BGM・効果音・セリフの音声ファイルを抽出・変換する

エイリアン: アイソレーションのBGM・効果音の音声ファイルはアプリケーションのパッケージを開いていけば直ぐに見つけることができます。しかし音声は拡拡張子「.wem」という特殊なファイルなので、一般的なプレーヤーでは再生できません。また、キャラクターのセリフは音声ファイルをまとめたパッケージ(拡張子 .pckまたは.bnk)になっている為、展開しなければ個々のファイルを聞く事はできません。
ここでは別記事「
おしゃべりロボットの製作過程」にて音声ファイルの抽出・変換した際に学んだ事を備忘録としてメモしておきます。自分はMacなのですが、Windows版もほぼ同じファイル構成ですので参考にしてください。



BGM・効果音の抽出と変換
まとめ中



iTunes_wem_2289files_thum



キャラクターボイス=ゲーム内のセリフ・音声ログの抽出と変換

英語(US)言語のキャラクターボイスファイルは .wem と同じ sound フォルダ内にあります。
ファイル名は「english(us)_dialogue.pck 」で容量は約316.6MB。

english_us_dialogue_pck

余談ですが英単語の「dialogue」は映画や舞台劇の対話セリフを指し、これは英国英語の綴りだったりします。アメリカ英語では「dialog」ですね。他にUIで「elevator」となっている部分も、システム内部ではイギリス式に「LIFT」と表記されていたります。このゲームに英国式が散見されるのも、クリエイティブ・アッセンブリーがイギリスの会社だからでしょう。また、登場キャラクターの3Dモデルや声優の多くは英国訛りの英国人です(サミュエルズ、テイラーetc)。リドリー・スコット監督も英国人ですし、映画ALIEN(1979)もハリウッドではなく、ロンドン郊外(シェパートン・スタジオ)で製作されたので実質イギリス映画と言えます(ALIENSも)。原典作品の美学を理解し、再現した唯一のゲームの製作会社(クリエイターたち)が英国籍だったのも偶然ではないでしょう。

dialogueの .pck は複数の音声ファイルをまとめたパッケージファイルなので、個々のセリフを聞くためには展開する必要があります。Wwise Unpacker を用いて展開するのが

URL:
https://github.com/Vextil/Wwise-Unpacker/
ZIP:https://github.com/Vextil/Wwise-Unpacker/archive/master.zip

Wwise Unpacker の使い方はこの動画がわかりやすいです。
How to easily extract any game audio files from .PCK and .BNK files
https://www.youtube.com/watch?v=5Lj2gfM30Mw


展開・エンコードされたmp3ファイルは、Wwise-Unpacker-master フォルダ内のMP3フォルダに出力されます。
ファイル数にもよりますが、自分の環境だと完了まで十数分掛かりました。
pnk_mp3_convert_comp_thum

下の画像は.mp3に変換されたセリフ(dialogue)の音声ファイルの一覧です。
最も容量が大きいセリフは、上の画像で選択中の「 english(us)_dialogue_443~A1_P0002_ELL_4464.mp3 」1分9秒で、エレン・リプリーが娘アマンダに残したボイスメッセージの音声です。ここからファイル名に「ELL」が含まれるファイルは Ellen Ripleyのボイスだとわかります。
AXEはアクセル、RANはランサム、TAYはテイラー、WAIはウェイツ、JULはジュリア・ジョーンズですね。
convert_mp3_thum

また、english(us)_dialogue_の後の数字やアルファベットは、字幕テキストファイル内のセリフの行に対応する識別番号のようです。つまり字幕テキストのセリフから逆引き検索が可能
下の画像は上のエレンリプリーのセリフ english(us)_dialogue_443~A1_P0002_ELL_4464.mp3 に対応する字幕です。
p0002_txt_ELL_4464
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