八ヶ岳中信高原国定公園 橋の展望台 | 国立公園鉄道の探索 ~記憶に残る景勝区間~

国立公園鉄道の探索 ~記憶に残る景勝区間~

国立公園内を走る鉄道の紹介と風景の発見
車窓から眺めて「これはいい」と感じた風景の散策記

[ 国立公園鉄道の探索 ]

八ヶ岳中信高原国定公園 橋の展望台

 

普段は鉄道で移動することが多いのですが、たまには車に乗って風景探索をすることもあります。

八ヶ岳山麓では、二か所の「橋の展望台」からの眺めが印象に残りました。

 

 

 

 

まずは、「八ヶ岳中信高原国定公園 東沢大橋展望台」に寄りました。

 

ここは「国定公園」の展望台となります。

 

ところで、この「国定公園」とはいかなるものでしょうか。

 

「国定公園は、その国を代表する傑出した風景地である国立公園に準ずる優れた自然の風景地であり、都道府県の申し出によって環境大臣が指定し、都道府県が管理を行う保護地域」と説明されています。

 

 

1931(昭和6)年、国立公園法が成立した当初は、「国定公園」という扱いはありませんでした。

 

戦後、1949(昭和24)年、国立公園法が一部改正されました。

この時、「受益者負担の導入」「特別保護地区の設定」などと併せて「準国立公園」という名目で国定公園に関する規定が加えられました。

 

その当時、「国立公園」は概ね20か所くらいまでにしておいたほうがよい、という考え方がありました。

次から次へと国立公園を増やしすぎると格を落としてしまいかねない、と懸念されたからです。

また、限られた予算では、国直轄で維持管理できる公園設立は自ずと限界があり、都道府県に管理権限を委ねた方が現実的である、という理由もあったようです。

 

一方、戦後 、全国各地から、わが方の景勝地を国立公園にしてほしい、という要望が沸き起こりました。

また、「特別保護地区」という、より厳しい自然保護地区を盛り込んだ国立公園法の改正がなされたように、

風景保全を徹底しよう、という機運も高まっていました。

 

そうした背景もあり、国立公園に準ずる風景地として都道府県が管理する国定公園は成立、現在58か所まで拡大されています。

昨今は、風景地の保全と同時に「生物多様性」という考え方も反映されているようです。

 

以前、このブログで2019年に書いた、八ヶ岳の近くの「中央アルプス」も、その当時は県立自然公園でしたが、

2020年3月27日に国定公園に昇格しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、この「八ヶ岳中信高原国定公園 東沢大橋展望台」からの眺望、

やはり優れた風景地と感じられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「風景の寄り道」に相応しい地点が選ばれたと感心しました。

 

 

こちらは、川俣川に架かる「八ヶ岳高原大橋」の展望台からの眺めです。

快晴の日には、八ヶ岳、南アルプスそして富士山までの大パノラマ風景が味わえるそうです。

 

東沢大橋の「赤い橋」、に対して、八ヶ岳高原大橋は「黄色い橋」とも呼ばれています。

 

 

 

 

八ヶ岳山麓の重厚な緑樹の波が押し寄せてくるように見えました。