兼六園の冬の風物詩 雪吊り | 金沢徒然日記

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日々金沢中を徘徊している暇人ぱんだが、つれづれなるままに加賀百万石の文化都市、金沢のことを書き綴ったブログ。金沢の観光スポット、神社仏閣、文化施設を深く深く掘り下げて紹介していきます。

雪吊りとは、冬に雪で樹木の枝が折れないように縄で枝を保持することである。
金沢市にある名勝・兼六園でも、毎年雪から樹木を守るための雪吊りが行われており、これが冬の風物詩となっている。もともとは雪害対策だが、これがまた風流なのだ。

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唐崎松の雪吊り。
唐崎松は園内一の枝ぶりを誇ると讃えられている松。加賀藩十三代藩主・前田斉泰が琵琶湖畔の松の名所・唐崎から種子を取り寄せて育てたと言われている。
兼六園の雪吊りは毎年11月1日に始まり、最初に作業をするのはこの唐崎松と定められている。唐崎松では、縄を円錐形に張るりんご吊りの手法が用いられ、わら縄約800本が使われる。
このほか、雪吊りには幹に縄をゆわえ、そこから下の枝をつる幹吊り、縄で木全体を巻くしぼり、円錐形に組んだ竹から縄をさげて枝をつる竹又吊りなどの種類があり、樹木の種類に応じて使い分けられている。

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天気が良ければ池に映った雪吊りも見ることができる。この水鏡がまた綺麗なのだ。

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霞が池対岸から見た唐崎松の雪吊り。優美な円錐形が幾何学的な美しさを演出している。

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ライトアップされた唐崎松の雪吊り。

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七福神山の雪吊り。七福神山は、かつて加賀藩十二代藩主・前田斉広が隠居所として建立した竹沢御殿の築山である。

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七福神山の雪吊りのライトアップ。

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明治記念之標と雪吊り。
明治記念之標は西南戦争で政府軍に従軍した石川県出身者の戦死者慰霊を目的に建立された日本武尊像である。

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明治記念之標の左右にある手向け松。こちらは左側の松。広い枝張りと雪吊りが優美。

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見事な枝ぶりだ。そこにしっかりと縄が結わえられている。

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こちらは右側の手向け松。

以上、兼六園の雪吊りを紹介した。風情あふれる冬の風物詩である。もうすぐ雪景色も見られることだろう。楽しみである。