■とんと学問的なことから離れて暮らしてきた。店頭で本書を手にとって見たとき、興味が沸いたが本当に読めるかどうか、
躊躇したのは事実であった。ただ、数学が得意でない人でも読める、そして面白い、という言葉につい誘われて、購入した。
読書の好きな私は、日頃読んでいるラドラムやカスラーの合間に、
四苦八苦しながら約1ヶ月かけて読み終えた。
結果、何処まで理解したのか、出来たのか、自信が無いが、難しいなりにも、興味深く読むことが出来た。
レベルの高い方には申し訳ないが、私と同程度(失礼!)の方にも、一度目を通して頂きたく、概要らしきものを書いてみた。
■主人公の
マイルズが若干10歳の頃に興味を持ち、多少気軽にこのテーマに取りあげ、
30年以上も興味を失わずに取り組んで、
目的を達成したエネルギーに圧倒された。さらに、数々の数学者の粘り強い生きざまにも、大変に感銘を受けた。
しかも、日本人の数学者(私はほとんど知らないが)も、重要な役割を果たしたことも面白かった。
■何の変哲もないようなテーマであったが、解決するためには、大変複雑なそして難しい幾多の証明を重ね、組み合わせていくという
気の遠くなるようなアプローチが必要であることが理解できた。
特に、
数論は絶対的なもので、多くの絶対的理論を重ね全てに矛盾の無いことを証明する、他の学問にはないのが最大の特徴
だということが分かった。
(全く誤差はない絶対真理が数論である。)
■実際には大変難解なテーマであり、一流の数学者でも、詳細に理解している人は10%程度であるとも言われていることを、
最後に付け加えておきます。(多少言い訳みたいですが)
■浅学な私の、本分では多くの方は、物足りないと思われるが、是非本書や関係文献を読んでいただき、更に深い御教授を頂けたら
有難いと思います。 お付き合い頂き御座いました。
2006年9月 鈴木 敬
★『参考書』
@「フェルマーの最終定理」 サイモン・シン著 (新潮文庫)(495ページ 781円)
A「フェルマーの最終定理」 インターネットで「Wikipedia」から数学の項目で検索して下さい
ページ先頭へ戻る
|