『イナズマイレブンGO』第25話「あいつが帰ってくる!」の感想 【帰って来たのは坂本龍馬きどりの痛い奴でした】

 恒例のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』の感想文。今回は第25話「あいつが帰ってくる!」を観ての感想を書く。月山国光中との試合が終わり、今回は純粋な練習特訓パート。新入部員の影山輝(CV:藤村歩)の素性が判明したり、イナズマジャパンの懐かしい顔がやって来たり、次の対戦相手を打ち破るための特訓、そしてインチキ土佐人登場フラグが立つといった内容。詳細は、以下感想文にて。



 当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


 前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、

 をご覧ください。


 それ以外の『イナズマイレブンGO』の記事は、ここをクリック。


 で、一覧表示されます。


 なお、『イナズマイレブンGO』をよく知らない方のために登場人物紹介のページを設けました。順次更新していきますので、目を通していただくとキャラクターのことが分かり易くなります。さらっとウソ情報が散りばめられていますので、あまり信用しないで、軽い感じで読んで下さい。

 ホーリーロード2回戦に勝ち上がった雷門中学サッカー部に、入部希望者が現れた。その名、影山という姓を聞いた円堂守(CV:竹内順子)、鬼道有人(CV:吉野裕行)、音無春奈(CV:佐々木日菜子)の3人は、その顔に動揺の色を浮かべる。


 指導者たちのその態度を受け、輝はその素性を明かす。彼は雷門を敵視し、嫌がらせレベルを越えた様々な妨害を行った帝国学園の元総帥、影山零冶(CV:佐々木誠二)の甥であるという。「影山」姓はそれほど珍しいものでも無いと思うし、とぼけても通用しそうな気がしたが、狩屋マサキ(CV:泰勇気)と違って根っから素直そうな影山は、正直に話す。

 影山零冶を知らない現在の雷門部員たちにはその事態を把握しかねていた。影山零冶と特に因縁のあった鬼道が、なぜその事実を隠そうとしたかを輝に問う。

 伯父の行為を恥じ、かつ伯父を憎んでいるであろう雷門指導陣に自らがその血縁者であることがばれると、入部を認めてもらえなくなると判断したことまで正直に告げる輝。入部は絶望的だと、その場を辞そうとする。


 それを力強い声で呼び止める円堂。



  オープニング



 輝に対し、「サッカーは好きか?」と、狩屋の時と同じことを聞く円堂。返答に迷いつつも、ここでも正直に「はい!」と答える輝。円堂の入部テストは、もうここで終わっている。

 笑顔で迎える円堂の後ろから、鬼道が言葉を足す。影山零冶の行為は許されるものでは無かったが、それはサッカーを愛するが故の歪んだ愛情の果てであったということまでも理解する鬼道。彼もまた輝の入部を心から歓迎する旨を告げる。表面のみの受け入れでは無く、伯父の意志ごと自分を受け入れてくれた雷門指導陣に、感謝の礼をする輝。



 続いて雷門選手団に挨拶する輝。それを受け、早速下の名前で呼んで受け入れ態勢十分な松風天馬(CV:寺崎裕香)と西園信助(CV:戸松遥)。フレンドリーな彼らと違い、冷静な指摘をするのは同じく1年生の剣城京介(CV:大原崇)。

 剣城「どのくらいサッカー出来るんだ?」

 輝「ボール蹴り始めて2か月です……ごにょごにょ」


 わずか2カ月のサッカー経験でホーリーロード全国大会出場中の強豪サッカー部に入部しようとするそのナイロンザイル並みの神経の太さに驚愕する速水鶴正(CV:吉野裕行)。初心者の参入に冷たい意見の狩屋と、それを制する霧野蘭丸(CV:小林ゆう)。



 ここ最近の狩屋くんは、悪い顔や性格を早くも隠そうとしなくなってる。蘭丸以外にも、そのひねた性格がバレてしまい、開き直っているのだろうか?


 それら、全体的にやや冷たい歓迎ムードという反応を受けつつも、上手い選手になりたいと無邪気に語る可愛い輝。それに同じく無邪気を装って同意する天馬くんだが、キミはすでにこの部内で一番上手いから。



 新たな部員を迎え、一同は全体練習に移る。先輩たちに混じってドリブル練習に励む輝だが、思ったようにコントロール出来ず、ボールに翻弄されてしまう。それを見て、早々に戦力外通告をする剣城。シードという非情な立場こそ捨てたものの、この辺のシビアさは変わらない。この辺りは持って生まれた性格なのかも知れない。


 輝が弾いてしまったボールは狩屋の前に転がる。狩谷は善人を装い、ボールだけを見てドリブルするようニセアドバイスをする。その可愛い顔そのままの純真無垢な性格で、何も疑うことなく狩屋に言われたとおりに行動する輝。

 そして予定調和的にゴールポストに激突し、顔面をしたたかに打ちつけてしまう輝。笑い転げる狩屋。仲間意識が芽生えつつあるものの、狩屋の虚言癖は変わっていない。それを叱りつけ、輝に正しいアドバイスをする蘭丸。最初から蘭丸に聞いておくのが良かったんだけどね。



 痛みに涙を浮かべつつも、再度のチャレンジを誓う輝。この辺は見た目と違い、根性のあるところを見せる。


 いや、根性だけでは無かった。正しい指導を受けた途端、輝のプレーぶりが見違えるように変わったのだ。数秒前にゴールポストに激突していた超初心者とは思えないその天才的な上達の早さには、輝をからかっていた狩屋も、戦力外通告をして見切っていた剣城も思わず目を見張る。そして同じく超初心者に指導したつもりだった蘭丸も目を丸くする。

 ゴールポスト激突事件以来、同じく新入部員の動静を見ていたキーパーの三国太一(CV:佐藤健輔)も、輝のその上達ぶりに感心した一人だった。輝にシュートするよう要請する。

 突然の指示に戸惑う輝。やはりその辺は指導されていないことは出来ない初心者を思わせるのだが、その後の行動がまたも彼の非凡さを浮き上がらせる。近くでシュート練習をしていた倉間典人(CV:高垣彩陽)の動作を見て、その動作を真似てみた。

 輝が放った見よう見まねのシュートは鋭い弾道でゴールに迫り、気を抜き加減だった三国も、思わず真剣にキャッチして何とか阻止する。横目でちらりと、一瞬見ただけでこれほどまでに強力で申し分ないシュートが打てる輝は、やはり天才肌の持ち主であることが想像される。

 その非凡さを見抜き、もう一度シュートするよう要請する円堂。しかし渡された何でもないボールを後ろに逸らし、慌てて追いかけるその姿は、初心者そのものであった。次はトラップの仕方を誰かから教わる必要がありそう。


 新入部員のプレーを見やりながら、雷門に部員が増えたことを感慨深げに語るキャプテンの神童拓人(CV:斎賀みつき)。フィフスセクターとその監視人であった剣城が来襲して来た時は崩壊寸前だった雷門が活気を取り戻した状況に、神童は昨年の自分たちが1年生だった頃のことを思い出す。

 蘭丸「錦がいた頃の俺たちか……」

 神童「ああ!」


 何気ない会話を装って、新キャラのフラグを立てる2人。



 その夜、自室でペットのサスケ(CV:佐藤健輔)をブラッシングしながら、その日の出来事を語りかける天馬。



 同い年の新入部員の登場に興奮を隠しきれない天馬。1年生5人で、新しい必殺タクティクスが出来るかもしれないと夢を語る。それに一々返答するかのように相槌(あいづち)を打つサスケが付き合い良くて笑える。天馬の夢と共に、その夜は更けていく。



 翌日のサッカー部室。次の対戦相手を報告するマネージャーの空野葵(CV:北原沙弥香)。



 ストーリー的にはどうでもいいシーンなのだが、部員たちの力関係を窺わせて興味深いので紹介。1年生が後ろで立たされているのは分かるが、一乃七助(CV:折笠富美子)と青山俊介(CV:高垣彩陽)まで立たされているのはちょっと気の毒。天城大地(CV:奈良徹)を立たせれば2人分は空くぜよ。補欠には座る権利も無いのだろうか? そして剣城は依然、ハブられている。


 2回戦の対戦相手は、北海道の名門中学、白恋中学に決まった。フェアプレーのチームだと認識している天馬に、今はフィフスセクターの息が掛かっていて、そんなフェアな精神は望めないと否定的見解の狩屋。浜野海士(CV:金野潤)も同調する。

 しかし相手チームのメンバー表のコーチの欄に、とある人物の名を見つけた神童は、望みがあることを示唆する。その人物の名は、吹雪士郎。白恋中学のOBであり、イナズマジャパンの一員として雷門の監督、円堂や鬼道と共に世界を相手に戦った仲だ。その人物が容易にフィフスセクターの支配下になるとは思えない。

 白恋中は正々堂々と本当のサッカーで対戦することが出来る相手なのかも知れないと、表情が明るくなる天馬たち。シニカルな倉間ですら笑顔を浮かべる。まぁ、例えそうだとしても、革命の最前線に立つ雷門としては勝利しないといけない相手なんだけどね。



 対戦相手が決まり、実戦形式の練習にも力が入る一同。輝だけはまだ能力的に付いていけないと判断されたか、ベンチで他メンバーを応援して鼓舞する。

 天城をかわしてシュートした倉間のボールが、ゴールを越えて場外に飛んで行く。フィールドの外で練習を観ていた人物に、そのボールが向かう。誰もが危ないと感じたその時、その人物は軽やかに胸トラップをして、その暴走ボールを止めて見せる。それは間違いなくサッカー経験者の動きだった。

 「気持ちのこもった、いいシュートだったね(爽)」


 これ以上爽やかな声は無いというぐらい爽やかに話すその人物こそ、先ほど話題となった吹雪士郎(CV:宮野真守)その人であった。



 旧友の登場に声をかける円堂。それを聞き、さっきまで話題にしていた人物の登場に驚く雷門選手一同。鬼道が、吹雪は今では白恋中のコーチを外されていることに言及し、さらに驚く一同。久々の再会の挨拶も無いままに鋭く切れ込んで来る鬼道に理由を問われ、困った様な表情を浮かべる吹雪。止むなく、白恋中がすでにフィフスセクターの軍門に下ったことを告げる。


 改めてその真相を語る吹雪。吹雪の率いた白恋中は雷門と同じ様に戦っていたが、いつの間にか浸食され、思想的にフィフスセクターに取り込まれてしまう。以前剣城が言及していた、内部から扇動するタイプのシードの仕業だろう。

 フィフスセクターに追放された吹雪だったが、まだフィフスセクターに取り込まれていない選手が残っていることを語り、そこにまだ望みが残っていることを示す。そしてフィフスセクターのくびきから白恋中を救うためには、雷門に勝利してもらうしかないとして、雷門の選手たちに頭を下げてお願いする。

 監督やコーチと同じ年齢の大先輩に頭を下げられ、動揺する雷門の選手たち。吹雪のその意気を受けて、フィフスセクターの手先と成り果てた白恋中に勝利し、解放することを誓う神童。感謝する吹雪だったが、まだ懸念事項が残っていた。今の雷門では白恋中に勝つことは難しいと言うのだ。

 雷門には化身使いが3人もいて、しかも天才中の天才の天馬くんを擁するというのに勝てないって、白恋中はどんだけ強いんだ? 何でも白恋中の必殺タクティクス「絶対障壁」という技が滅法強く、吹雪の見立てでは今の雷門にそれを打ち破る力が無いという。



 「絶対障壁」の図。図で見る限り、6人で発動する必殺タクティクスのようだ。ボウリングみたいに車田剛一(CV:野島裕史)の「ダッシュトレイン」で全員なぎ倒したったらええがな。……完全に反則か? よく見たらボウリングと逆三角形だしな。


 ミーティング室で「絶対障壁」について説明する吹雪。雷門の必殺タクティクス「アルティメットサンダー」ですら通用しないという強力なものらしい。それほどまでに強力な「絶対障壁」だったが、その破り方として、中央を厚くする分サイドに隙が出来ることを見抜き、そこに選手が走り込むことで対処できるのではないかと提案する鬼道。直前に「どうやって破ればいいんですか?」と諦め気味に語っていた速水と中の人が同じなので、自己解決のように見えて何だか奇妙な気分だ。

 「絶対障壁」を打ち破るための新たな必殺タクティクスの青写真が描けたわけだが、言うは易し行うは難し。それを実行するには、「絶対障壁」を振り切る俊足と、ゴールを決める決定力が要される。それも両サイドを抜ける、2人が必要だ。

 それに適う選手を模索する神童に、倉間が案を出す。

 「剣城と天馬がいるだろう」


 足が速く、化身が使える両者なら、この条件にピタリと当て嵌まる。フォワードの立場でありながら決定力のある両者の力を認め、自らは囮という汚れ役を買って出る倉間。彼も戦いの過程で精神的に成長していると感じられたシーンだ。

 もちろん、天馬からの感謝目線を「勘違いするな!」とツンデレ口調で否定することは忘れない倉間だったが。


 とにかく方針は決まった。後はそれを実現するまで繰り返す。それが雷門流の特訓だ。円堂の指導のもと、猛特訓が開始される。剣城と天馬の前に、雷門の残りの選手が仮想「絶対障壁」として立ちはだかる。

 剣城から受けたボールを持つ天馬に襲いかかる信助と浜野。親友でも練習では容赦ない信助の勢いに押されたのか、天馬はあっさりとサイドラインを割ってしまい、春奈に叱責されてしまう。

 そのプレーの難しさに戸惑いながらも、天馬は頑張ることを誓う。

 「乗り越えられない壁なんて無い!」


 この「壁」は「絶対障壁」と掛かってるんでしょうね?



 その日から、来る日も来る日も、雨の日も風の日も特訓を続ける雷門メンバー。新必殺タクティクスの完成に向け頑張る一同だが、次の試合は何カ月先なんだよ? と思わないでも無かったりした。



 またもラインを割ってしまう天馬くん。真剣な中にも、この3人が絡むとコミカルに。




 特訓を重ね、ついに剣城がシュートにまで持ち込めた時があったのだが、ディフェンス陣を振り切るのに精いっぱいで、シュートに力が入っていないと三国に喝破されてしまう。まだまだ新必殺タクティクスの完成には漕ぎ着けそうにない。


 特訓の合間の休憩時間。キャプテンとして思い悩む神童に、ドリンクを渡して気分転換を図る瀬戸水鳥(CV:美名)。そしてチームに宛てた1通のエアメールを渡す、神童命の山菜茜(CV:ゆりん)。



 ストーカーまがいだった彼女が、舞台上で初めて神童と会話をかわした瞬間。


 エアメールの差出人の「RYOMA」を見て、その相手が伏線を張っていた錦であることに気付く神童。錦は、昨年イタリアにサッカー留学した雷門サッカー部のかつての一員であった。



 嬉しそうなメンバーの表情を見れば、錦という人物が仲間から慕われていることが伝わって来る。何気に倉間の頭と三国の肩に手を置く浜野が図々しくも面白い。



 手紙の文章にまで土佐弁バリバリで書いている錦。これで高知県出身じゃなくって、龍馬という名前から来る単なる坂本龍馬フリークだったら笑うんだけど……。

 手紙に書かれた土佐弁を感慨深げに聞き入る水鳥。水鳥はサッカー部に絡む前から、錦を知っていたらしい。下の名前で錦を語る水鳥に、気安さを感じた浜野が茶々を入れる。



 からかわれて赤くなる水鳥は可愛かったんだけど、なぜに三国さんまで顔を赤らめる?


 スケバンの本性が出た水鳥が浜野を鉄拳制裁する残酷描写はカットされていたが、その雰囲気で和む一同。そこに錦を知らない1年生を代表して、天馬が錦の人となりを質問する。



 昨年の1年生の写真。人数が多くて、いかにも豊作といった印象。中央でボールを踏んでいる馬の様な髪形の選手が錦。ちゃんと物語初期の頃に辞めていった選手たちも描かれている。


 ストライカーで、イタリア留学とは相当な実力の持ち主のようだ。こんなのが帰って来たら、ますます倉間の存在がヤバいことになりそう。錦の思い出話が、他の選手たちから次から次へと出て来る。それだけ印象深く、かつ慕われていたという証だろう。まだ見ぬ偉大な先輩の足跡に触れ、目を輝かせて憧れの表情を浮かべる天馬と輝。



 憧れる2人の後ろでは、先輩に興味無さそうなフリして実は興味しんしんだった狩屋がその意図を葵に見抜かれ、タジタジに。今回はこういう細かくも面白い描写が目立った。



 錦の能力の高さなら、この必殺タクティクスの完成も可能だったと予測する浜野。だが、いないものに期待しても詮無(せんな)きこと。神童はその考えを一蹴して、練習再開を指示する。

 天馬を始め、気合いを入れる1年生選手たち。後輩たちの頑張りを頼もしく見つめ、自分たちも気合いを入れ直す三国たち先輩陣。その様を見て、雷門は(良い意味で)変わらないと口にする吹雪。それは、変わってしまった自身の出身校に対する思いが入り混じったものだったのかも知れない。吹雪は円堂に対し、雷門の起こしている革命の風に心からの協力を誓う。


 夜間の雷門のサッカーフィールドに佇む吹雪。そこで彼は、自らがその才能を認め、手塩にかけて育てた一人の選手のことを思う。




 吹雪が自らの必殺技「エターナルブリザード」を伝授したその選手、雪村豹牙(CV:寺島惇太)は吹雪を恩師と慕っていた。子弟愛で繋がった彼はフィフスセクターに取り込まれていない数少ない選手の一人であろう。


 雪村に思いを馳せていた吹雪に語りかけて来る者がいた。白恋中のキャプテン、白咲克也だった。彼はフィフスセクターから送り込まれたシードで、まさに吹雪を追いだした張本人の一人であった。



 場面は暗転し、吹雪がコーチを解任されたシーンに巻き戻る。フィフスセクターの使い、黒木善三(CV:加瀬康之)が吹雪に解任を告げる。円堂の親友である吹雪が雪村に必殺技を教える行為、それが反乱分子を育てる協力行為と見做されると、解任理由を述べる黒木。

 吹雪を解任し、連れて来たクマの様なオッサン(名前も熊崎て、そのまんまやん)をその後釜に据える黒木。キャプテン以下の人事も黒木の意のままに決定される。居場所を失った吹雪は、雪の降る中、白恋中を放逐(ほうちく)される。



 吹雪と再会した白咲は意外な人物を連れて来ていた。それは雪村その人であった。雪村までフィフスセクターに取り込まれてしまったと疑う吹雪は、思わず駆け寄って問い詰める。肩に手を置こうとした吹雪を邪険に振り払い、敵意を漲(みなぎ)らせて雪村は告げる。

 「アンタは白恋中を裏切り、俺を裏切った!」



 いったいどんなフカシを吹き込まれたのだろう?

 白咲に「吹雪は雷門のスパイで、必殺タクティクスを破る方法すらも教えている」とか言われたんだろうか? それって、フカシでも何でもない真実だけに吹雪にとっては辛いなぁ。


 吹雪を倒すべき敵と言い放ち、白咲と共に去っていく雪村。取り付く島も無いまま、それを見送る吹雪。白恋中に残して来た希望の光が、眼前で潰(つい)えた気分であったろう。



 翌日、突然だがついに新しい必殺タクティクスを完成させた雷門。この辺は試合でそのベールを脱ぐという形式を取っているのだろう、どんな技なのかは残念ながらカットされていた。




 必殺タクティクス完成を喜び、剣城に抱きつこうとする天馬と信助。そしてそれを軽くいなすクールな剣城さん。


 試合前に完成したことを喜ぶ円堂たちだが、一人浮かない表情の吹雪。その後すぐに出発シーンだから、新技の誕生は試合当日だったらしい。ホントにギリギリ。


 試合会場に向かう車中。部外者の吹雪も当たり前の様な顔をして乗っている。初めて乗り込む新入部員の輝には補助席があてがわれていたが、試合に臨めることだけで感極まって大はしゃぎの様相だ。



 必殺タクティクスの完成を喜ぶ天馬たちだが、肝心の名称を考えることを忘れていたことに気付く信助。予定調和的に、話の方向性は狩屋に向かう。ネーミングセンス皆無の狩屋を陥(おとしい)れようとする、意地悪な天馬くんたちのネタフリだ。

 鬱陶(うっとう)しそうな態度を取りつつも、律義に考える狩屋。

 「ら、ランランランニングとか……?」


 そのダサダサネーミングに爆笑する車中。ネーミングセンス皆無の狩屋が大恥をかくのだが、こういった挫折を繰り返しつつ周囲に馴染んでいくのが青春というものだ。

 狩屋に代わって輝が「ダブルウィング」という名称を提案する。カッコイイと、すぐに採用される「ダブルウィング」。狩屋の惨めさも引き立つ。次回には技発動と共に「ダブルウィング」って文字が画面に浮き出るんだろうな〜。ネーミングに全く干渉していない神童が当たり前のように「『ダブルウィング』を使え!」とか指示したり。どうでもいいけど、当事者の一人である剣城の意見が全く反映されないのはどうなんだろうか?

 剣城「松風、『ダブルウィング』を使うぞ!」
 天馬「剣城、興味無さそうだったけどバスでの会話、聞いてたんだね?」

 ……というシーンを熱烈に希望。


 そんな喧騒も上の空の吹雪。漫然と見つめるその空を、一機のジェット機が飛び去って行った。


 その飛行機が空港に着き、一人の男が降り立った。特徴のある馬の尻尾の様な髪形をなびかせ、男は出口に向かう。バリバリの土佐弁で独り言を言うその男こそ、イタリア留学から帰って来た男、錦龍馬(CV:岩崎了)であった。




 次回に続く!



  エンディング



 前回の間違えるはずが無かった予想、またもハズレでした。帰って来たアイツというのは、かつて雷門に所属していた錦でした。新キャラ登場なんて、ズルイぜよ。


 今回の主題は新入部員の輝が天才肌だという点と、吹雪の再登場の2点だと思う。吹雪は本当に爽やかな口調だなぁ。何度聞いても惚れぼれする。他に雪村という敵のストライカーが登場したが、これは久々に登場した「いずれ仲間になりそうなキャラ」だと思う。先行きが楽しみだ。


 次回はやはり雪と氷のステージが舞台になりそう。フィフスセクターに掛かれば、敵に有利で雷門に不利なスタジアムで戦うことがデフォだからねぇ。これで意表をついて灼熱エリアとか、前回戦ったサイクロンスタジアムが舞台だったらすごいと感心するんだけど。ただその意外性に感心するだけで、ストーリー的には全然面白くはならなさそうだけどさぁ。


 あといつもこのブログの記事をツイートしてくれている方、ありがとうございます。この場を借りて御礼申し上げます。



 次回「立ちはだかる白い悪魔!」に続く。



人気ブログランキングへ
 ↑ 最後まで読んでくれてありがとう。「乗り越えられない順位の壁なんてないんだ!」(今日の格言・天馬風)という訳で、記事が面白かったと思われましたら、クリックして頂けるとありがたいです。



成せば成るのさ 七色卵
T-Pistonz+KMC
アップフロントワークス (2011-10-26)
売り上げランキング: 15082

かなり純情
かなり純情
posted with amazlet at 11.10.21
空野葵(北原沙弥香)
アップフロントワークス (2011-11-09)
売り上げランキング: 11958

イナズマイレブンGO ダーク
レベルファイブ (2011-12-15)
売り上げランキング: 146

イナズマイレブンGO シャイン
レベルファイブ (2011-12-15)
売り上げランキング: 117

サカモト (新潮文庫)
サカモト (新潮文庫)
posted with amazlet at 11.10.28
山科 けいすけ
新潮社
売り上げランキング: 38368