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扉の向こうにあるものは・・・

空木(うつぎ)

2014年05月11日 19時54分36秒 | 花の神話と伝説
別 名 「卯の花(うのはな)」「雪見草(ゆきみぐさ)」
    「スレンダー」「(Deutzia)ドイツィア」


花言葉 「古風」「風情」「秘密」「秘めた恋」「夏の訪れ」
     「謙虚」(空木)
季 語  「初夏」
子季語 「空木の花、花卯木、初卯の花、卯の花月夜、卯の花垣 」
関連季語 「箱根空木の花、卯の花腐し 」

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・開花は五月中旬~六月頃。白く清々しい花を咲かせます。
・古歌には月光のようとも雪のようとも詠われております。
・旧暦四月(卯月)ころ咲くことからこの名があります。
・茎が空洞なので空木(うつぎ)ともいいます。
・「夏は来ぬ」の唱歌にも歌われているように、夏の訪れを感じさせる花である。
来歴
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
文学
・「卯の花の過ぎば惜しみか霍公鳥雨間も置かずこゆ鳴きわたる」
                      大伴家持『万葉集』
 「卯の花を腐(くた)す霖雨(ながめ)の水はなに
        寄る木積(こづみ)なす寄らむ児(こ)もがも」
                      大伴家持『万葉集』
 「卯の花もいまだ咲かねばほととぎす
           佐保の山辺に来鳴(きな)きとよもす」
                      大伴家持『万葉集』

・「ほととぎす我とはなしに卯の花のうき世の中になきわたるらむ」
                      凡河内躬恒『続古今集』
・「夕月夜ほのめく影も卯の花のさけるわたりはさやけかりけり」
                       藤原実房『千載集』
・「ほととぎす来鳴き響(とよ)もす卯の花の
           共にや来(こ)しと問はましものを」
             石上堅魚(いそのかみのかつお)『万葉集』
・「五月山(さつきやま)卯の花月夜 ほととぎす
             聞けども飽かずまた鳴かぬかも」
                       作者不詳『万葉集』
・「卯の花の咲き散る岳(おか)ゆほととぎす
               鳴きてさ渡る君は聞きつや」
                       作者不詳『万葉集』
・「神まつる卯月になれば卯の花の
             憂き言の葉の数やまさらむ」
                      源実朝『金槐和歌集』

・「卯の花をかざしに関の晴れ着かな」河合曽良(かわいそら)

 「卯の花や妹が垣根のはこべ草」 与謝蕪村(よさぶそん)

 「押しあうて又卯の花の咲きこぼれ」 正岡子規(まさおかしき)

・「山里は卯の花垣のひまをあらみ
          しのびねもらす時鳥(ほととぎす)かな」
                         加納諸平
実証的見解
ウツギはユキノシタ科ウツギ属の落葉低木。本州、四国、九州などの山地に自生し、生垣
などにも利用されます。
よく枝分かれし、高さは二メートルくらいになります。
卵形の葉は対生し、縁に鋸歯をもちます。
五月から六月にかけて、円錐花序を多くのばし白い小花を多数つけます。

ウツギ(空木、学名:Deutzia crenata)
アジサイ科ウツギ属の落葉低木で、ウノハナ(卯の花)とも呼ばれております。
特徴
樹高は2-4mになり、よく分枝します。
樹皮は灰褐色で、新しい枝は赤褐色を帯び、星状毛が生えます。
葉の形は変化が多く、卵形、楕円形、卵状披針形になり、葉柄をもって対生しまする。
花期は5-7月。
枝先に円錐花序をつけ、多くの白い花を咲かせます。
普通、花弁は5枚で細長いが、八重咲きなどもあります。
名前の由来
・花言葉「秘密」は、別名のウツギ(空木)の名の由来である中空の幹から連想してつけられています。
・別名「卯の花」(うのはな)、卯月(旧暦4月)に咲くことから。
   「うつぎの花」の略ともいわれております。
・「雪見草」(ゆきみぐさ)は見た目が雪のようなことから。
・花言葉「古風」は、古風な女性を思わせる花姿から連想したものだそうです
・ 属名の「ドイツィア(Deutzia)」は、スウェーデンの植物学者で「ツンベルク」博士の後継者「J.ヴァン・デル・デューツ」博士の名前にちなみます。
・茎が中空なので「ウツギ(空木)」とも呼ばれています。
・あるいは古くから木釘として用いられていたので「打つ木」からという説もあります。
・英名は「slender deutzia(スレンダー ドイツィア)」です。
・空木の花(うつぎのはな)の中間が略された呼び名ともいわれています。
※花に香りはほとんどなく、卯の花の匂う垣根の歌詞は、今にも花の香りが匂ってきそうに、枝をおおって咲きこぼれる小花を見ていて、受けた感じから書かれたのでしょう。
分布と生育環境
北海道南部、本州、四国、九州に広く分布し、山野の路傍、崖地など日当たりの良い場所にふつうに生育するほか、畑の生け垣にしたり観賞用に植えたりします。
下位分類
変種のビロードウツギの他、多くの品種があります。

ビロードウツギ Deutzia crenata Sieb. et Zucc. var. heterotricha (Rehder) H.Hara
シロバナヤエウツギ Deutzia crenata Sieb. et Zucc. f. candidissima (Bon.) H.Hara
オオミウツギ(クマガワウツギ) Deutzia crenata Sieb. et Zucc. f. macrocarpa Nakai
サラサウツギ(ヤエウツギ) Deutzia crenata Sieb. et Zucc. f. plena (Maxim.) C.K.Schneid.
ジクゲウツギ(ケウツギ) Deutzia crenata Sieb. et Zucc. f. pubescens (Makino) H.Hara
ムラサキウツギ(アケボノウツギ) Deutzia crenata Sieb. et Zucc. f. purpurina Honda

《基本情報まとめ》
・雪の下(ゆきのした)科。
・学名
  Deutzia crenata
   Deutzia : ウツギ属
   crenata : 円鋸歯状の
 Deutzia(ドイツァ)は、植物学者ツンベルクさんの後継者の、
 オランダの「Deutz(ドイツ)さん」の名前にちなみます。 (18世紀の人)。
・開花時期は、 5/20 ~ 6/ 5頃。
・髄(ずい。茎や根の中心にある部分)が空洞になっておりますので、
 「空ろ木(うつろぎ)」が変化して「空木」になりました。
・材質は硬く、腐りにくい。
 昔から、木くぎや、神事のときの杵などに使われました。
・”実”は「独楽(こま)」のような形
 やぶがらしの花に似ております。

・ウツギはアジサイ科の落葉低木です。高さ葯1m、樹皮は淡褐色で初夏に短い新梢に総状花序をつけ、白色5弁の小花をたくさん咲かせ株を埋めつくします。日本や中国に分布し、万葉集にも24首の歌が詠まれ、初夏を飾る花として古くから親しまれています。
・ウツギは各地の山野に自生するほか、生垣や庭木として利用されます。材は極めて固いので木釘や楊枝などに使用され、枝葉の煎汁は黄疸に効くといわれます。昔はこのウツギの花が咲く頃を合図に田植えの準備をし、雨が多くこの花が少ない年は凶作、ウツギの花が多い年は豊作だと占っていたそうです。
・ 全体に小柄でウツギよりもほっそりしているので「ヒメウツギ(姫空木、姫卯木)といわれます。このヒメウツギやマルバウツギ、バイカウツギなどを総称してウツギといいます。花期は5~6月で鉢の市販期は4~6月頃です。
・春に芽吹いた葉はさわるとざらつき、晩春から初夏にかけて、よく分枝した枝先についたたくさんのつぼみが次々と開いて、白い5弁の花が花の重みでしだれた枝をおおいます。
・5月22日の誕生花(空木)
・6月3日の誕生花は、唱歌「夏は来ぬ」のウノハナ(卯の花)の匂う垣根の花。

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アジサイ科とユキノシタ科について
アジサイ科・・・
アジサイ科(アジサイか、学名:Hydrangeaceae)は、
双子葉植物の科の1つ。
新エングラー体系では、ユキノシタ科に含められていたが、クロンキスト体系ではスグリ科とともに別科としている。さらに分子系統学的にはユキノシタ科と縁遠いことが明らかになり、APG植物分類体系ではミズキ目に入れられている。
特徴アジサイ、ウツギ(ウノハナ)などの16属約190種を含む。低木または大型の草本でつる性のものも多い。主に東アジアと北アメリカの温帯から亜熱帯に分布する。がくと花弁の数は4または5で、ウツギ属などでは花弁が大きいが、アジサイ属の装飾花のようにがくの方が目立つ場合もある。アジサイ属のほかウツギ属やバイカウツギ属が花の観賞のため栽培される

ユキノシタ科・・・
ユキノシタ科(ユキノシタか、Saxifragaceae)は、双子葉植物に属する科である。ユキノシタやクモマグサ、ヒマラヤユキノシタ、ネコノメソウ、チダケサシ(アスチルベ)などの草本を含む。
新エングラー体系ではアジサイ、ウツギ、スグリなど(主に木本)を含めていたが、クロンキスト体系ではこれらをアジサイ科、スグリ科として分けている。さらにAPG IIIでは、ウメバチソウをニシキギ科、タコノアシをタコノアシ科に分離している。
花は両性花で放射相称または左右相称、花弁は4または5枚で雄蕊はその2倍ある。温帯から寒帯(高山にも多い)に分布し、観賞用に(または山草として)栽培されるものもある。

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ウィキペディア その他より
必要に応じて加筆・訂正等イタシマス・。

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