メインパソコン部屋−デュアルブート環境の構築

デュアルブート環境を構築する

ここに、Windows XP(Windows 2000) + Fedora CORE 3 の組み合わせの手順を記します。

*LinuxとしてFedora COREの利用を前提にしています。
Red Hat Linux8,9ではほぼ同様の手順で大丈夫だとは思いますが、その他のディストリビューションの場合は、この方法では起動しない可能性があります。

* 以下のパターンの方法を紹介します。



ハードディスクの中にはまだOSが入っていない場合

Windows XPとLinuxをこれからインストールするのですが、個人的にはWindowsを先にインストールした方が楽のような気がするので、Windowsを先にインストールします。

まずは、Windows XPのCDをパソコンにセットし、CDから起動します。
なお、ここでのCDですが、パッケージ版(OEMを含む)のCDを指します。
リカバリCDでは、ハードディスクの設定などを一切行わずに、初期状態に復元するタイプの場合、この方法でのデュアルブート化は無理ですので、他の方法に頼らざるを得ません。

Windows XPを途中まで通常通りインストールします。
ハードディスクのパーティションが表示される画面で、“未使用の領域”だけになっていると思います。
もし、データ用の領域(パーティション)などが存在する場合は、一旦消してしまったほうが確実です。

パーティションの設定ですが、まず最初に、Windows用を先に作成します。
“C”キーを押し、Windowsに割り当てるサイズを決めます。
ちなみに、Fedoraはシステムに約1.5GB〜6GBを使用します。

Cドライブが作成されたと思います。
残りの領域はこのままにしておき、作成したCドライブにWindowsをインストールします。
残りの“未使用の領域”は後でLinuxの方でフォーマットなどを行います。
Cドライブにフォーカスをあわせ、Enterを押します。
フォーマットはNTFSが良いでしょう。
なお、WindowsとLinuxの両方から扱えるパーティションを作成したい場合、FATファイルシステムでフォーマットする必要があります。
CドライブをFATにするより、Dドライブを作成し、そのパーティションをFATでフォーマットしたほうが良いかもしれません。
その場合、CドライブとDドライブを作成し、Dドライブのフォーマットは、後でWindows上から行います。
後は、通常通りインストールを進めます。
Windows XPのインストールが完全に終わったら、Linuxのインストールへ



Windows XP 又は他のOSがインストール済みだが、一旦消してしまっても良い場合

*必要なデータはあらかじめ外付けHDDやCD等にバックアップしておいてください。

まずは、Windows XPを途中まで通常通りインストールします。
なお、インストール中に、古いWindowsを見つけ、アップグレード・修復するかどうかたずねてくる場合があります。
ここでは、一旦消すので、新規インストールを選択します。
ハードディスクのパーティションが表示される画面になったら、既にパーティションが設定済みになっていると思います。
又は、“未フォーマット又は破損”“不明”などとなっているかもしれません。
ここで、それら全てのパーティションを削除します。


“未使用の領域”のみとなったら、Windows用パーティションとLinux用パーティションを作成します。
まず最初に、Windows用を先に作成します。
“C”キーを押し、Windowsに割り当てるサイズを決めます。
ちなみに、Fedoraはシステムに約1.5GB〜6GBを使用します。

Cドライブが作成されたと思います。
残りの領域はこのままにしておき、作成したCドライブにWindowsをインストールします。
残りの“未使用の領域”は後でLinuxの方でフォーマットなどを行います。
Cドライブにフォーカスをあわせ、Enterを押します。
フォーマットはNTFSが良いでしょう。
なお、WindowsとLinuxの両方から扱えるパーティションを作成したい場合、FATファイルシステムでフォーマットする必要があります。
CドライブをFATにするより、Dドライブを作成し、そのパーティションをFATでフォーマットしたほうが良いかもしれません。
その場合、CドライブとDドライブを作成し、Dドライブのフォーマットは、後でWindows上から行います。

後は、通常通りインストールを進めます。
Windows XPのインストールが完全に終わったら、Linuxのインストールへ



Windows XPがインストール済みで、それを消さずにLinuxをインストールしたい場合

WindowsXP用にCドライブとDドライブがあり、WindowsXP自体は消したくないがDドライブを消しても良い場合

この場合、まず、WindowsXPに標準装備されている機能を用いて、Dドライブを削除します。
スタート→コントロール パネル→パフォーマンスとメンテナンス→管理ツール→“コンピュータの管理”を選択します。
(クラシック表示の場合やWindows2000の場合、スタート→設定→コントロールパネル→管理ツール→コンピュータの管理)
そして、開いたウィンドウの中から“ディスクの管理”を選択します。


削除しても良いドライブ(Dドライブなど)を右クリックし、“パーティションの削除”を選択します。
削除する際、必要なデータは必ずバックアップを取るなり他のドライブに移すなりしておいて下さい!
削除が終わったら、次はLinuxのインストールへ

どのドライブも消したくない、又はCドライブしか無い場合

Windows XPということは、ハードディスクはNTFSかFAT32でフォーマットされていますが、もしFAT32であれば、Fipsやfdisk、parted(Fedora付属)などのツールでパーティションのサイズを変更することができます。
しかし、NTFSの場合はこれらのツールは利用できないため、市販のパーティション設定ソフトを利用するか、あきらめてWindowsを一旦消去するしかありません(2005/1/22時点)
市販のソフトとしては、Norton Partition Magic や Acronis PartitionExpert Personal、パーティションコマンダーなどがあります。

これらを利用すれば簡単で確実ですが、当たり前ながら費用がかかってしまいます。


↑Partition Magic 8.0

FAT32の場合利用できる、partedなどについては、以下のページを参考にしてください。
(ここでは詳しく解説はしません)


Linux用のインストール領域が確保できたら、Linuxのインストールへ



共通:Linuxのインストール

確保されている領域に、Fedora COREをインストールします。
途中までは通常のインストールと変わりません。

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インストールするためには、CD又はDVDをセットした状態でPCを起動します。
ここでCDから起動するかどうかを尋ねられた場合、CDからの起動を選択します。
そうすると、Fedora COREの画面が出てきますので、Enterキーを押します。
テキストモードでインストールする場合はlinux textと入力してからEnterキーを押します

その後、メディアチェックを行うかどうか問われます。
ここでは、時間がかかりますが、CDの完全性のチェックが行えます。
雑誌の付録であれば飛ばしてしまっても構いませんが、ダウンロードしてきた場合、チェックをしたほうが良いかもしれません。

その後、インストールが始まります。

最初の画面では、Nextのボタンを押します。

次は、言語の選択です。日本語が良いでしょう。
日本語(Japanese)を選択し、Nextボタンを押します。

ここからは、インストール画面も日本語になるため、楽になるかと思います。
キーボード設定では、日本語のキーボードならJapaneseを選択します。他の場合、適当なものを選択します。
選択が済んだら次へ。

次の、インストールの種類は、使用目的によって決めます。通常、パーソナルデスクトップでよいかと思います。
プログラミングでの使用などの場合は、ワークステーションを選択します。
サーバ構築が目的であれば、サーバを選択します。
カスタムでは、自分でインストールするパッケージ(アプリケーション)を選択できます。
なお、インストール完了後にもパッケージの追加・削除は可能です。

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次の、ディスクパーティションの設定では、自動パーティション設定でも大丈夫ですが、その場合、次の設定画面“自動パーティション設定”の際、注意が必要です。
ここで、3つの選択(すべてのLinuxパーティションを削除、すべてのパーティションを削除、すべてのパーティションを保持)がありますが、
“システムのすべてのパーティションを削除”は選択しないでください。前にインストールしたWindowsが消えてしまいます!

Linux用の未使用の領域が確保されているので、“すべてのパーティションを保持し、既存の空き領域を使用”を選択します。
なお、Windowsをインストールするときに、データを共有するためにDドライブを作成したときは、“作成された(そして変更された)パーティションを確認”にチェックを入れておきます。
自分でパーティションを確認したり変更したい場合も、チェックを入れます。

チェックを入れて次へ進むと、“ディスクの確認”という画面になります。
この画面は出ない場合もありますので、無ければ読み飛ばしてください。
CドライブとDドライブを作成した場合、Cドライブはhda1(又はsda1)、Dドライブはhda2(sda2)が該当します。
(場合によっては変わることもあります。ドライブの容量と、ここで表示されている容量を見比べるなど、注意して判断してください)
Dドライブを共有する場合は、hda2を選択して“編集”ボタンを押し、マウントポイントを設定します。
マウントポイントは、"/win"などとしておきます。
設定が終わったら次へ進みます。

ブートローダーの設定です。
ここで、ブートローダーの“GRUB”の設定をします。
画面中央の枠内に、2つのOSが表示されていると思います。(OSの数だけ表示されます)
Fedora Coreはこれからインストールしますので、そのまま変更しません。
Dos(又はOther)と表示されているほうは、Windowsのことです。
表示される名前が気に入らない場合、編集ボタンから名前を変えることができます。
“デフォルト”は、ブート画面で一定時間が経過したときに選択されるOSのことです。
普段使うOSの方を選択しておくと楽かもしれません。

後は、通常のインストールと変わりありません。

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次は、ネットワークの設定です。ここの設定は後でも変更できるので、今はこのままでも構いません。

ファイヤーウォールの設定です。通常の使用ではこのままでよいでしょう。
サーバ用途の場合、必要に応じてアクセスを許可します。
(WebサーバならHTTP、メールサーバならSMTP、など)

追加言語サポートについても、通常日本語(Japanese)のみで特に問題はありません。
他の言語を使用したい場合、ここで選択します。

タイムゾーンの設定では、最寄の場所を選択します。日本国内なら“アジア/東京”になります。


次の、rootパスワードの設定は重要です。
rootとは、パソコンの管理者権限を持つアカウントで、通常は使用しません。
このパスワードを忘れると、パソコン管理の操作が出来なくなってしまうため、絶対に忘れないようにします。
なお、パスワードは英数、記号(ハイフンなど)で6文字以上です。大文字と小文字は区別されます。
両方の欄に正しく入力すれば、警告メッセージは消え、次に進めます。
なお、通常使うアカウントは、後で設定します。

ここでは、インストールするパッケージを変更できます。
特に変更がなければ“現在のパッケージリストを承諾”を選択します。
ある程度知識があれば、“カスタマイズ”を選択し、パッケージを変更することも可能です。

ここで“カスタマイズ”を選択したり、インストールの種類の選択で“カスタマイズ”を選択した場合、ここでパッケージを選択できます。
必要に応じて変更を行います。
なお、依存関係に問題がある場合、“次へ”を押した後に警告が出ます。
修正案が出ますので、それに従うか、いったん戻ってパッケージを変更しなおしてください。

この次に、最終確認の画面が出ます。これまでの設定でよければ“次へ”を押して、インストールへと進みます。
この次は実際のインストールが始まり、これ以降設定の変更はできませんので注意してください。

インストール中です。所要時間はPCやインストールの種類によって異なります。
ちなみに、表示されている合計時間はかなり変動するので、あまり当てになりません...
なお、CD-ROM版の場合、途中でCDの交換を要求される場合がありますので、適切なCDを挿入し、OKを押します。


インストールが終わると、CDトレイが出てきて、インストール完了の画面になります。
“再起動”のボタンを押すと、パソコンが再起動します。


なお、初回起動時に初期設定画面が出ます。
ライセンス同意、日付と時刻、ディスプレイ設定、ユーザの追加・設定、サウンド設定です。
ライセンスは同意しておきます。
日付は正しい日時を入力します。
パソコンがネットワークにつながっている場合、NTPによる時刻あわせも可能です。
ディスプレイでは、色の深度、解像度を設定できます。
ユーザの設定では、rootとは別の、普段作業するユーザを設定します。
これは、後からでも追加可能です。
ユーザ名、フルネーム(省略可)、パスワード、確認用にパスワードの再入力をします。
サウンドでは、自動でサウンドカードの検出が行われているので、“テストサウンドを再生”を押して、音が聞こえるかどうかテストします。
聞こえなかった場合、後で設定しなおすことになります。

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