ちょこっと高野山~2014 一乗院 | ある晴れた日の午後に

ちょこっと高野山~2014 一乗院

高野山に初めて訪れたのは今から10年前の2004年のこと。

 

そのときにお世話になってから、高野山での宿泊は毎回こちらの一乗院さんの宿坊です。

 

最初に訪れたときの印象がよかったっていうのはありますが、町の中心地にある立地も宿としてはなかなかの好条件。

 

しかも宿としての設備も年々進化していて、新たな宿泊棟や部屋の増築、大浴場の新設など10年前と比べて、確実に快適さが増しています。


さらに宿坊は、宿泊施設であるお寺そのものが何百年もの歴史のあるものです。

 

豪華絢爛なふすまに囲まれたたこのお部屋は、上段間(じょうだんのま)と申します。昔は大名家が藩ごとに宿坊を持っていましたので、大名が泊まるための立派な上段の間が設けられ、大名のお泊まりがない時は、寺院の重要儀式などが執り行われました。

襖絵は江戸時代狩野派の絵師である狩野探斎によって描かれました。手前の部屋は「角の間」と称し、襖絵は同じく狩野探斎の筆によるものです。 (一乗院HPより)

ある意味下手な“高級”老舗旅館よりもよっぽど価値があるかもしれませんね。

 

ただ、部屋でいただく食事のお膳を運んだり、布団の上げ下げなど、宿泊客の世話は修行僧のお坊さんがしてくださるってところが旅館とは違うところ。至れり尽くせりのサービスを求めるっていうのはそもそもお門違いってこと。

 

もちろん宿泊費として相応の料金を支払ってはいますが、そこは宿坊に泊まるという事の意義を肯定的に理解したうえで利用しないと、不平不満を感じる人はいるでしょう。でもそういう人はそもそも宿坊に泊まらないほうがいいのかもしれませんけどね。

 

手入れの行き届いたお庭を横目に部屋へと案内されます。案内してくれるのももちろんお坊さんです。

 

今回は、本館1階にある梢月亭という2年前にリニューアルされた新しいお部屋。

扉をあけると檜の香りを感じます。


10畳のお部屋です。

大きな一枚ガラスの窓からは中庭の景色を楽しめます。


さらに和室の次の間は茶室になっています。

 

もちろん覗いただけですが・・・・

 

大浴場でのんびりくつろいだ後、夕食は5時半から。

 

夕食は宿坊ならではの精進料理。

 

一の膳は八寸、胡麻豆腐、吸物。

二の膳は湯葉のお造り、とろろそば、焚き合わせ、ガラスの器は中猪口。

 

その器に盛られたお料理はマスカットのみぞれ和え。

これ、この日一番のヒット!!マスカットの甘みと酸味がみぞれ和えに実にマッチしていて美味しい!!

 

そして油物と水菓子。

もみじの天ぷらの下のかたまりは・・・

 

なんと無花果でしたぁ。イチジクって油との相性いいんですよねぇ。

工夫を凝らした精進料理、美味しくいただきました。ごちそう様でした。

 

初めて泊まった10年前から、宿坊ではお酒は飲みません。もちろんビール、日本酒など用意されていますが。なんとなく、せっかく宿坊に泊まって非日常的な精進料理を食べるんだから、いつも飲んでるビールもやめようと思った初めての時の思いを守っております。

 

夕食を終えてもまだ7時前。カメラを片手に堂内を見学に。

 

まだ宵の口というのに早くも睡魔が・・・。早起きしたからね。

明日も6時半からの勤行がありますので、早めに寝ることにします。

さて翌朝の勤行は6時半から。以前は6時からでしたが30分遅くなっていました。

この日は亡き親父達やお袋の供養もしてもらいました。

40分ほどのお勤めが終りご本尊をお参りして振り返ると、開かれた扉から本堂に差し込む朝陽が線香の煙に幾重もの光の線を描いていました。高野山二日目はとても清清しい朝のひと時で始まりました。

 

さて、部屋に戻ると朝食の支度が出来ています。

夕食に比べると、ちと寂しい感じですが、

ツヤツヤの炊き立てのご飯に

高野豆腐やがんもなど、美味しい朝ごはんです。ごちそう様でした。

 

さて朝食を終えたあとは、近所を散歩。昨日数珠屋さんに教えてもらった国宝の多宝塔を見に行くことに。

一乗院の前にある普賢院。毎度見慣れた光景です。

 

メインストリートから細い路地に入り、

 

杉木立の間のなだらかな坂を歩いていくと

 

金剛三昧院の山門が。

 

山門をくぐり中へ入らせていただくと広い敷地の境内は、きれいにお手入れされています。

 

こちらも宿坊があるようですね。

 

境内から続く山の斜面には根元から三本に分かれた杉の巨木が真っ直ぐに伸びています。

3本の木がくっついたのか、一本の木が3本に分かれたのか・・・あっちゃんの疑問です^^


さて、国宝の多宝塔はこちら。

 

建立は貞応2(1223)年、高野山で現在残っている、もっとも古い建立物だそうです。

また多宝塔としても、 建久5(1194)年建立の滋賀県大津市にある石山寺に次いで二番目に古いものだとか。

 

とはいうもののというか、だからというべきか、長年の風雨にさらされかなり痛んでいるように見えますね。賽銭箱には寄付という名目で、300円お願いしますという貼り紙が。もちろん2人できっちり入れさせてもらいました。

 

ところで国宝っていっても、国はどこまで面倒見てくれるんでしょうね。と、素朴な疑問も。

 

さて、お土産物屋さんも見て一乗院に戻り、預けておいた車に乗込み高野山を後にします。

午前中とはいえ気温も24℃と過ごしやすい一日の始まりです。

 

 

高野線の駅はどこも味わい深いですねぇ。

 

行きと帰りでは、鉄橋の景色も違います。

お山から下りて向かったのは出来て間もない道の駅『柿の郷 くどやま』

こうしてみると高野山って結構遠いって気がします。車や電車ならスイスイですけど・・・・

やっぱり一度はふもとから町石道を歩いて登ってみるしかないですね。もちろん一人じゃイヤだけど。

 

「道の駅 柿の郷くどやま」は、霊峰高野山の山麓に位置し、世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』の各施設、特に高野地区のゲートウェイとして案内情報等が提供されています。


九度山ブランドの富有柿をはじめとした四季を通した地元農産物や特産品が販売されています。

 

ベーカリーカフェでは、焼きたてパンやソフトクリーム、ジェラートや軽食も提供されています。
平成26年4月26日から供用開始。(以上道の駅検索より)

 

 

『うつぼ』を使ったお土産や、

 

そうめんのカップめんなど、あまり他では見かけない物も並んでます。

 

高野山からは昨日来た道とは違うコースで滋賀の地を目指します。

 

京奈和自動車道で天理方面へと車を走らせます。

 

そのあと、これがなんで高速道路じゃないのって感じの名阪国道を走り、家への帰り道に立寄ったのが、

もくもく手作りファーム。

 

もくもくファーム憲法を熟読することもなく・・・・

 

なんといってもお昼ご飯を食べに立寄ったわけでして。


目指すはこの無料エリアのみ。

 

 

ここには温泉施設もあったりします。

さてどこでお昼食べようか・・・

と、その前に焼き豚専門店へ。
 

お腹空いてるときは買いすぎちゃうんですけど・・・少し買いました。

 

お昼ごはんの選択は、こちらのハンバーガーか、

 

とんかつのお店。

 

迷った末にこちらでとんかつを食べることに。

一つは、『合い盛りかつ膳』

 

豚の天ぷら、野菜の串揚げなどが入った定食です。

 

中でもこのハムカツが美味かったッス。

 

そしてもう一食は、『厚切り上ロースとんかつ膳』

 

 

ほんのり中はピンク色の絶妙な揚げ加減。

 

分厚くても柔らかく豚肉の味を楽しめます。やっぱりとんかつもお店で食べるものの一つですねぇ。

ごちそう様でした。

 

 

初めて訪れたモクモク手作りファーム。もう一度、ゆっくり訪れてみてもいいかも。生ハムなんかの買い物もね。

 

もう夏は過ぎ去り、季節は秋に突入です。

秋はどこに行こうかな、何を食べに行こうかな、楽しみな季節がやってきましたヾ(@^(∞)^@)ノ