Twitterで、大学1年生だという方から、
「レポートを書く上で大まかな流れなど気にするべき点はありますか?」
「レポートを書くことに対しての普遍的なアドバイスでも構いません。お願いします」
とのご質問をいただきました。
この学生さん、レポートを書くのは初めてとのこと。
私が留学生に対する論文指導を行っていることを知り、ご質問くださったようです。
私は以下のようにお答えしました。
レポートの書き方の手順は、次の3ステップ。
①文章の骨格作り
②肉付け
③推敲
以下、詳しく説明しますね。
①文章の骨格作り。
いきなり書き始めるのではなく、書くべき項目をすべて立て、文章の骨格を作ります。
本でいうと、章立てに当たる部分です。
⑴大項目
A4用紙2枚程度のレポートなら、大項目は3つか4つです。
⑵小項目
大項目の下に3、4つの小項目を立てます。
レポートの、いわば設計図です。
設計図があれば、レポートの筋を途中で見失うことはありません。
この段階では、箇条書きでOKです。
③肉付け
骨格ができたら、肉付けをします。
肉付けとは、箇条書きで書いたものを文章化することです。
この時、最初に立てた大項目(場合によっては小項目も)の箇条書きは、そのまま残しておきます。
これがレポートの小見出しとなり、読み手(先生)にとって読みやすいのです。
設計図があれば、読み手も筋を見失うことなく読むことができます。
設計図のあるレポートは、一目で優れた文章と分かります。
③推敲
書き終わったら、何度も推敲してください。
ご質問くださった方は多分日本人の学生さんだと思いますが、留学生の場合、日本語ネイティブではありませんので、日本語の間違いがあることは当然です。
多少の日本語の間違いは気にせず、まずは文章の骨格を作ることを第一に考えてください。
骨格さえしっかりしていれば、論理的なレポートとなります。
正しい日本語の表現については、推敲の段階で検討しましょう。
日本語ネイティブに添削してもらうのもいい方法です。
日本人の友達でも、日本語教師でも、私でも(#^.^#)
以上がレポートの書き方の手順です。
この本もお勧めです。
石黒圭『論文・レポートの基本』(日本実業出版社、2012年)。
とても読みやすく、分かりやすい本です。
しかし、言葉の端々に著者の研究者としての厳しさというか、辛辣さが感じられ、大学院時代に指導教官から論文の書き方についてけちょみちょに言われたことを思い出し、苦い気持ちになります"(-""-)"
大学生の時にこの本を読んでいれば…。
ご質問くださった方はまだ大学1年生ということですので、まだまだ間に合います。
是非この本を読んで、しっかり勉強してくださいね。
以上述べたライティングの技術は、どんな分野の文章にも応用できる普遍的なスキルです。
学生だけではなく社会人にとっても大事なスキル。
一度身に付ければ、一生ものの宝となります。
しかし日本では、義務教育でも、高等教育でも、ライティングの基本的な技術を教えません。
教える技術を持った教員もいないというのが現実。
これは本当に大きな問題だと思います。
困っている学生も多いようです。
なんとかサポートしたい、というのが私の願い。
というわけで、Twitterやブログで、留学生に役立つ情報を発信していきます(^^♪
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