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昨日は、最近お気に入りの「二見情話」を
練習。近所の人はさぞ迷惑だったでしょう。
一日中、同じ曲、三線の音が鳴り響く。


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男女の掛け合いで歌う曲。しっとりとした情緒
が、まるで蒼い月光のように魂に沁み入ります。

取りあえず暗譜マスター。やった~、これで俺も
素敵なオジーライフが送れるぞ。
しんみり聞かせてモテモテ・・・
そんな甘かないよなぁ。相変わらずのおバカ。


バカで思い出した話。

平安時代の三蹟(さんせき)の1人、小野道風が、
(おののみちかぜ,通称は「おののとうふう」)
まだ太田道灌(おおたどうかん)を名乗って
いた頃の逸話。
(小野道風とは、皆さんが花札で目にする、柳に
かえるが飛びつこうとしているのを傍らで眺めて
いる歌人。歌人ならぬ、暇人でしょ。俺か!笑)

でも暫くは依頼事が続き、結構忙しいですよ。

写真①toufuu

toufuu


ある日、太田道灌が鷹狩りに出た時のこと。
突然の雨に襲われ、やれ困ったと途方に暮れ
歩いていると、ようようのことに人家を見つけ、
蓑(みの)を貸してくれと頼み込む。

対応した若い娘は一言も発することなく、
山吹の花のひと枝を白い指でそっと差し出した。
(確かこんな話でした。山吹見るたび思いだします)

写真②yamabuki

yamabuki



道灌は「花ではない」と怒り、さっさと帰って
しまう。
(突っ込みどころ。それなら最初っから帰れよ!)

俺なら、若い娘さんに花を差し出されたら、
例えそれが自分が望む蓑でなくても、

「どもども、これはすみません。厄介をおかけ
します。いやぁ~、今日はとんだ、生憎の雨で・・・」


などと、卑屈な愛想笑いを浮かべながらニタつき、
なかなか退去せず、挙句の果てに、娘さんにキッと
睨まれ、
「ヒィ~~~!!」
などと、嗚咽とも何ともつかぬ奇声を発しながら、
まろび転びつ、山を一目散に駆け降りる・・・。
やはり小人。小人閑居して不善を成す。反省。

後日分かったことだが、女は古歌

「七重八重(ななえやえ)花は咲けども山吹の
実のひとつだに無きぞ悲しき」


を引用し、山吹の花を差し出したのだった。
山吹は花は咲くが実をつけない。実がない。
つまり、蓑はない。(うまい! 座布団2枚)

これに恥じ入った道灌は、歌の道に励んだとか・・・。
励んで、雨の日にぼんやりとカエルを
眺めているのは如何(いかが)なものか。

カエルもさぞ迷惑だったことでしょう。
カエルさんとしては、
「オヤジ、見てんじゃねえよ!」といらつき、
ますます柳へのジャンプに失敗を重ねた
ことでしょう。

ですからあの花札は、空気の読めない(KY)
のんびり道風さんと、眉間にシワ寄せ苛立つ
カエルさんとの、心の確執を描いたもの・・・嘘です。

写真③kaeru san

kaeru


動画①二見情話