第4週


イメージファイルを扱う


先週まで少し速いペースで学習してきましたから、今週は画像ファイルを見たり 作ったりして少し息抜きをしましょう。

*簡単な画像ファイル(ビットマップ)

ビットマップは面白かったでしょうか。 ビットマップは手軽に作れるというのがいい点ですが少し物足りません。 こんどはもう少し本格的な画像ファイルを見てみましょう。

*一般的な画像ファイル

画像ファイルの操作は面白かったでしょうか。 この授業では既に有る画像ファイルを操作しましたが一般的には画像ファイル そのものを作成する必要がある場合があります。 本格的な画像ファイルの作成方法の一般論はありませんが以下のような 可能性があります。

それでは今週の課題です。

+今週の課題

これで今週の授業は終わりです。 お疲れさまでした。


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簡単な画像ファイル(ビットマップ)

画像ファイルの中で一番簡単なものがビットマップファイルです。 ビットマップファイルは一般にM行N列の点の並びで各点の色が 黒か白に設定されているものです。 言葉で説明していてもあまり実感が無いと思うのでビットマップファイルの 例を見てみましょう。

    % mkdir week04
    % cd week04
    % cp ~asakaguc/semia2.www/data/apple.xbm ./
    % bitmap apple.xbm &

ここで apple.xbm というのがビットマップファイルで bitmap という コマンドはビットマップファイルを見たり編集するためのコマンドです。 apple.xbm は50行50列のビットマップファイルでリンゴを描いた つもりです。 ビットマップというのがどういうものかわかりましたか。 では bitmap コマンドの File メニューの Quit を選択して bitmap コマンドを 終了して下さい。

次にビットマップファイルの使い方の例を見てみましょう。 ビットマップファイルは xsetroot というコマンドを使うとあなたの今使って いる端末の壁紙として張りつけることができます。

    % xsetroot -bitmap apple.xbm

確かにビットマップが壁紙として張りつきましたがあまりカラフルではあり ませんね。 今度は色も指定して張り付けてみましょう。

    % xsetroot -bitmap apple.xbm -fg DarkSlateBlue -bg DarkOliveGreen4

少しカラフルになりましたね。 では次にビットマップファイルを自作してみましょう。

    % bitmap -size 40x40

「-size 40x40」というコマンドのオプションは40行40列の大きさの ビットマップファイルを作成することを意味します。 bitmap コマンドに入るとマウスの左ボタンでポインターが居る点を黒くする ことができ右ボタンで白くできます。 点単位で色が変わりますが、これは bitmap のモードが Point(点)のモード になっているせいです。 このモードは Curve, Line, Rectangle(四角), Filled Rectangle(塗りつ ぶした四角), Circle, Filled Circle などのボタンをクリックすると 変更できます。 色々とやってみて体験的に理解して下さい。 また描いたビットマップについてはひっくり返し、並行移動、回転などの 操作がボタンにより可能です。

ビットマップの作成を終えたらビットマップを保存しましょう。 保存するには File メニューの Save を選び ファイル名(例えば my.xbm とか) を入力しましょう。 あとは Quit にて bitmap を終了して下さい。 どうですカッコイイビットマップファイルができたでしょうか。

もし気にいったビットマップファイルができたらいつも壁紙として使いたいと 思いませんか。 もちろん毎回 xsetroot コマンドを実行すればいいのですが面倒です。 その場合はホームデリレクトリーに .X11Startup というファイルを作り その中に上で使った xsetroot コマンドを書き込んで下さい。 注意しないといけない点はビットマップファイル名をディレクトリーつきで (例えば ~/week04/my.xbm など)書かないといけない点です。

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一般的な画像ファイル

では画像ファイルをとってきて中身を見てみることにしましょう。

    % cp ~asakaguc/semia2.www/data/apple.jpeg ./
    % xv apple.jpeg &

ここでコピーしてきたファイルは JPEG 形式のファイルです。 この他にも GIF とか TIFF とか色々な形式の画像ファイルがありますが 主に画像圧縮の技術が異なっています。 ここで用いた xv というコマンドはこれらの色々な形式の画像ファイルを 見たり加工したりするコマンドです。

xv を実行すると新たにウィンドウが一つ開きました。 このウィンドウは画像を見るためのウィンドウです。 画像を操作するウィンドウを開くにはポインターをこのウィンドウまで 持っていきマウスの右ボタンをクリックして下さい。 もう一つのウィンドウが開いたはずです。

この操作ウィンドウで画像の操作をしてみましょう。 まずビットマップファイルの場合のように壁紙として張りつけて みましょう。 Root と書いてあるボタンを押すとメニューが出ます。 「Root: ...」と書いてあるメニューのどれかを選ぶと画像を壁紙として張り つけることができます。 各々のメニューの違いは実際に色々と試してみて理解して下さい。 元のようにウィンドウ内に表示するには「Window」を選んで下さい。

次に「Algorithms」というボタンを使ってみましょう。 このボタンは画像の特殊処理をするのに使います。 色々とメニューを試してみて下さい。 元に戻すには「Undo All」を選んで下さい。 「Image Size」というボタンは文字通り画像のサイズを変えます。 色々と試して下さい。 元に戻すには「Normal」を選んで下さい。

画像ウィンドウ内の画像データの一部を選択することもできます。 画像データ内で左ボタンでクリックアンドドロー(マウスのボタンを 押したまま引っ張る)してやると四角な枠線が現れてその領域が選択でき ます。 「Crop」ボタンを用いるとこの選択した領域を切り出すことができ 大きな画像の一部を新しい画像ファイルに保存することもできます。 「Crop」した画像を元に戻したい時には「UnCrop」ボタンが使えます。 bitmap コマンドのようにひっくり返し、回転、などのボタンもあります ので試してみて下さい。

色々と操作加工を行なった画像ファイルは新たな画像ファイルとして 「Save」ボタンで保存できます(オリジナルファイルに上書きしないように 注意)。 「Load」ボタンはファイルを新たに開きます。 ビットマップファイルも開くことができますので試しに apple.xbm を 開いてみて下さい。 xv を終了するには「Quit」ボタンを押して下さい。

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今週の課題

今週は画像データの作成や編集をやってみました。 まず bitmap コマンドの使い方を学びましたから自分独自のビットマップを 作ってみましょう。 作ったビットマップファイルの大きさはそれほど大きくありませんからその まま教官にメイルで送りましょう。 ビットマップの大きさは40行40列でつくってもらいますが必要なら 違ったサイズでもかまいません。

    % bitmap -size 40x40
    % mail -s 'サブジェクト' asakaguc@sci.hiroshima-u.ac.jp u0872000 \
      < my.xbm

上の例では bitmap コマンドで my.xbm というファイルを作ると仮定しています。

次に apple.jpeg を xv コマンドで加工しましょう。 加工の内容は自由です。 できるだけ奇麗に加工して下さい。 JPEG 形式のファイルはサイズが大きいのでメイルでは送らないで下さい。 JPEG 形式のファイルをメイルで送れない理由がもう一つあります。 それは JPEG 形式の画像ファイルの中身が普通の文字で表示できない からです。 このような形式のファイルを一般的にバイナリー(Binary)形式のファイルと 呼びます。 これに対し文字のみで書かれたファイルはアスキー(ASCII)形式のファイルと 呼ばれす。 バイナリー形式のファイルをメイルで送るとファイルの内容が正しく伝わりま せん。 xv で加工したファイルは皆さんのホームディレクトリーの下の week04 という ディレクトリーに modify.jpeg という名前で保存しておいてもらえば教官が 見にいきます。

これで今週の課題は終了です。

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