気ままに

大船での気ままな生活日誌

金閣寺方丈と承天閣美術館でも森田りえ子(京都早春の旅#5)

2015-03-13 09:27:16 | Weblog

おはようございます。こちらでは、富士山がくっきりとみえ、気持ちの良い朝を迎えています。さて、ちょっと中断していた”京都早春の旅”シリーズを再開したいと思います。

森田りえ子画伯のトークを木乃婦で伺った翌日は、金閣寺方丈と相国寺・承天閣美術館を訪れた。どちらにもりえ子の絵があるのだ。前者には、ぼくが二年ほど前にはじめてみてりえ子フアンになった、四季の花々(梅、桜、椿、牡丹)が描かれた杉戸絵が4組ある。そして、後者には、”枝垂れ桜”と”柊野五色椿”が展示されている。

いずれも、花の絵だが、ぼくが杉戸絵をみたあと、たまたま買った日本画のカレンダーの一枚に、りえ子作があり、その絵もまた、うつくしい椿の花だった。だから、ぼくの中では、りえ子は花の画家というイメージで固まっていた。しかし、今回、木乃婦でみた二枚の舞妓さんの絵もとても良かったし、現在、美少女シリーズを制作中だそうだ。”おとこまえ”に対し”オンナマエ”という言葉をつくり、その名の画文集があることも先日知った。花も美人画もいける、”女前”の画家なのだ。

さて、杉戸絵について。金閣寺方丈のパンフに、ご本人の解説が載っている。冬・椿のモデルは”五色散椿”で、北区柊野の奥村邸にある樹齢800年もの巨木で、毎年、数万の見事な花を咲かせるそうだ。毎年、写生に出掛けるが、命の偉大さ、強靭さに感銘を受けずにはいられない、と述べておられる。そして、春・牡丹についても、花の女王が、この世の春を精一杯、咲き生きる姿を表現したという。

5年ほど前に、この杉戸絵がはずされ、パリを皮きりに、国内では三越本・支店で”東方彩夢展”(森田りえ子展)として、巡回したそうだ。ぼくはその頃、まだ知らずにいて、見逃していた。そのときのちらしに、ここの杉戸絵が載っている。

金閣寺(鹿苑寺)方丈 右側の建物の四隅に森田りえ子の杉戸絵がある。なお、ここの書院には若冲の襖絵もあった。現在は、相国寺境内にある、承天閣美術館で常設展示されている。

金閣寺(鹿苑寺)相国寺の塔頭寺院 

さて、相国寺にある承天閣美術館。今回で3回目の訪問となる。ここに森田りえ子作品が、2点ある。ひとつは、満月を背景にした枝垂れ桜の絵。そして、もう一つは、”柊野五色椿”。前述の杉戸絵には一部しか描かれていないが、この絵は、花をたくさんつけた大樹全体として描かれている。山種美術館所蔵の、速水御舟の”名樹散椿”と似た構図だ。御舟のモデルは京都の地蔵院(別名、椿寺)の”五色八重散椿”だという。りえ子の柊野の椿と御舟の地蔵院の椿。一番咲いているときに、両椿の見物に出掛けてみたい。

承天閣美術館では”花鳥画展”が開催されている。円山応挙の”牡丹孔雀図”、等伯の”竹林猿猴図屏風”などの名品が展示されている。工芸品の中に、変わった香合があるなと思って、みたら道八さんのだった。そして、常設の若冲の障壁画。いつみてもすばらしい。

若冲 鹿苑寺大書院 月夜芭蕉図襖絵

おわりに、女前の、りえ子さんをもう一度

 

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