理屈を超えたところに人生の面白さがある
キン肉マンファンならおなじみの、ロングホーントレイン。
ゆでたまご著『キン肉マン第18巻』集英社
私は大好きな合体技なのですが、「ツッコミどころ」が多い技としても知られています。
なぜ小さいほうのモンゴルマンがデカいほうのバッファローマンを担いで走っていくのか?
バッファローマンが一人で突っ込んでいったほうが強力なんじゃないか?
矛盾が多いことで知られる漫画・キン肉マンを象徴するような技、ともいえます。
ただ、おわかりのように、キン肉マンが好きな人は、そうした矛盾点も含めて楽しんでいるもの。
「さすが超人、2000万パワーズ、すげー!」
といった感じで、深く考えず見たまんまを楽しんでいます。
言ってみればファンは、
「理屈を超越したところに面白さを見出している」んですよね。
プロレスって本気でやり合ってるの?
「理屈を超えたところに面白さがある」
キン肉マンの魅力は、プロレスにも当てはまります。
キン肉マン好きはプロレス好きも多いと思われます。
あなたもプロレスファンだとしたら、普段あまりプロレスを見ない人から、こんな話題を向けられたことがありませんか?
「プロレスの技って、手加減しながらやってるよね?」
「試合前に打ち合わせがあるんじゃない?」
「本気でやり合ってるの?」
ありがちな話題ですよね。
そういった疑問を抱くのもまあわからなくはないです。
が、プロレスファンというのは、プロレスを「そういう目で」見ていません。
なんというか、本当に言葉で言い表すのが難しいのですが、見たまんまを楽しんでいるんですよ。素直に、純粋に。
もちろんファンによって見方、楽しみ方の違いはあるんですけど、本当に好きな人はプロレスを斜めから見ていない。理屈を並べない。
「すごいものはすごい、面白いものは面白い」という目で見ている。
ロングホーントレインと同じ。
理屈を超えたところに面白さを見出しているわけです。
旅の魅力
「理屈を超えたところに面白さがある」
このたび大打撃を受けてしまいましたが、旅行だってそうだと思います。
旅は当然ながら理屈では語りつくせませんよね。
北海道のカニがおいしかった、
沖縄の海がサイコーだった、
ナイアガラの滝は絶景だった、
いくら口頭で説明しても、
いくらガイドブックを読んでも、
実際体験してみなければ、本当のおいしさ、魅力、価値はわからないものです。
旅の魅力だって、理屈を超えたところにあるといえます。
旅…といって思い出すのは、中田英寿の言葉。
「人生とは旅であり、旅とは人生である」
人生も理屈を超えたところに面白さ、魅力が詰まっているというわけ。
たとえば、人生の節目で何かにチャレンジする場合、
自分には経験もないし、自信もない。
年齢的にも無理なんじゃないか…
あーでもない、こーでもない、と理屈ばかりが先行していないか、
やる前から、あれこれ考えて悩んでしまい、行動に移せないでいるのではないか、
もちろん、考えるのも大事、
策を練るのも大事だと思います。
しかし、結局はやってみるしかない。
理屈をこねくりまわした上で、行動するしかない。
実体験してみなければ、痛みも喜びもわかりようがない。
理屈を超えたところでリアルな感覚を知ることができる、
理屈を超えた先に人生が開けてくるのだと思います。
ロングホーントレインと地獄のねじ回しがぶつかり合い(冒頭の画像)、結果的にロングホーントレインが勝ちました。
なぜ勝ったか?
問答不要。
理屈を超えています。
強いて言えば、ロングホーントレインのほうがすごかったから。
ロングホーントレインもプロレスも、
そして人生も、
理屈を超えたところに面白さ、魅力があるんです。