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バオバブの育て方

バオバブの育て方

植物名 バオバブ
学名 Adansonia
英名 Baobab
科目/属性 アオイ科バオバブ属
原産地 アフリカ、マダガスカル、オーストラリア
この記事を監修した人佐藤桃子
ハウスメーカーで造園・観葉植物などに携わったのち、観葉植物専門店の店長としてトータルでプロデュースを手掛ける。2022年よりAND PLANTSに所属。著書に 『選び方・育て方のコツがわかる!観葉植物の教科書』 『INTERIOR GREEN 観葉植物と日常』(ブティック社)。他、監修本多数。

バオバブの特徴

バオバブは、幹がふっくら膨らむユニークな見た目が人気の植物です。原産地では樹高20m以上の巨木に成長して根が上に向いているように見えるため、「逆さまの木」とも呼ばれています。

フランスの小説家サン=サンペグジュリの作品「星の王子様」にも登場するバオバブ。幹や根に水分を溜め込む性質を持つため、乾燥に強く育てやすいです。

日本では、主にアフリカ原産のアダンソニア・ディギタタとマダガスカル原産のアダンソニア・ザーなどが流通しています。ディギタタは幹が太く肥大、ザーは葉が細い点が特徴です。

美しい葉色とユニークな幹姿から観葉植物として人気があります。しかし、寒さには弱いので、冬は暖かい室内で乾燥気味に育てましょう。

バオバブの花言葉

バオバブには残念ながら花言葉はありません

しかし、反り返った花弁の白い花を幹から垂れ下がるように下向きに咲かせます。花は深夜にしか開花せず、翌日の昼には枯れてしまうほど短命です。

バオバブの名前の由来は諸説ありますが、セネガル語の「一千年の木(バ・オバブ)」やアラビア語の「種がたくさんあるもの(ブー・フブーブ)」などから名付けられたとされています。もし花言葉が付けられることがあれば、「長寿」「繁栄」などの縁起の良い言葉かもしれませんね。

花言葉はないですが、名前の由来や珍しい姿形から素敵な意味を当ててプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

バオバブの風水

バオバブには「子宝運」を高める風水効果があるとされています。また、幹が真っすぐに伸びるため、陽の気を発してポジティブな気持ちにしてくれるでしょう。

気の入り口である玄関や窓際に置くと、よい運気を運んでくれるかもしれません。バオバブは生命の木とも呼ばれるほど、寿命が長い植物です。そのため、子孫繁栄の意味合いもあり、「子宝運」と合わせて新築祝いや結婚祝いにおすすめです。

ただし、風水効果を得るには植物を置くだけでは不十分です。置く場所を整理整頓して、植物を枯らさないようにしっかり手入れすることで効果を発揮します。

関連記事:観葉植物の風水|場所と効果別のおすすめ

バオバブの育て方

バオバブの育て方

日当たり 日当たりのよい場所
温度 最低5℃以上をキープする
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
水やり 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
肥料 緩効性肥料、液体肥料
剪定時期 5~9月

関連記事:観葉植物の基本的な育て方|コツや管理法について

置き場所と日当たり

バオバブは、日当たりと風通しのよい環境を好みます。真夏の直射日光は葉焼けの原因となるので、室内で窓際に置く場合はレースカーテン越しの光を当ててください。屋外で管理する際は真夏は半日陰に移動、10月以降は屋内に取り込みます。

耐陰性が強いので、明るい室内であれば問題なく育ちます。ただし、置いた場所が暗すぎると、徒長したり葉が落ちたりして生育が悪くなるので気を付けましょう。

日当たり不足で生育が悪い場合は、明るい窓際でレースカーテン越しに日光浴させると元気になります。暗い場所から急に直射日光に当てると葉焼けしやすいので、場所を移動させる際は日差しの当たり方に気を付けてください。

温度

バオバブは、寒さに弱い植物です。最低5℃以上をキープして育ててください。

生育温度は15℃以上のため、なるべく暖かい場所で管理することが重要なポイント。最低は5℃以上ですが、丈夫な株に育てるには、10~15℃の範囲で温度を維持すると安心です。

冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離れた明るい場所に置いてください。ただし、暖房の風が当たると急激な乾燥によって幹や枝葉が傷むため、暖房の風が当たらないように気を付けましょう。

水やりの頻度

  1. 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
  2. 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)

春夏の生育期には、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。ただし、水のやりすぎや受け皿の溜め水は根腐れの原因になります。

水やり後は、受け皿に溜まった水は小まめに捨てることが重要です。気温の下がる秋からは土の渇き具合を見ながら、徐々に水やりを控えましょう。

冬も手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)水やりをします。原産地は乾季と雨季がはっきりしているサバナ気候であるため、水やりにはメリハリが重要です。

バオバブは冬に水やりが多いと根腐れしやすいので、乾燥気味に育てます。冬の水やりを少なくすることで耐寒性を上げることが可能です。

日本の冬は原産地の乾季に当たる休眠期なので、水のやりすぎに注意してください。もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめです。

肥料

バオバブには、生育期の5~9月に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。冬は生育が緩慢な時期なので、肥料は与えません。

バオバブは肥料が少なくても十分に育ちますが、葉を茂らせたり株を大きくしたりしたい場合は土に混ぜ込んだ元肥以外に追肥もしましょう。ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、与えるペースや時期はしっかり守ってください。

剪定方法

バオバブの剪定時期は5~9月です。傷んだり茂りすぎたりした枝葉を剪定します。

葉が出ている枝であれば、どこから切っても問題ありません。節から新芽を出すので、理想の株姿をイメージして剪定するとよいでしょう。

基本的には、形が崩れた時だけ整えるように剪定する程度で十分です。幹を太く大きくしたい場合は、生育期に剪定をしっかり行い枝葉を増やすと効果があります。

樹木の肌のように木質化(もくしつか)した枝や幹からは新芽が出にくいです。緑色の枝葉を風通しよく剪定することがポイントです。

バオバブによくあるトラブルと対処法

バオバブのよくあるトラブルと対処法

ユニークな姿で人気のあるバオバブですが、トラブルも存在します。

ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。

関連記事:観葉植物のトラブル|主な症状と対処法まとめ

根腐れ

根腐れでは、以下の症状が見られます。

  1. 水をあげても元気にならない
  2. 土がなかなか乾かない
  3. 葉が落ちやすい
  4. 葉が茶色・黄色に変色している
  5. 幹や幹の根元が柔らかい
  6. 土から腐敗臭がする
  7. 土の表面にカビが生えている
  8. 根黒く変色している

根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。

また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。

根腐れの対処法は以下の通りです。

  1. 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
  2. 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
  3. 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
    ※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する
  4. 発根剤を与えてみる
  5. 傷んだ葉を取り除く
  6. 枯れた枝を切り取る

根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。

枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。

根腐れが起こると枝が垂れ、新芽を残すために古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状。根詰まりの症状は以下の通りです。

  1. 水が浸透しづらくなる
  2. 底から根が出てくる
  3. 葉が黄色くなる
  4. 鉢にヒビが入る

特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとバオバブに悪影響です。

対処法はバオバブの植え替えをすること。

バオバブを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。

葉焼け

葉焼けでは、以下の症状が起きます。

  • 葉の色素が抜けて白くなっている
  • 葉の一部が茶色く枯れている

強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します

葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。

対処法は以下の通りです。

  1. 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
  2. 葉焼けした部分はカットする

葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。

また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。

ハダニ

ハダニの症状は以下の通りです。

  1. 葉にクモの巣のような糸がついている
  2. 葉の裏に小さな虫がついている
  3. 葉に斑点や傷がある
  4. 葉の色が薄くなり枯れている

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です

放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 傷んだ葉はカットする
  2. 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
  3. ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。

そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。

常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。

バオバブのよくある質問

バオバブのよくある質問

最後にバオバブのよくある質問とその答えを以下にまとめました。

  1. バオバブは地植えできる?
  2. バオバブが根腐れする原因は?
  3. バオバブは観葉植物として販売している?
  4. バオバブは盆栽のように育てられる?
  5. バオバブの冬越し方法?落葉しないときはどうする?
  6. バオバブの適切な増やし方は?
  7. バオバブの芽が出ないときの対処法は?
  8. バオバブの実は危険なの?

それでは具体的に見ていきましょう。

バオバブは地植えできる?

バオバブは寒さに弱いため、基本的には地植えは難しいです。沖縄などの冬も安定的に10℃以上ある地域では地植えできる可能性があります。

また、水分を幹や根に溜め込む性質から常に土が湿っている状態を嫌うため、梅雨や台風の影響がある日本では地植えは育ちにくいです。そのため、バオバブは鉢植えとして育ててください。

バオバブが根腐れする原因は?

バオバブが根腐れする原因は、「水のやりすぎ」であることが多いです。

水を幹に溜め込む性質を持っているため、土が常に湿っていると水分を過剰に吸収してしまい根腐れを起こします。特に、冬の生育が緩慢な時期に水をやり過ぎないように気を付けてください。

バオバブは水はけが悪いと根腐れしやすいため、水はけのよい土で育てましょう。水やり後に、受け皿に溜まった水をこまめに捨てることも重要です。

バオバブは観葉植物として販売されている?

バオバブは観葉植物として販売されています。

まだまだ流通量が少ない貴重な植物ですが、園芸店やインターネットなどで生育期の5~9月に手に入れやすいです。バオバブは花が咲いた後、果実が実り種を収穫することができます。

そのため、バオバブは種子としても販売されています。しかし、販売している園芸店は稀であるため、種子から育てたい方はインターネットを利用するとよいでしょう。

バオバブは盆栽のように育てられる?

バオバブは生育がゆっくりで寿命が長いため、盆栽のように育てられます

盆栽のように形を整えて小さく育てるためには、こまめな剪定が必要です。また、日当たりが悪かったり肥料を与えすぎたりすると形が崩れやすいので気を付けてください。

ただし、浅鉢では生育が難しいでしょう。バオバブは直根(ちょっこん)が発達しやすく、太い根がまっすぐ伸びるためです。

もし浅い鉢で育てる場合は、植え替え時に伸びた太い直根を土の上に出して根上がり状態にするとよいでしょう。初めて育てる場合は、深い鉢で育てると安心です。

バオバブの冬越し方法は?落葉しないときはどうする?

バオバブの冬越し方法は、最低5℃以上、できれば10℃以上をキープして管理することです。寒さに弱い植物なので、屋外で管理している場合は気温の下がる秋には室内に移動させます。

室内の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むため、窓から離れた明るい場所に置いてください。また、暖房の風が直接当たると急激な乾燥によって幹や枝葉が傷むので、直風が当たらないように管理しましょう。

10~15℃を維持して管理するとよいですが、温度維持が難しい場合は水やりを控えて耐寒性を上げてください。バオバブは15℃以下になると生育が緩慢になり、気温が下がるにつれて落葉します。

気温が下がったにも関わらず、落葉しない場合も水やりは控えてください。気温が低い時期に水をやりすぎると根腐れするので注意が必要です。

バオバブの適切な増やし方は?

バオバブの適切な増やし方は「挿し木」「種まき」です。気温の上がる5~7月に行いましょう。

枝先から10~15㎝ほど切り取り、葉を2~3枚残します。その後、水を1時間ほど吸水させ、土に優しく植えましょう。明るい日陰で土が乾かないように管理すると、1か月ほどで発根して新芽が出てきます。

しかし、バオバブの挿し木は成功率が高くないので、増やす場合は多めに挿し木をしておくとよいでしょう。また、土に植えず水の中に挿しておく水挿しでも増やすことができます。

日本では花が咲き、果実が実るほど大きくなりにくいので種子の収穫が難しいです。種子から増やしたい場合はインターネットを利用すると手に入れることができます。

硬い種皮に覆われているので、やすりで種皮に傷をつけて24時間吸水後に種まきすると発芽しやすいです。70~80℃の熱湯に一晩つけ込んで種まきする方法もあります。

ただし、種子から育てる場合は大きくなるまで非常に時間がかかるので、増やしたバオバブを早く大きくしたい場合は挿し木がおすすめです。

バオバブの芽が出ないときの対処法は?

バオバブの芽が出ないときは、なるべく日当たりよく暖かい場所で管理してください。

冬に落葉して休眠している場合は、春に暖かくなると新芽が出てきます。しかし、幹がしっかりしているにも関わらず新芽が出ない場合もあるかもしれません。

その場合は、焦らず暖かい場所でしっかりと直射日光を当ててください。もし、幹や根元が柔らかい場合は、根腐れしている可能性があります。

根腐れしている場合は、暖かい時期に新しい土に植え替えて発根剤を与えながら様子を見てください。

バオバブの実は危険なの?

バオバブの実は危険ではありません。果実は食物繊維や栄養が多く含まれるスーパーフルーツとして有名です。

ビタミンやカルシウム、カリウムなどが豊富に含まれています。原産地では昔から食用とされており、ジュースや調味料などに使用され人気です。

日本では果実を収穫できるまで大きく育てることは難しいですが、食用としても楽しめることを知ると愛着がわきますね。バオバブの実をパウダー状にしたバオバブパウダーなどは日本でも購入することができるので、ジュースや料理に活用して楽しんでみてはいかがでしょうか。

バオバブのまとめ

バオバブのまとめ

バオバブは日当たりと風通しがよい環境であれば、一年を通して簡単に育てることができます。美しいグリーンの葉とユニークな幹姿は、おしゃれなインテリアグリーンとして活躍するでしょう。

花言葉はありませんが、育てやすく見た目もよいのでお祝いのプレゼントにも最適です。子宝運を高める風水効果があるとされているため、結婚祝いや新築祝いにも喜んでもらえます。

ぜひ、素敵なインテリアグリーンとして育ててみてはいかがですか。

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