●ニュース: 天文台から副虹が見えました(2014/12/01)

2014年12月1日、雨上がりの空に大きな虹がかかりました。以下がそのときの虹の写真です。




2014年12月1日 虹と北館 その1


2014年12月1日 虹と北館 その2

写真は、彩度を上げて、副虹を見やすくしてあります。
副虹は、よく見る虹(主虹)の外側に出来る薄い虹で、色の並びが主虹とは逆になります。
副虹のしくみは、屈折と反射にあります。そもそも虹は、日光が空気中の水滴に入ると、屈折→反射→屈折して出て来ます。 日光の中にはたくさんの色が含まれていますが、それぞれの色は屈折する角度が異ります。結果、日光がたくさんの色に 分れて、虹が出来ます。一方、日光は屈折→反射→反射→屈折、と反射を1回多くして水滴を出ることがあります。下の図は、 水滴中の日光の経路を示したものです。




水滴中の日光の経路(出典:シーシーエス株式会社)

反射を1回多くすることで副虹の色の並びは逆になります。
赤の光に注目すると、主虹の場合、日光の方向に対して42°の角度を持って水滴を出て来ます。一方、副虹の場合、51°の 角度を持って出て来ます。このために、副虹は主虹の外側に見えます。また、副虹が薄いのは、反射を多くすることが原因です。 水滴の中で日光が反射するとき、一部の日光は水滴の外へ抜けてしまい、その分日光は弱くなります。



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