EP3 トリック 推理考察 | うみねこのなく頃に 回答用ブログ

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07th-expansionのノベルゲーム「うみねこのなく頃に」の考察を書いていくブログ。真相なんてものではありませんが、一つの解として成立するようにしています。全ページネタばれ満載なのでご注意ください。もちろん私のネタばれや回答が正しいという保証はありませんが。


以下、本編です。


●結論:紗音&使用人+南條+絵羽夫妻+譲治犯行 説
以下、時系列で経緯を説明する。

また、EP3では幻想描写とその部分で実際に起こった出来事について、
きちんと対応を着けているように見える。
部分的にではあるが、現実にあったであろうことと、幻想描写との対応については☆マークで注釈を付けた。
ただし、幻想描写は幻想描写なので、推理の裏付けにはしてもこれのみを根拠として考察するようなことはしなかった。


1) 第1~6夜
6連鎖密室の殺人。これはEP7の情報を持っていれば、難しくない。
まず、最初の部屋でシャノンは内側から鍵を掛けて死んだフリをして検死を偽る。
そして、最後にシャノンは最初の部屋で南條に銃殺され直せば、連鎖密室の成立。
6連鎖密室を巡らせることで時間稼ぎができているので、
この説はシャノンとカノンが同一人物の場合でも、別人の場合でも成立する。
(ここでは本筋から外れるので扱わない。)
ここで、六人の死亡に対する赤字宣言

ただ、このとき、本当はシャノンは死ぬつもりはなかった。
この時点では碑文がまだ解けていないので、シャノン=ベアトリーチェの
ゲームは続行されるべきで、シャノンは生きている必要があった。
そもそも、この連鎖密室を成立させるのに(ゲーム盤の中の登場人物にとっては)
シャノンが本当に死ぬ必要はない。

つまり、南條の裏切りは想定外のアクシデント。
南條は、シャノンの計画によるこの連鎖密室で、
シャノンの共犯者達が次々と殺されていくのを見て、
次は自分が殺されるのではないかと身の危険を感じ、
また、黄金に対する欲望もあり、
本当にシャノンを殺してしまった。


2)絵羽による碑文の解読。
ここで絵羽が碑文の謎をとき、ベアトリーチェ襲名
絵羽に黄金独占欲が芽生える。

☆幻想描写から絵羽の動機を語るなら、
黄金の偏執的独占欲の他、「魔女になりたかった」という発言もある。
シャノンが知った、トリックによって魔女幻想を成立させる楽しさを、
絵羽も知ってしまったということか。

以下、おそらくここであったであろうことの補足

このとき、絵羽は爆弾の存在を知った。
(碑文を解いたものは爆破を止められないと
シャノン=ベアトリーチェのゲームは成立しない)

この後の警察がくれば、すぐばれるような連続殺人は、
最初から島を爆破するつもりだったからと考えられる。
それとも、ハイになっちゃってて、
警察が来てもばれない自信があったんだろうか・・。

そして、さらにはこの時、当主としての若干の情報を得ている可能性がある。
(本来はシャノトリーチェその人が 詳細を引き継ぐはずだったと思うけど、
シャノンの死亡によって一部の情報が不完全だったはず)

黄金の他、シャノリーチェと使用人達と南條の関係とか、
・・とあるパスワードで開く、金庫の存在とか。
☆幻想描写中ではエヴァトリーチェはベアトリーチェからある程度の説明を受けているが、不和もあり、すべてを引き継いでいない

この時点では、絵羽には、爆発までに持ち出せる限りの黄金をもって、
一家全員でこっそり逃げ出すという、 より安全な選択肢もあった。
ただし、この場合は、第1~6の夜の犯人が、それを妨害する危険があったのと、
持ち出せる黄金への大幅な制限、 また、もし番号不明の金庫の存在を知っていたなら、
それをあきらめることになったと思われる。
本来的にはグループ相続だけでも十分だったはずだが・・。


3)遅れてローザが碑文の謎を解く
ローザ黄金の確認だけを行い、深くは詮索しなかった模様。
ローザが爆弾のことを知ったか?それは微妙。
取引、約束の内容は書かれてある通りとして、特には疑わない。
当仮説の場合は特に疑う必要はない。

そして、もしローザも爆弾のことを知っていたら、
絵羽の 「爆発直前の時間に、一家全員でこっそり逃げ出す」
という選択肢はさらに難しくなる。


4)絵羽、体調不良といい、秀吉と2Fへ引き上げる。
当然のように、ここで秀吉と情報共有。共犯に。
ローザとマリアが庭に出たとのことで、
他の人たちに見つからないよう、窓から縄等でおりて、庭へ。


5)第二の宴(ローザ、マリア死亡)ここで二人の死について赤字宣言
ウィルさんのセリフにもあるとおり、語られし死に偽り無しとかなんとか。
普通に絵羽との口論の結果かと思われる。
絵羽、いよいよあとに引けなくなる。
(このあたり以後、お互いに相互監視の展開になり、
絵羽一家全員のみで、爆発から逃げ出す選択肢は難しくなってしまう)


6)第三の宴(秀吉、霧江、ルドルフ死亡)この三人の死亡はここでは赤字なし
これも同じく、語られし死に偽り無しとかなんとやら。
吸い殻のトラップで霧絵夫妻をおびき出し、
絵羽が待ち伏せ、二人を殺すも反撃で秀吉死亡。
ちなみに、TIPSによると、「(秀吉)油断したまさか生きていたなんて・・」

生き残った絵羽は第一の宴の杭の挿し方を引き継ぐ。
第1-6夜のと同じ犯人による犯行だと思わせておけば、
その時間帯にアリバイのある絵羽はより安全になる。
もしくは、単に魔女趣味か。

(補足)
絵羽はおそらく濡れる用の服に着替え、
二階の窓から縄をたらすなどして、ゲストハウスから脱出し、
夫妻を待ち伏せしている。
(キリエがぼけてたら空振りとなる罠だが、
幻想描写によれば、キリエの性格を読み切っていた模様)

その後、戻って窓を閉め、縄等を回収、もとの服に着替える。
アリバイ上、二階で一人で寝ていたことになっているのでそれは可能。
時間的には厳しいが無理でもない。
もし着替える時間が足りなかった場合は、無理に1Fにおりなくても、
ずっと寝ていたことにしてもよかった。
部屋の扉には、確実に鍵とチェーンがかかっていただろう。


7)絵羽、譲治、南条、戦人、屋敷の様子を見に行き、秀吉らの死体を発見。
絵羽主導でこの四人が屋敷を見に行くことになる。
このとき、絵羽は南條と話をする時間があった。
バトラと譲治が泣いている間に、絵羽は南條を第1ー6の犯人として問い詰め、
南條の殺人の守秘、黄金の分割などの交渉で共犯関係を約束させたと推論する
(絵羽の本心は後ほど殺してしまうつもりだったはずだが)。

大人達は当初から第1ー6の(狂言)殺人の犯人として南條の共犯を疑っていたが、
その後の殺人は南條にアリバイがあるケースもあり、疑いにくい状態になっていた。
しかし、絵羽にしてみれば、 1-6夜の殺人とそれ以外の殺人の犯人が
違うことは分かっているから確信に近い物があったはず。
地下での情報の質によっては、完全に理解していたといってもいいかも。

あるいは、まったく逆に南條から絵羽へ共犯を持ちかけた事も想定される。
南條がいた部屋は、絵羽と秀吉の部屋の隣。
絵羽が窓から出ていた様子を目撃していた可能性もある。
どちらにしても、この両者には、共犯が成立する余地があった。

なお、
クラウス、夏妃は、外部からの侵入者を想定、警戒していると見られる。
だから、ジェシカを2Fにあげて、自分は1Fの見張りに陣取った。


8)この後詳細不明の時間経過あり
ここで譲治と情報を共有し、今後の動き方について指示を出していると思われる。
あるいは、南條と共犯関係を取り付けたのもここかも知れない。

この場面では、絵羽には二つ、やらねばならないことがあった。
一つは、南條からある限りの情報を引き出すこと、
特に、金庫の存在をしっているならその番号か、その在処の心当たりを。

そして、もう一つ、さらに重要なことは、
これからゲストハウスのなかで起こる、疑心暗鬼と殺戮の宴中から、譲治を守りきることと、
譲治に、自分がこれから行う殺人を悟られないようにすること。
これは黄金以上に大事なことだった。
エヴァがクィーンだとしたら、キングは譲治だったと言える。

絵羽が母の経済的苦境を救うため、という名目のもと、譲治に出した指示はこう推定される。
「バトラとジェシカに睡眠薬入りのコーヒーを飲ませろ。(注1)
その後、窓から出て、屋敷に行き、割れた窓から入って、
金蔵の部屋など怪しいところや、シャノンの持ち物をあされ。
人の気配を感じたら、部屋の中に入り中から鍵をかけ、
(外部の人間の犯行と思わせるため)窓を開けて死んだフリをして、
絶対に出てくるな。自分か南條が必ず見つけて、嘘の検死をするから。(注2)」

譲治がこれを受けたのは、もちろん一家の経済的苦境を救うという目的も合ったが、譲治の中では、彼自身そういっていたように、シャノンの顔を見たかったということと、それ以上に、シャノンの死の真相を知りたかったということがあるのではないか。
だからこそ、後に彼は真相に気づいてしまった。
また、この後の展開を見ると、絵羽は譲治に対して、おそらく、
自分が殺人を行っていること、これから殺人を犯すことは伏せているようだ。
譲治は絵羽のすることを知らないまま、絵羽の指示に従っている。
知らせれば反対するだろうからだろう。
譲治も極限状態であり、とにかく、シャノンの顔を見たくて同意してしまった。

(注1)
絵羽が睡眠薬入りのコーヒーを飲ませることを譲治に提案したかどうかは微妙。
絵羽が予定していたこの後の展開を考えると、
どちらかと言えば、飲ませた方が都合がよかったはずだが、必須条件ではない。
譲治なら、二人に睡眠薬入りのコーヒーを飲ませることを、
あるいは渋ったかもしれない。(二人の危険度が増すので)
いとこ達がそれぞれ決まったカップを使っているなら、
エヴァは譲治以外のメンバーのカップに呑み睡眠薬を混入することも可能だった。

(注2)このとき、南條を殺せ、という指示も出ていた可能性がある。
この場合、最後に譲治が南條を殺したとした理由はより明白になる。
もし、譲治が殺人を渋ったら「南條は紗音を殺した犯人だ。」これで大丈夫なはず。
が、絵羽の性格を考え、譲治に殺人はやらせたがらなかったと推論した。


9)譲治さん、空を飛ぶ。
譲治は、絵羽の入れた睡眠薬入りコーヒーをバトラとジェシカに振る舞う。
睡眠薬の出所は南條か。心労の多そうな絵羽はもともと持っていたかも。
その後、南條と共謀し、窓から飛び降りる(縄を使ったか)、屋敷へ向かう。
そして、絵羽から指示を受けていた南條が、窓を閉める。
ここで窓を閉めたのは、時間稼ぎのためと、 内部の人間の犯行の可能性を示唆するため。
つまり、譲治を最も安全な立場におくため。
窓が開いたまま譲治がいなくなっていたら、譲治が怪しすぎる。
しかも、そのあと夏妃とクラウスの死骸が先に見つかる可能性が高いのである。

☆幻想描写を参考にするなら、
このとき、譲治はエヴァトリーチェを目撃している(直接的な殺害のシーンではないが)。
すなわち、絵羽の不審な行動を目撃しているという事だろう。

10)同時間、絵羽さんはなっびとクラウスに睡眠薬入りのコーヒーを振る舞う。
振る舞った後、二人を絞殺。
南條と二人で東屋まで運び出す。東屋に運び込んだのは、
譲治の家捜しの時間を稼ぐため。
なお、このシーンは一見、どうとでも解釈できるような、わりと軽いシーンに見えて、
実は重要な傍証シーンである。
それは、クラウスと夏妃が、「同時に」「絞殺」されていること。
バトラは想定した犯人が、二人同時に絞殺した方法を手段Xで切り抜けたが、
普通に考えれば、これは犯人が二人いて、
それぞれクラウスと夏妃を同時に殺したということだろう。
「絞殺」である時点で、睡眠薬などで先に無力化しておく必要があったはず。
そのため、単純に、生きているうちにおびき出したというのは難しいと考える。
わざわざ場所を移してから、さあ飲み物をどうぞ、というのは不自然だったから。
理想的なのは、遅効性の睡眠薬を飲ませた後、おびき出して・・、という流れだが、
そこまで都合よくいっただろうか。
もしそれを集う良すぎるとるなら、単純に眠らせ絞殺したあと、
料理を運ぶ為の台車、園芸道具の荷台などで
南條と二人で東屋まで運ぶことは可能だったということも指摘しておく。


さらに、「二人の同時絞殺」から、実行犯が二人だとすると、
そのときゲストハウスに居た人間のうち、どの組み合わせだったら可能だったか?とすると、
そもそも、ありうる組み合わせがさほど多くない。
絵羽と南條なら状況に合う。彼らはお互いにお互いが殺人を犯すところを直接にみていない
微妙な信頼関係での共犯だったから、二人で一人ずつ同時に殺すことで、
お互いに後に引けない関係を築くようにしたのだろう。
(もちろん、順番に一人ずつ殺すと、先に殺されかけた人物が暴れたり物音を立てて、
もう一人が覚醒する可能性があるので、より安全に二人で同時に一人ずつ殺した、
という可能性も)


11)皆でクラウス、なっぴを探して屋敷の内外を捜索。(クラウスなっぴの死亡は赤字)
東屋で発見。
ジェシカはもみ合いで目を怪我する。
(ジェシカが上手く死んでいれば、絵羽の体術と銃なら、
南條と二人で、バトラを殺してしまえば終わりだったと考えたかも。
つまり、殺意があった。)
ここでの、絵羽の焦ったような発砲からは、
譲治からできるだけ離れたところで殺人劇を終わらせたい、という意思も感じられる。

とにかく、実際はジェシカは生存しており、
この茶番の後、絵羽が一番に東屋を飛び出して屋敷に向かう。
絵羽が一番に飛び出したのは、
家捜し中の譲治とバトラらが鉢合わせ、というのが最悪だからね・・。

そして、この時点で、ジェシカ、バトラの混乱は頂点に達しており、
不振な者を見かけたら、即殺害、というようなテンションである。
譲治に死んだふりの指示が出ていたとしたら、
それは立って逃げるよりも、その場でなんらかの説明を行うよりも、
やはり適切だったのではないか・・、と思われる。


12)絵羽、客間の前に書かれた07151129を発見、譲治発見される(ここでは譲治の死の赤字はなし)
譲治は手がかり発見後、シャノンが死んでいる客間の扉に金庫の番号を書き付けて、その中にいた。
(心理を考えると当然か、それとも手がかりはシャノンの持ち物にあったか)。

扉に書いた数字の理由はいろいろ考えられるが、
絵羽へ金庫の番号を知らせているのと、
劇中の描写によると角度的な問題なのか、
目の前に立たないと見えないようなものみたいだから、
少しでも長くシャノンといたかった、譲治自身の発想による時間稼ぎだと思う。
シャノンが生き返ったという妄想と戯れていた譲治は、
誰かが入ってきたら、幻想が解けて現実と直面しないと行けないことを理解していたんではないか。

☆このシャノトリーチェの数字が、結果的に絵羽ら入室者の脚をとめるのは、
幻想のシャノトリーチェが体を張ってエヴァらを食い止めたのと状況は合う。

あるいは、後述する理由によって、
この時点で、譲治は、自分が、南條殺し後に自殺する計画を立てており、
これが絵羽との最終接触となる可能性を感じていた。
そのため、絵羽に確実に金庫の番号を知らせる必要があった。
死体の側から話したのは、仮死状態になっている自分を詳しくは調べられたくなかったため。

そして、この時に、
譲治は南條が紗音を殺害したという確信を得た。
もし、紗音の持ち物にこの犯行を示す計画書(このゲーム盤上のシャノンがボトルメールの中に入れる予定だったノート片)があったなら、
南條が本来の筋書きを変更して、シャノンを殺してしまったこと、
そして、おそらく、紗音のこの殺人劇の動機が譲治に分かってしまう。
それはその後の自殺の動機にもなりえただろう。

なおここの譲治の死んだフリが上手すぎる(目を見開いている)のだけど、
これは、上手に死んだフリをしていると捕らえてもよいけど、
もう少しありそうな解があるとすれば、

南條が共犯としている以上、 仮死状態のように見える薬物が使われた、という可能性がある。
仮死状態といっても、本格的なものではなく、瞳孔が散大するとか、
その程度のもので十分のはず。
既知の薬物による仮死状態の演出については、
ありえることとして、後のEPでエリカも挙げている。
この薬物は本来、最初の六連差密室時、シャノンの死の偽装に用いられる予定だったものだろう。

さらに加えて、この場合、すぐに南條が死亡宣言し、
絵羽が抱きかかえて、他の人物を近づけない手配になっていた。

バトラは、譲治の死亡を確信しているのだが、描写はともかくとして、
現実的には遠目に目を見開いていたことを確認しただけ。
バトラは探偵であるから、主観を偽れない。
彼が観測して首が骨まで切り裂かれていたり、
内蔵がはみ出ていたら、それはそうだったとしてもよい。
その状況で生きている人間はいない。
しかし、この場合、彼が確認をした事実は、目を見開いていたということだけ。
目を見開いていただけなら、生存の可能性がある。

ドラノールがいう通り「誤認は全ての人物に認められた権利」であり、
赤字「全ての死者はその生死判定を過たない」
(=生者を死者と誤認する可能性は否定されていない)というように、
ここでの譲治の仮死を否定する赤字や、それに類する根拠は、
「目を見開いたから生きているはずがないんだ」という主観以外には、ない。
そしてさらに、Ep6のエリカによれば、
EP1-4のバトラ、EP6のエリカは、探偵宣言を行わない探偵であって、
この場合、検死の失敗の可能性があるとさえ、彼女から語られている。

さて、譲治がシャノンの死について、情報を手に入れていたら、
この薬品の存在は、シャノンの死に南條がかかわっていることの裏づけになってしまった。

つまり、南條に仮死状態を演出する為の手配があったこと、
ゲストハウスから本館に向かう際、絵羽の不審な行動を目撃した事が、
譲治に疑念をいだかせる。

【07151129別解】
もしかしたら、譲治は、シャノンの懐にあった犯行計画書を読み、
この密室に、最後に「07151129」と書き記されるはずだったことを知って、
シャノンとの最後の共同作業として、密室を完成させたのかも知れない。
もちろん、もっと単純に、
魔女幻想の成立を楽しんでいた絵羽自身の指示の可能性もある。
あるいは書かれたタイミングをどう判断するかによっては、
シャノン本人が殺される直前に書いていた可能性も。
これらのどれであるかは、断定できないと思う。



13)南條死亡、そしてバトラ死亡
(南条死亡は赤字。他、エヴァトリーチェの赤字ラッシュ。)

本館に向かう際の絵羽の不審な様子(幻想描写にも描かれているもの)、
紗音の持ち物、南條に仮死状態の手配があったことから、
譲治は主犯が南條と絵羽であることを、ほぼ確信。

その後、クラウスと夏妃の死体を確認することで、完全に断定。
譲治、自分の復讐感情から南條を殺害。

あるいは、あらかじめ受けていた絵羽の指示通り、南條を殺害。
その後、紗音を追って自殺。

ここで、それまでの赤字が出ていないメンバーを含め、
エヴァトリーチェの赤字ラッシュ。
*他の可能性も考えたんだけど、
南條殺害後に自殺の動機が必要ので、一番自然なのが、やっぱり譲治なんだよなぁ・・。
*最後に【余談】あり


そして、絵羽によりバトラ射殺。ゲーム終了。勝者は碑文の謎を解いた絵羽
狼と羊のパズル。
狼(犯行側の人間)の数が羊(それ以外の人物)の同数以上になったので、バトラは絵羽に殺される。


以上、
うみねこのなく頃に生き残りしものはエヴァ=ベアトリーチェ。
(あとオマケでジェシカ。たぶん置き去りにされるとかで死んだけど)



【余談】
このエピソードでの譲治の扱いは大変面白い。
十八すなわち戦人による 、EP3(Banquet of the golden witch)でのこの扱いは、
『Banquet of the golden witch』の作者であるところの
『Turn of the golden witch』(EP2)での譲治の扱いに対する返答になっているようだ。

『Turn of the golden witch』の最後の密室のトリックを解くと、
譲治はシャノンに殺され、その後シャノンは自殺しているという解がでる。

このEP2の密室であり得たやりとりで、もっとも自然なものの一つは、
おそらく、シャノンから譲治への、真実の告白だと思われる。
すなわち、まず、一連の殺人は自分による物だと言うこと、
そして、その動機は、バトラに自分のことを思い出してほしかったからだということ、それから、自分の体のこと。
おそらく、EP2の譲治(駒)はそのことを受け入れられず、シャノンを止めることもできなかった(きっとシャノンは止めて欲しかった)ため、シャノンは、当初の予定通り、譲治を殺して儀式を遂行してしまった。
『Turn of the golden witch』はシャノン(ヤス)作なのだから、
このシーンは、シャノン自身が、自分は譲治に受け入れられないと考えていた、と、とらえられる。

一方、十八(バトラ)の書いた、『Banquet of the golden witch』では、
譲治はシャノンの死後、その真実に気づきながらも、南條への復讐を行った後、シャノンの後を追って死んでしまう。
これは、譲治なら、たとえ"真実"を知ったとしても、シャノンへの愛を失うことはなかったと思うよ、
という、バトラからシャノンへのメッセージにもなっている、というように読める。

なお、このEP3は、バトラからヤスへの、ミステリーファンとしての返答にもなっているようだ。
いくつかの点が、ヤス作のミステリーに対するアンチテーゼとなっている。
・使用人達全員による共犯、という、強力すぎて興を削ぐトリックの排除
・南條の裏切り(使用人は、そうそうおとなしく死んでくれないよ、という主張)

ep3では、譲治の為に窓を閉める絵羽の図とか、
各々のトリックにその行為者の意思がこめられていて大変面白かったです。