【次回のぶら美】夭折の天才画家 その画業のすべて 佐伯祐三展 BS日テレで6月7日にアンコール放送

【BS日テレ  ぶらぶら美術・博物館】
★第427回 夭逝の天才画家“佐伯祐三”展
~傑作120点が一堂に!命を懸けた画業のすべて~
★6月7日(水)22時~22時54分 番組ホームページ
(2月14日放送のアンコール)

東京ステーションギャラリーで開催された注目の「佐伯祐三」展を取材しました(4月2日に閉幕、現在は大阪中之島美術館で開催中)。

佐伯祐三は、1920年代に病をおしてパリに渡り、30歳という若さで亡くなった洋画家です。東京、大阪、パリという3つの街で暮らした佐伯が主に描いたのは、自身が生きる街をテーマにした風景画。東京では実に18年ぶりとなる今回の大回顧展には、厳選した代表作およそ120点が集まりました。

学生時代の貴重な自画像の数々や、東京や大阪で描いた風景画はもちろん、佐伯にとって特別な街だったパリで描いた作品は、どれも傑作揃いです。

東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科卒業後、1923年に渡仏した佐伯は、学生時代から持ち前の“絵の上手さ”と“器用さ”で頭角をあらわしていました。しかし、フォーヴィスムの巨匠・ヴラマンクに自信作を見せたところ、「このアカデミック!」と一喝され、それまで築いてきたものが一気に崩壊…!そこから「自分にとってのオリジナリティとは?」という命題に、人生を懸けて向かい合っていきます。ヴラマンクに一喝された直後に描かれた、顔の消された自画像。その意味するところは何だったのでしょう。

その後、佐伯は試行錯誤を繰り返す中で、パリで独自の“正面性”と、踊るような“線”を確立していきます。時代を駆け抜けながら、夭逝の天才画家がついに掴んだオリジナリティとは?数々の代表作でその魂の画業を振り返ります。

(美術展ナビ編集班)