ONKYO SE-U55GX

ONKYOが2004年7月に発売したUSB音源。
前作であるSE-U55Xから引き続きVLSCの搭載を売りとしているが、音質向上を狙ってか
バスパワー動作は削られ、ACアダプタが添付された。
構成はUSBコントローラ兼VLSCのカスタムチップと思われる87F10C8A 4FA00にSE-U55Xから
引き続き使用されるWolfsonのD/AコンバータXWM8716、旭化成マイクロ製のA/Dコンバータ
AK5380VT、三洋電機の192KHzまで対応するデジタルI/Fトランシーバ、LC89057W-VF4を組み
合わせた形となり、間にUSB Hubチップを挟む形からの脱却を図っている。
オーディオコントローラの変更に伴って5.1chデジタル出力の機能はなくなったが、その
代わりXWM8716をもっと活かそうと言う意図からか24bit 96KHzでのA/D,D/Aに対応した。
A/Dコンバータが24bit 96KHz対応のAK5380VTに変わったのはこの為だろう。
また、新機能として「ホストと接続しない時はオーディオセレクタとして機能する」という
機能が付与された。ある意味SE-U55GX最大の機能とも言えるこの機能により、SE-U55GXは
ホストと接続しない状態でもデジタル入力、アナログ入力、マイク入力を自由に切り替える
オーディオセレクタとして機能する。デジタル入力を選択している時は24bit 96KHz対応
D/Aコンバータとして、アナログ及びマイク入力時にはA/Dコンバータ(24bit 48KHz固定)
として機能する。
また、ジッターが少ないことを売りとしているSE-U55GXでは、デジタル入力時でもマスター
クロックをSE-U55GXが取るという一風変わった仕様となっている。
出音もSE-U55X比で大分太い音になり、商品としては過去になく売れているようだ。
ちなみに24bit 96KHz対応はしたが今回もASIO対応はなされていないので悪しからず。

余談だが新潟大地震の際に生産が止まったのは、新潟の工場で生産するLC89057W-VF4の
生産が止まった為らしい。

次世代のモデルは192KHz対応とUSB2.0対応ですかね。