピュータ」を右クリックして「エクスプローラ」を選択するなどしてエクスプローラを起動し、USB メ
モリなどのリムーバブルメディアのアイコンを右クリックし、メニューから「ウィルス検索」(←使用しているウィ
ルス対策ソフトによって表現が異なります)を選択します。
②上記のチェックでウィルスが検出されなければ、安全に使用できます。ただし、ウィルス対策ソフトのパタ
ーンファイルが最新のものに更新されていない場合、正しく検出されないこともありますので、注意してく
ださい。
「何もしない」を選択し
て「OK」ボタンをクリック
リムーバブルメディアのアイコンを
右クリックし、「ウィルス検索」を行う
項目を選択します。

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USB メモリなどを経由して感染するウィルスへの対策
<Step 4> USBメモリなどのファイルを使用する場合の注意(各OS共通)
①ウィルスチェックが済んでいないUSBメモリなどを挿したとき、マイコンピュータを開いてリムーバブルメデ
ィアのアイコンをダブルクリックすることは厳禁です。この操作によって「Autorun.inf」が実行され、USB
ワームに感染する可能性が高くなります。
②ウィルスチェックが済んでいる場合でも、もしかしたら検出できなかったウィルスが潜んでいるかもしれませ
ん。中のファイルを確認したい場合は、マイコンピュータから開いていくのではなく、エクスプローラを使用
してフォルダビューから展開していくようにしてください。
このアイコンをダブルク
リックして開かない!
この部分で「+」をクリックして
展開すれば、中にあるファイ
ルを確認できます。