<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.9920の一覧
[0] 戦国ま!【戦国ランス×ネギま】[ちゃつみ](2009/07/02 15:58)
[1] ランスとお風呂[ちゃつみ](2009/07/20 13:36)
[2] ランスと移動[ちゃつみ](2009/06/29 16:00)
[3] ランスはどこでも変わらない[ちゃつみ](2009/06/29 16:05)
[4] ランスの誤解[ちゃつみ](2009/06/29 16:10)
[5] ランスと落ちこぼれ[ちゃつみ](2009/07/02 15:59)
[6] ランスの鬼畜取引[ちゃつみ](2009/07/03 12:44)
[7] ランスと悪徳スナイパー[ちゃつみ](2009/07/03 19:27)
[8] <おまけ>[ちゃつみ](2009/07/03 19:31)
[9] ランスと刀[ちゃつみ](2009/07/20 22:32)
[10] エロネタテスト 【ランスⅥ】 魔想志津香の場合[ちゃつみ](2009/07/20 13:00)
[11] エロネタテスト 【ランスⅥ】 キューティ・バンドの場合[ちゃつみ](2009/07/20 13:17)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[9920] ランスと落ちこぼれ
Name: ちゃつみ◆5396baca ID:d23357ca 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/07/02 15:59
「女の子は68点。悪くはない。むむ、あの男はイチモツが立っているのを隠すためにポケットに手を突っ込んでいるのか。がははは、ここは変態ばかりだな」


白髭はこちらを注意深く観察し一切の隙を見せてないし、可愛い女の子は自分たちの隣に並んで「大義」だの「真意を判断する」などと言葉を並べている。
だが、肝心のランス達はこのわけのわからん状況をいまいち理解していなかった。

一方、学園側は有数の力を持つ戦力が瞬殺されたのだ。
その動揺は計り知れない。普段は動く予定のない学園長も有事の際にはすぐに向かえるように戦闘装束に身を包む。
タカミチも同然のことながら、目の前の人物を敵として認識している。

しかし、侵入者側はかつてない程心強い仲間(半裸だが)に囲まれて一種の優越感を感じていた。
本来の目的――英雄の子と極東最大の魔力タンクである娘を保有しようとする学園を攻撃しどちらかを鹵獲する。
弱小組織の悲願であったその目的を、自分が、他の巨大組織を出し抜いてできるのだ。これほど嬉しいことはない。

だが、タカミチが拳と拳を合わせることによって状況は一変する。




「―――咸卦法ッ!」

気と魔力の融合?!

僅かばかりの隠行術と剣の才能しかない彼女であろうとその名前は知っている。
無能と呼ばれたタカミチを最強足らしめる技法の一つ。
その力は普通の強化の数倍の効果を持つと言われている。

当然彼女も試してみたのだが、そんな才能すらないと判断された苦い過去を持つ。
一瞬、剣子ちゃんが隣の男に視線を泳がせる。


「ふぁ~あ……なんだ。このあたりの魔法使いが無駄にピカピカ光る派手好きの雑魚ばっかだな」
「「!!!」」


凄い!この人はあのタカミチを前にして雑魚と罵ることができるなんて!

ランス達を見つめる剣子ちゃんの目がキラキラと輝く。


「雑魚とは言ってくれるね」
「がはははは。その程度の付与では俺様には届かんぞ?」
「そうかい。それじゃあ……僕の力を思い知れッ!」


しかし、無知とはいえ他人に自分がやっとの思いで手に入れた咸卦法を馬鹿にされたタカハタはハラワタが煮えくり返る思いであった。

僕の努力の成果を雑魚魔法呼ばわりだと?―――ふざけるのもいい加減にしろ!
このまま大人しくしているのなら、話し合いだけで済ましてやろうと思ったが……予定変更だ。
紅の翼の力、その身に受けてみろッ!

頭に血が上ったタカミチは全力でランス達の横、丁度一直線に並んでいる所まで瞬動で跳ぶ。
それに気づいた妖怪娘が4人とその内の一人に手をつかまれた剣子ちゃんが即座にその場から跳ぶ。
しかし、挑発した本人はまったく気づいていないのか微動だにせず、がら空きになっている側頭部はタカミチにとっては格好のターニングポイント。
一切の容赦もなく拳に力を込める。
タカハタの脳裏には拳の嵐を受けて倒れる侵入者の姿が浮かんだ。

―――くらえッ!豪殺拳

その場に残るのは、悠然と構えるランス。
極大の拳圧が雨あられと彼に襲い掛かる。さすがに急所は避けたものの、彼の拳は狙い通りランスを穿った。

堅い?!

だが、手に返ってきた衝撃にまるで鋼鉄でも殴ったかのような感覚を覚える。


「うおっ!見た目に反してなかなか痛いではないか。少しビビったぞ」
「……くそっ!!まだまだァ!」


相手は若干体勢を乱しただけで、豪殺拳の攻撃すらランスは動じない。
超一流の戦士である彼にまともな物理攻撃など通じないのだ。

そして、タカミチとランスの間に広がる圧倒的な世界レベルでの差。
力を失ったとはいえ、神獣と崇められるオロチ。人類よりも遥かに高い能力を持つ魔人妖怪や鬼。
それらを破るためにはそんじょそこらの耐久力ではすぐに死んでしまう。
まさに無限とも言える体力がランスには備わっていた。


「よーし。今度は俺様の番だ。いくぞー」


攻撃を終え地面に降りたったタカミチ。
次に目に入ったのは速度のある素足の蹴り。魔力も気もない一撃は普段なら気にも留めないもの。
だが、鍛え抜かれたタカミチの体がその単純なる暴力に警鐘を鳴らした。


ボキィィィ

「むがー、かわしてんじゃねぇ!!」
「っ、なんて威力だ!」


ランスパーンチと壊滅的なネーミングセンスから放たれた拳は木々を軽々とへし折る。

そのまま、無茶苦茶な振りではあるが野生のカンに頼った殺人拳がタカミチを襲い、それをタカミチはギリギリで避けていく。

かたや殺人的な威力を誇るランスと最強の技をほぼ無効化されたタカミチ。
即座に自分の不利を理解して、間をとるような戦いに切り替える。

しかし、タカミチは最大のミスをした。これは一対一の試合ではない。
目の前の野獣に気を回しすぎて、つい妖怪娘の事が頭から離れてしまった。


「電磁結界!」
「うわっ!?」


背後からの声に身構えるも、時既に遅し。魔法をモロに受け、突然痺れが走る。
不意を突かれ全身を硬直させた彼の隙を百戦錬磨のランスが見逃すはずがなかった。


「がははは。お町さんグッドだ。くらえッ!ラーンスパーンチ!」
「がっっっっ!!!!」


男に対してはまったくの遠慮のないランスは、手をポケットに突っ込んでガラ空き状態の腹部を思い切り殴りつける。
当然、回避も防御もとらせない。
その一撃でタカミチを殴り飛ばし、ガンドル君と同じように木に背中を打ちつけせる。
タカミチの肺から空気が漏れた。

羨ましいほどの武―――いや、戦闘の才能。基礎キャパシティからして自分とは桁が違う。
武術の『ぶ』の一文字も覚えていないはずなのに、容易く人を蹴り殺せる程の威力。

武器も魔力も気も特筆すべきことは何もなしに、自分の豪殺拳と同じ……いや、それ以上の威力を放つなんて!
回りにいる化物もコイツの方も人外だ。この―――化物共めッ!!!

電撃と痛みによって薄れいく意識の中で、豪殺拳をモノにした時の師匠の笑顔が酷く色あせたセピア色の写真となって脳裏に過ぎった。




前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.022050857543945