奇蹟・鬼籍の名俳優~大滝秀治 | VBCテレビブログ放送

奇蹟・鬼籍の名俳優~大滝秀治

当局がリスペクトしている俳優をマッタリと語るシリーズ。

今回は、"劇団民藝"のエース的存在だった『超』が付く位の大物俳優(故人)です。

名優の中の名優です。うかつに人物伝でも突こうものなら、本の一冊でもカルく出来上がりかねない程の超・大物俳優ですが、当局的には「特捜最前線」(テレビ朝日系/'77~'87年)のベテラン刑事・船村一平(警部補)役が大変印象に残っています。

元から重たい脚本が目立った本作で船村刑事がメインの回では、まさに『秀治スピリッツ』が炸裂!『魂のこもった演技とはこういうものなのか』と感心せずにはいられない程でした。『ながら視聴』なぞしていようものなら、バチが当たるんじゃないか?と思える程、ブラウン管にクギヅケになってしまう迫真の演技が拝めました。

もうね、魂が"船村一平"になりきっていたんですよ。数年前、BS朝日で放送されたリピート放送では、犯人役の片桐竜次さん目掛けて丸腰で近寄り、その迫真過ぎる演技でつい片桐竜次さんが持っていた拳銃を落とした・・・と捉えたくなる程の迫力でした。

同じ様な"迫真の演技"は他のドラマもしかりで、「Gメン'75」(TBS系/'75~'82年)にゲスト出演した際には、小田切警視役の夏木陽介さんが『あまりの迫真の演技でブッ倒れるんじゃないか?』と思えた程だったとか。

共演相手に『ブッ倒れるんじゃないか?』と思わせる程の演技をするのが、『劇団民藝仕込み』なのでしょう。今、こういった"生命掛け"の俳優さんって、居る?居ないでしょう・・・。


偉大なお方でした・・・関根勤さんにモノマネされても、気分を害する事無くNHK BSプレミアムの紀行番組で共演されてましたからね・・・。『ホンモノの俳優』でした。






「特捜最前線」の頃の大滝秀治さん。プロの中のプロの俳優さんでした。/(C)東映