…これはどの神社に詣でて購入するか?

 

 

 

 

 

 

伏見稲荷大社」のお土産として「伏見人形」がある。

 

土を型に入れて成形し、

素焼きにする素朴なものだが、

江戸後期には50余りの窯元と

10数軒の販売店で賑わっていた。

 

昔の風俗や伝説、

民話をモチーフにした伏見人形には、

素朴でユーモラスな味わいがあり、

窯元毎にオリジナルの型を持ち、

その数は計り知れない。

 

 

明治期より伏見人形の人気が衰え始め、

窯元の数も減少、

今では昔通りの製法を守っているのは、

伏見に1軒きりと云われている。

 

 

「布袋」は右手に団扇、

左手に袋を下げている。

 

毎年、

初午の日の参詣で買って帰り、

背中に「火」の字を書いて荒神棚に飾っておくと、

火災に遭わないと云う。

 

この慣習を「火防(ヒブセ)の布袋」と呼んだ。

 

 

初めは小型の布袋を買い、

次々に大きなものを買い足し、

7体か12体になると満願成就となり、

又、初めの小型に戻る。

 

途中で火難に遭うと、

最初に戻らねばならないと云う、

暗黙の決まりもあったと云う。