• 更新日 : 2023年12月1日

送付状に使える3月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介

送付状に使える3月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介

ビジネス文書に同封する送付状には、時候の挨拶を入れるのが一般的なマナーです。時候の挨拶とは季節を表す言葉を用いた挨拶のことで、それぞれの季節感や気候の様子を表す言葉を添えます。

本記事では3月に送る送付状に記載する時候の挨拶について、例文や書く際のポイントを紹介します。

送付状(添え状)に記載する時候の挨拶とは

請求書領収書などのビジネス文書を郵送する際は、送付状(添え状)を同封するのがマナーとされています。送付状の冒頭には、時候の挨拶を記載するのが一般的です。

ここでは、送付状の意味や時候の挨拶の役割について解説します。

送付状(添え状)とは?

送付状(添え状)とは、ビジネス文書を送付する際に同封する書類のことです。企業間で送る請求書や契約書などのビジネス文書のほか、個人が求人募集で送る履歴書にも送付状を同封するのが一般的です。

送付状は挨拶の役割をするとともに、同封書類の内容を記載し、確認してもらうという役割もあります。送付状に記載された送付物の内容によって、書類を受け取った側は同封された内容に間違いがないかを確認できます。

送付状の書き方について、詳しくは以下の記事をご参照ください。

時候の挨拶の役割

送付状には一定の形式があり、冒頭には時候の挨拶を記載します。時候の挨拶とは、季節や気候・行事などの季語を入れた表現のことです。本文に入る前文に記載するのがビジネス文書のマナーとされています。

時候の挨拶とは、季節の移り変わりの変化を美しい言葉で表した文章です。季節を24に分けた「二十四節気(にじゅうしせっき)」に沿って、季節の言葉が使われています。

四季の移り変わりをという相手と共通の話題により、相手とコミュニケーションを図るという役割があります。

3月の送付状への時候の挨拶・季節の挨拶一覧

3月に送る送付状には、3月の時候の挨拶にふさわしい文言を記載します。同じ月でも上旬・中旬・下旬ごとに適した言葉があるため、相手に送る時期に合わせて適切な挨拶文を選びましょう。

時候の挨拶には「〇〇の候」や「〇〇の折」「〇〇のみぎり」といったシンプルな漢語調と柔らかい表現の口語調があります。ビジネス文書に使うのは、主に漢語調です。

ここでは、3月に使うおもな時候の挨拶をご紹介します。

3月上旬の時候の挨拶

3月の時候の挨拶は上旬・中旬・下旬ごとに分かれますが、3月全般に使える挨拶文もあります。

  • 弥生の候
  • 萌芽の候

弥生とは3月という意味で、萌芽は草木の新芽が萌え出ずる春を表す言葉です。

3月上旬は、次の挨拶文を用います。

  • 早春の候
  • 浅春の候
  • 解氷の候

3月上旬は春の始まりで、早春の時期を表します。解氷は、雪など凍りついたものが解けることを表現しています。

古くから取引のある送り先には親しみを込め、口語調の挨拶にするのもおすすめです。3月上旬は、次のような挨拶文を使います。

  • 春の日差しがきらめく頃となりました
  • 暖かくなり氷が解ける頃となりましたが

3月中旬の時候の挨拶

3月中旬は春も半ばに入り、暖かい気候になってきたことを表す言葉を使います。

  • 啓蟄の候
  • 仲春の候
  • 春情の候
  • 軽暖の候

口語調には、次のような挨拶文があります。

  • 花の便りがあちこちから届くようになりました
  • だんだん春めいてまいりましたが
  • 少しずつ暖かくなり春らしさが感じられる頃となりました

3月下旬の時候の挨拶

3月下旬は、次のような挨拶文を使います。

  • 春分の候
  • 春陽の候
  • 春色の候
  • 春光の候
  • 春風の候
  • 桜花の候

春分は3月21日〜4月4日頃を指し、4月上旬まで使える言葉です。

口語調では、次のような挨拶文があります。

  • 春風が心地いい頃となりました
  • 桜の花が咲く頃となりました
  • 春風にのってほのかに花の香りが漂う頃となりました
  • 暖かい春の日差しを感じる頃となりました

間違いやすい時候の挨拶

時候の挨拶は中国の暦をもとにしているため、日本の季節感とは違う印象を受ける部分もあります。

例えば、3月の初めはまだ肌寒く、春の気配を感じられないかもしれません。その時期の状況も考えながら、挨拶文を選んでください。

3月の場合は、前後する2月や4月の表現を使わないよう注意しましょう。特に3月は、4月の季語と間違いやすくなります。

3月の送付状の例文(ケース別)

ビジネスで送る文書はさまざまで、送る書類の内容ごとに挨拶の文言は異なります。ここでは、3月に送る送付状の例文を、請求書・領収書・履歴書に分けて紹介します。

請求書を送る場合

請求書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。

春分の候、貴社ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜りまして深く御礼申し上げます。

早速ではございますが、請求書をお送りいたしますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。

領収書を送る場合

領収書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。

仲春の折、時下ますますご発展のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。

先日ご請求させていただきました「〇〇」の代金につき、〇月〇日付けでお振込の確認をいたしました。お忙しい中、迅速なご対応をいただきありがとうございます。

つきましては、領収書を同封いたしますので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。

履歴書を送る場合

履歴書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。

桜花の候、貴社におかれましてはますますご清栄のことと心よりお慶び申し上げます。

この度、〇〇にて貴社の採用情報を拝見し、応募書類一式を送付させていただきました。ご検討の上、ぜひ面接の機会をいただけると幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。

送付状に時候の挨拶を書く際のポイント

送付状に時候の挨拶を書く際は、季節感に合う挨拶文にするとよいでしょう。また、行事や風物に関連した文言を入れるのもおすすめです。

ここでは、送付状に時候の挨拶を書くときのポイントを解説します。

3月の季節感に合う挨拶文にする

時候の挨拶は中国の暦をもとにした二十四節気に沿った言葉であり、そのままを使うと季節感が合わない場合があります。春分前はまだ寒い日も多く、雪が降る地域もあるでしょう。そのときの状況に合わせ、適切な文言を使ってください。

また、3月は1年の中でも環境の変化が大きい時期です。相手の体調を気遣う文言を入れるのもよいでしょう。

行事や風物に関連した文言を入れてもよい

3月はひな祭りや卒業式、お彼岸など、行事やイベントも多い季節です。花粉症に悩む人も増える時期でもあります。

世間の話題となる行事や風物に関連した文言を入れると、事務的な印象になりがちな送付状にオリジナル感をもたせられるでしょう。

3月の送付状のテンプレート・ひな形

時候の挨拶を入れたテンプレートの一例を紹介します。

以下のページサイトから、3月の時候の挨拶が入った送付状のテンプレートを無料でダウンロードできます。

送付状は、送る文書に応じて書くべき項目や記載する形式にパターンがあります。マナーに沿った文書を作成するためにも、テンプレートの利用がおすすめです。ぜひご活用ください。

3月の送付状には季節に合った時候の挨拶を忘れずに

ビジネス文書に添付する送付状には、時候の挨拶を記載します。挨拶文の冒頭で季節の移り変わりを表現するもので、3月は「春分」や「桜花」などの言葉を用います。ビジネス文書では、主に「啓蟄の候」など漢語調の文言を使うのが一般的です。

時候の挨拶と実際の気候がズレることのないよう、季節感に合わせた挨拶文にするようにしましょう。


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