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元気なぼくらの元気なおもちゃ
ウィル・セルフ (著)
【河出書房新社】
定価1995円(税込)
2006年5月
ISBN-4309621899
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
清水 裕美子
評価:★★★☆☆
ウィル・セルフを教えてくれてありがとう! 奇妙な味どころか『世界が裏返る感じ』と称されているそうだ。
だって、解説に「たとえば『虫の園』はウィル・セルフが書いたとは思えないほどちゃんと意味の分かる作品だし」ってあるんです。ってそれは。
訳者の愛に満ちた解説に負けず、訳の分からなさ加減満載の短編集から『愛情と共感』。かなりスパイシー。人が自分自身を守るために「内なる子供」を肥大化させる時代。その子供は3〜4メートルに成長していて、エモートという名称で連れ歩かれている。エモートは繊細な大人を慰めてくれ、守ってくれ、世話を焼いてくれる。そして深夜、大人が眠った後のエモート同士の会話といったら、さばけていること。これを美しいアニメで見たいと思う。そう、なぜかアニメの中で動き出す場面を想像してしまう。脳内に「裏返る」ルートが1個出来てしまう。
読後感:面白いと思っていいのだろか……
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島田 美里
評価:★★★★☆
8編の短編集なのだが、作品によって破滅系とユーモア系に分かれている感じがした。表題作では、精神分析医の男が、ハイウェイでヒッチハイカーの男を乗せ、分析術を使って、相手の心の傷をひっかきまわす。陽気なタイトルから、この自暴自棄な雰囲気は想像もつかない。
一方、ユーモア系の方は、出だしは不気味だと思っても、その感覚が麻痺してきたころに面白くなる。チリダニ、シミ、など、家によくいる害虫の軍団が、家の主とコミュニケーションを取るという「虫の話」では、その滑稽さに、虫の気持ち悪さを一瞬忘れてしまった。また、人間不信の大人たちがエモートと呼ばれる「子どものような巨人」を引きつれる「愛情と共感」では、巨人が大人をそっと抱きしめる姿が、母親の胎内を思い出させる。エモートのサイズは、身長が4メートル、太ももは1メートルというバカでかさ。なんとなく「千と千尋の神隠し」の「坊」みたいな気がしないでもない。
この2編ともラストはブラックなんだけど、ノリは軽快。教訓があるのかないのかよくわからないが、シャレてるなあと思う。
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松本 かおり
評価:★★★★☆
なんとなくキモチワリイんだけども、なんでかオモロイ短編集。酷暑にダレた頭をグニグニこねくり回してくれて、ありがとう。収録8編、どれも初めのうちは少々腑に落ちなかったり釈然としなかったりするのだが、肩の力を抜いて理解や理屈はひとまず忘れ、無心に読み進めば、アラ不思議! だんだん筋道が見えて来る。ニクイねえ。
とりわけ私好みなのが「虫の園」。田舎のコテージで過ごすジョナサン。ハエがブンブン、メクラグモふるふる、ぞろぞろアリにシミ、チリダニ、ハサミムシ……。ジョナサンは殲滅作戦を開始するが、ある夜、事態は一変。「虫ノ園ヘヨウコソ」。嫌われ虫軍団が、ジョナサンに堂々と「交換条件」を提示し「仕事に邁進」、「至福の静寂」をもたらし、時に「慇懃無礼な口のききかた」をたしなめられるなんてアリ? 虫軍団の律儀さ、生真面目さに吹き出しながらも感心しきり。ラストのオゾゾ感も、この季節にはタマリマセーン。
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細野 淳
評価:★★★☆☆
本書のあとがきによると、作者はかなりの薬物中毒者であったということ。そのためか、作中には麻薬・ドラッグが出てくるものが多い。内容も、自分にとっては理解しにくいようなものが結構出てくる。このような小説こそ、じっくりと読み込むべきなのだろうけれども、と思うのだけれども……。そういう意味では、また改めて読み返してみたい本だ。
そんな作品たちが集まる本書の中でも、比較的分かり易く、かつ面白く感じられたのは、「虫の園」。虫たちと人間との共存へ到る道筋を書いた物語とでも言うべきか。ただし、共存したままハッピーエンドを迎えるのかな、と思うと最後に物凄いオチが待っている。
他に凄いオチがある作品は、「愛情と共感」。最後の二ページで、今まで読んでいた物語の印象が、百八十度変わってしまうのだ。皮肉や冗談が好きな人には、結構向いている本なのではないでしょうか。
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