2004.7.24 in Osaka Dome

今年初の試みとなるROCK ODYSSEY。豪華なラインナップが勢ぞろいしたウドー主催のビックイベントとなったはずなのだがどうなのだろうか?実際この目で1日目撃することができたのだが、もうちょっとアーティストの順番を考えるべきだったのではないかと思うところがあったのと、スピーカーの位置、そして大阪ドームでのバックネットがはずされていなかったことがちょっと不満だった。

そしておそらくここからがビックアーティスト勢ぞろいっていう感じを思わせるL'Arc〜en〜Cielからの流れ、それまでのアーティストとL'Arc〜en〜Cielまでの差があまりにもありすぎてそれはどうだろうと思った部分があった。

11:00 HY
オープニングを飾ったHYはフレッシャーズらしく、さわやかな雰囲気でオーディエンスを和ませていたが音響に関してはいいとはいえないものだった。しかし割といい出だしだった気がする。最後、沖縄弁でMCをしていたのがやたら和んだ。

12:05 TRAPT
そして、次に出たのはTRAPT。日本ではまだまだあまり注目されてはいないものの、全米チャートでは1位を記録し、これから伸びそうなアーティストとして期待できるものだろうと思いながら拝見したのだが、中盤は少しだれたもののラストで巻き返した。後半でヴォーカルがステージから降りて観客を煽った部分は割とウケていて、なかなかのものだった。2作目に期待したいところである。個人的には...もうちょっとこう派手な音も聴いてみたいなという印象だった。

13:10 BLACK EYED PEAS
あんましラップ系には興味がなかったので、彼らの大半のショウを見ていなかった。しかし、休憩を終えてから後半だけ参加。女性ヴォーカルの迫力はすごいものだった。すさまじい高音でオーディエンスを刺激し、すかさずドレッドの男性ヴォーカルがその声に対抗する。その掛け合いがまた面白く、刺激的だった。そして合間に、ダンサーがアクロバティックを披露。見てて退屈しないショウだった。そしてラストには先月FM局で割とかかる回数の多かったおそらくおなじみの一曲を披露。私はこの曲しか知らなかったのだが、ラップと女性ヴォーカルのコラボレーションがうまくあわさっていて、夏っぽいさわやかなラストで好印象だった。彼らをこの位置に持ってきたのはアリかもなぁと思った。

14:25 L'Arc〜en〜Ciel
正直彼らの為にきました(笑)こういう夏フェスに初めてL'Arcが出るということで、何を仕掛けてくるのだろうかといろいろ考えていた。このフェスにやってくるのがほとんど洋楽ファンで、あとは「一応観ておこうか」という人でいっぱいだろうと思ったのだ。だからセットリストを考えるに、王道な曲、そしていくつかライヴ映えする曲くらいに思っていたのだ。予想するにSpirit Dreams inside,trickあたり飛び出すと思ったのだが、案外そうでもなかった。何も考えずにやったセットリストなのか、一般に支持を得たかったのかケンカしたかったのか(笑)とにかく、全体の感想としてはいまいちだった。こちらが期待しすぎた部分もあったせいか正直少しがっかりしたかもしれない。
 
何より音響がひどかった。前々からL'Arc〜en〜Cielの音響に少し不満を感じていたのだが、今日は特にそれが目立った。元々ドームはライヴをするようなところではないので多少の悪さは仕方ないがちょっとひどかったかもしれない。まず、全体的な音がでかすぎた。音割れまくり、反響しているといった問題でもなかったくらいだ。ヴォーカルとギターの音を強調しすぎて、ドラムとベースの音があまり聴こえなかった。他のアーティストとどうしても比べてしまったというのもあるが、個人的な意見としてはもう少しドラムが前に出ていてもいいのではないかと感じた。そして、hyde。彼は元々それなりの太さと声量をかねそろえているのだから、もうちょっとヴォーカルマイクのレベルを下げてもいいのではないかと感じた。だいたい音に関してはそんな感じだ。シンセサイザを多様してたせいで、音が多すぎるということも原因の一つだと考えられる。ファンである私がそう感じたのだから、一般リスナーの耳にはどう聴こえたのだろう...しかし今までに比べて、確実に観客が会場に戻ってきたということは事実で、アリーナも8割方埋まってたように思う。

ノリに関しては、FC枠がステージ正面のスタンドにどうも固まってたらしく、スタンドの方が盛り上がっていた。割とほとんどの人が立って観ていた。アリーナ前方はあまり盛り上がってなくて、後方のほうが盛り上がっていたように思う。でも、それでもライヴの途中に平気で、食事か休憩に出て行く人も少なくはなかった。

ステージ後方にスマイルツアーのロゴの大きな幕がしかれた。「え、まじかよ...」と一言もらしてしまったことはいうまでもない(笑)
 そしてなぜかビーチボーイズのSEが流れ、メンバー登場。淡々と楽器をぶら下げ、突然HONEYを披露。そしてそのまま言葉を発することもなくSTAY AWAYへ。割と周りも手拍子をしていた。その間にも音はバリバリ割れている。
HEAVEN'S DRIVEを披露したあと、変な間があった。おそらく機材アクシデントかチューニングか何かだろう。その間もMCをすることもなくfateへ。やはり単独ではないだけに、いつものすごい照明もあまり見られなかった。

MC:(hyde)大阪〜〜!L'Arc〜en〜Cielでーす!!いぇいぇい!(ずっと叫んでる)盛り上がってるか大阪!いくでいくでいくでラルクアンシエルいくでー!パーっといくで大阪!

Coming Closer
叫びの部分にはまだ余裕が感じられた。しかし確実に緊張してたであろう雰囲気は感じられた。そしてkenのピックングミス?もやや目立つ感じだった。毎回注目されるkenのコーラスは絶好調だった。HONEYでもむしろkenのが目立ってる勢いで、このComing Closerでもキレイなハーモニーを奏でていた。そしていつものコーラス部分より少しパートが多めだった。ほんとにkenはどんどんうまくなっている...次の変名バンドはkenをヴォーカルにすれば間違いないと思うのだが...(笑)

花葬
以外にもこの曲が飛び出した。イントロが流れた瞬間、ちょっと久々で嬉しかった。両手を広げ、腰を妖しくくねらせながら歌うhydeは健在だった。そのときふと感じたことは、今にもないくらいモニターでhydeのアップが幾度となく映し出されることだった。こんなにもヴォーカルをアップしすぎるっていうのも...これがラルクアンシエルの認識なんだろうなと感じた。ま、何はともあれフロントマンが目立つというのはいいことなのだが。ちなみに今日のhydeは、黒とシースルーのボーダータンクトップに、黒にアクセントでところどころ英字プリントと、ラインが入ったカーゴパンツだった。一瞬生足を出しているのかと錯覚したくらい(笑)プリンちゃんだった髪は少し伸び、ややワインレッド調にキレイにカラーリングされていた。kenは上下白のサテンスーツに中に黒のタンクトップ。かわいい印象があった。yukihiroはおなじみのバンダナに白のタンクトップ。tetsuは白のノースリーブにネクタイ。
花葬は久々だったのだが、独特の妖しさと雰囲気をもうちょっと出してほしかったような気がする。

いばらの涙
このフェスでこの曲が飛び出すのは想像していなかった。しかし繊細な旋律に、ガーンとくるサビは海外には受けるかもとも思ったが、演奏がやはりまとまっていなかったのが残念だ。

瞳の住人
最初は同じだったのだが、間がピアノアレンジに変わっていた。どこかで誰かがひいているのかなと双眼鏡で確認したが、おそらくバックで弾いているのだろうと判断。高音部分はきれいに出ていて、ライヴ映えのする感じだった。しかし、スマイルツアーを観てきた私としたら、ラストの壮大なストリングスに合うきれいな照明がもう少し物足りなかったような感あった。

MC:(hyde)はーぁい、今日はありがとう。今日は素敵なイベントに招待していただいて感謝してるぜ,,,(なぜか低音。えーちゃんなりきり?(笑))
暑い!暑い!熱いぜ...いくでー本当にー。大丈夫?大阪ぁ!ちょっとまってくれ...いくで大阪ぁ!!自由への招待ぃ...

自由への招待
hydeはステージの端から端へ走り回っては観客を煽っていた。それほど飛びついてるわけでもないのだが、割と盛り上がっていたのでヨシとしよう。Aメロで1オクターブ下がったかと思いきやサビで元に戻る。音程はバラバラだったけど、割とテンポはいい感じだった。これからテンションあげていくぜーというような雰囲気だった。

Driver's High
ここで左右に花火というか火柱がドーンと上がる。結構長い間上がってた気がする。皆でCrash!とジャンプするところはうまく揃っていた。いい盛り上がりになってきたところ。


REVELATION
まさかこれがくるとは..いいのか?と思った。少しアレンジが 変わっていたのか?ローの音が強調されているように感じた。だから音がぶぁんぶぁん言ってて聴こえ辛かった。「唯我独尊!」でマイク向けるのかなーとややヒヤヒヤしたのだが(爆)向けることなく普通に歌って終了。曖昧な理想!「ァイ!」の部分は半々やってたというところだろうか。そこにもうちょっと一体感がほしかった気がする。

MC:(hyde)いくぞーラストー!!!Are you fackin READY?

READY STEADY GO
え、もう終わり?といった感じだったが、MCが終わって突然物凄いテンポが速かったのでビックリした。yukihiro飛ばしすぎだろう...大丈夫かいなと双眼鏡で確認するが、手元が見えないくらいすさまじい速さで叩いていた。見方によれば...空気を読んでのことなのかなぁと思ったり。しかし、最後は最後らしく、いい盛り上がりを残してフィニッシュを迎えた。メンバーはその後、愛想をふりまくことはなくあっさり退場。


15:50 レニー・クラヴィッツ
アフロのレニーが観れるのかと思ったら散髪していて、どれがレニーかわからなかったです(笑)んで声を出した瞬間「あ、あれか」って(笑)これがまた音響よくて〜(爆)さっきのL'Arcとレニーが同じ会場でやってるとは思えないくらい音がよかったです。ひとつも割れていないし。そしてレニーのギタープレイがすごくて、それがまた綺麗に響いてくる。そんなたたみかけてくるギターテクニックに酔いしれながらも、ハイトーンで絡みつくようなレニーの声が会場内に気持ちいいくらい響いていて。それでまたバックコーラスの面々がかっこよくて!あーコーラス隊とかすごいなぁとか思っちゃって。だからといってミュージカルっぽくなるのかといったらそうじゃなくて。それで、レニーのノリ方にしぐさが全てかっこよくて「さすがだな。これがレニークラヴィッツかぁ」と関心してしまった。
 結構知ってる曲とかもあって以外にのれました。車のCMとかによく起用されているので、あ、これ聴いたことあるわというのも多かったはず。中盤は寝ていたけど(-。-;) 後半で目を覚まして、最後は王道の曲で大盛り上がりでした。レニーの時なにがびっくりしたって、そんな騒ぐような曲でもないのに盛り上がってるところがすごかった。そして左側スタンドにいた男性が、タンクトップにグラサンをしてレニーになりきっていたこと(笑)なんか7年ぶりの来日らしく。まー熱狂的なfanが集まるのも仕方ないよなと思った。でも、レニーといえばストレートに赤いギター、アフロな印象で(笑)どっちやねんみたいな。でもやっぱ生で聴かないとすごさはわからないなと思ったのでした。あおりも天下一品だった。

17:30 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
レッチリになると、レニクラで集まった客より更に倍増して(笑)アリーナもスタンドもすごいことになっていた。大盛り上がりのままメンバー登場。レッチリファンは曲というより単に暴れたくないか?(笑)と感じた。でもやっぱり乗せ方がうまいのかな。でも意外にガンガン叫びまくるような曲ばっかりじゃなくて、聴かせるバラードがあったり、ラップがあったり。でもなんかカラオケでは歌えないなぁという曲が多かった(笑)またまた車のCMに起用されていたCAN'T STOPで「あ。これ知ってる!」ってなって。結構ファンクなラップかという印象が強かったのだけど、抜けるようなハイトーンボイスにのせてボーカルが軽快にリズムを刻みつつ歌っていて。「あーそんな激しいわけでもないんだな」という印象があった。なんかメタリカ並なのかと勘違いしてた部分があったので、CD買って聴いて見ようかなというような気分になった。

19:50 矢沢永吉
レッチリ始まることになるとぞろぞろアリーナに白い特攻服?やらリーゼントやらバスタオルやら矢沢軍団(笑)が入場しているのを発見。通路では「東京矢沢連合」なる文字が書かれた白いスーツを身にまとい、横断幕にバスタオル(笑)えーちゃんももちろん、えーちゃんfanが面白かった。みんなえーちゃん命なんだなと。えーちゃん始まる前に早くもえーちゃんコール。みんなで「えーちゃん、えーちゃん!えーーーーちゃーーーーん!!!」阪神みたいになってた(笑)んでいよいよ開始。
ステージバックにはえーちゃんのロゴ。たくさんのダンサーが走り出してくる。えーちゃんまだ出てないのにすでに出来上がってるえーちゃんファン(笑)わらわらとダンサーでごった返す中、えーちゃん堂々白いスーツで登場。
 白いスーツ、白いマイクスタンド、白いマイク。「ほんまにえーちゃんや...白びかりしてるでえーちゃん」って感じで変に感動した(笑)始まった瞬間いきなりえーちゃんで(笑)独特のリズムの取り方。首を微妙に左右に振りながら、「オケィカモン!」と両手を広げて堂々と叫ぶえーちゃん。普通ださいのに「あ、えーちゃんやからアリなんやな」と納得させるところがすごい(笑)マイクスタンドを4回転!2回転!いまどきマイクスタンドプレイかよって思うけど、えーちゃんがやれば納得(笑)人間国宝級ですなぁ...
実は私、えーちゃんでタオルを投げるためにオデッセイタオルを購入(笑)
そして「止まらないHA〜HA」のサビで見事野望成功!!!(笑)ファンはもちろんファンじゃない人まで面白がってタオルを投げる。最後は大盛り上がりで、いろんなタオルが舞っていて綺麗だった。なんかそれに混じって阪神ばりの風船や幕があったのは面白かった。
 

そしてオデッセイ初?のアンコール!アンコールではえーちゃん「E.YAZAWA」の大きなバスタオルを誇らしげに肩にかけて登場。そして更にタオル投げ大会(笑)最後はえーちゃんもあのタオルを投げるのだろうか...ファンとまじってわからんのちゃうんと思ったら、投げる事もなく退場(^.^ ;
隣の60過ぎのおっさんがすんごいモンキーダンスにツイストをしまくって、ノリノリだったのが忘れられない。その割には途中で休憩して座ってるし、携帯でえーちゃんが映ってるモニタは撮るし。なんのこっちゃって話で。でもえーちゃんにはまるファンがなんとなくわかる気がして。「えーちゃんはえーちゃんなんやなぁ」って感じでした。ロックオデッセイはえーちゃんにもってかれましたんぁっていう印象でした(笑)

L'Arcは...アメリカで頑張ってほしいなと。こういうフェスは初めてだから課題は多いだろうけど、これからもっといろんなことをやって成長していくんだなと思った。いくらモンスターバンドっていわれたって、どこまでも課題はあって挑戦はある。失望することもあるし、感動することもある。ただ、私はファンだからといってなんに関しても肯定するようなわけではなくて、どんどんいろんな音楽に触れれば触れるほどシビアに、音に関してわがままになっていくのを感じていた。