軌道エレベーター派

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君は『宇宙戦艦ヤマト2202』をみたか

2017-02-26 14:37:12 | その他の雑記
 観てきました、『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第一章嚆矢編』。首長竜になって待ってましたよ! 早速感想書かずにいられません。まだご覧になってない方も多いでしょうから、重要なネタバレは避けつつ書きたいと思いますが、取り急ぎ言っておきます。「レンタルされるまで待とうかなあ?」とか思ってる方、今すぐ劇場で観ろ。

 今、
 すぐ、
 劇場で、
 観ろ! (`д´)/


 このシーンとかあの場面とか、観る前にネタバレされたら一生後悔するぞ。特に、これだけは言うのを許してほしい。アンドロメダの登場シーン、最高にカッコいいぞ! K田さん、O澤君、観ましたか!? 銀河英雄伝説のトールハンマーみたいで、もうヤマトよりこっちが主役艦でいいんじゃないかと。艦長はあいつか!

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1. 本作の印象
 私が足を運んだ新宿ピカデリーでは、前作『宇宙戦艦ヤマト2199』の上映時と同じように、巨大なヤマトの模型が展示してあるほか、前作全七章の公開時のポスターパネルも掲示されていました。パンフ買うだけで結構な行列で、もう少しで上映時間に間に合わないところだった。



 さて初作『宇宙戦艦ヤマト』の続編は、1978年公開の劇場作品『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』と同年放映のTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2』がありますが、本作ではサブタイトルに「愛の戦士たち」が入っていることもあり、ここでは『さらば-』の方を「旧作」と呼ぶことにします。
 脚本・シリーズ構成は『亡国のイージス』や『機動戦士ガンダムUC』で人気の福井晴敏氏。これはふさわしい人選かも知れません。というのも、思ってたんだよ前から、古代進の暑苦しいまでの情熱や正義感って、バナージ・リンクスに通じるものがあると! というのは冗談ですが、非常に楽しみです。
 旧作はヤマトの帰還から2年後だったのが、本作では3年後。3年でも大した復興ぶりです。本作では森雪の私服のデザイン一つとっても(旧作ではたしか森英恵さんか誰かのデザインだったような?)、前作同様、要所要所はよくも悪くも旧作をなぞった感じで、この辺は旧作ファンの心をくすぐるのがお上手です。それでいて展開に出し惜しみがない。

2. 波動砲搭載艦の位置づけ
 その中で気になっていたのは、どういう理屈で波動砲を使えるようにするのか? という点でした。前作で「地球イスカンダル和親条約」締結に伴い、波動エネルギーの兵器転用が禁じられ、地球への帰り道、ヤマトは波動砲にダサい悪いフタ(砲口封印プラグ)を取り付けて航行していました。本作の制作決定後、早くから新造戦艦アンドロメダのデザインが発表されており、登場しなきゃファンは怒るし(テーマ曲の『アンドロメダ』もちゃんと流れるぞ!)、では条約との矛盾をどう回避するか? おおかた「拡散波動砲は条約の適用対象外」とかいうロジックなのだろうと推察していました。

 アンドロメダや主力戦艦など、旧作に登場する地球側の軍艦は「拡散波動砲」を搭載してます。ヤマトの波動砲が狙撃銃なら、こちらは散弾銃か榴弾砲みたいな感じで、対象をある程度広範囲で攻撃するという代物。旧作ではこのために、白色彗星の弱点である渦の中心を狙いづらかったのです。で、本作では実にあっさりと「ただの口約束」(芹沢談)ですと。「ありゃワシの誤診じゃった」に匹敵するこの無責任ふり。
 工エエェェ(´д`)ェェエエ工 本作では地球はガミラスと宥和政策を進めているのですが、これじゃイスカンダルを崇拝してるガミラスからも軽侮を買うだけじゃないか。やはり旧ヤマトクルーたちは不満を感じているようで、その点は以前予想した通りでした。

 これ以上のネタバレは避けておきます。代わりに、今回の記事では「死にそうな奴」に勝手にオッズをつけてみようと思います。旧作では主要人物がバタバタ死んでいくので、本作では果たしてどれだけの犠牲が出るか、その中に主要キャラの誰が含まれるのか? 非常に気になります。。。っていうか、ファンは期待してるんだよ、本作でも『さらば-』の方をベースにして主要キャラの多くが死傷し、多大な犠牲を払ってガトランティスを倒すドラマを! しかも福井晴敏先生といえば、「皆殺しの富野」こと富野由悠季監督の後継者と目される方ですぞ。
 てなわけで、次節はブックメーカー・軌道エレベーター派の予想オッズです。

3. メインキャラ死亡予想オッズ一覧
 計算法は p=設定年齢に比した前作におけるキャラの活躍度とし、 死亡率=p/1-p で算出しました(嘘)。カッコ内は前作での役職です。

<0.0>
加藤(旧姓・原田)真琴(衛生士)
 前作メインキャラの中で、この人は乗艦しないだろうからオッズ0です。ちなみに本作でちょこっと出てきますが気の毒な事情を抱えています。

<0.1>
桐生美影(技術科員)
 『星巡る方舟』ではヒロイン的立場を演じた桐生。制作者側としてもこの娘を死なすには若すぎるでしょう。十中八九死ぬであろう斉藤(後述)とも親しい以上、むしろ斃れていったヤマトの戦士たちの遺志を引き継ぐ側に立つ人物になるはずです。「生き残るべき未来の世代のクルー」という位置づけがふさわしいと思います。

柏木、大島など(元)ヤマトAKBの面々
 今回乗艦するのかわかりませんが、実在のモデルがいるので死なせるわけにもいかんでしょう。出てこない可能性の方が大きいですね。
 
<0.2>
相原義一(船務科通信長)
 相原は「いい人」すぎて死んでもインパクトがない。旧作でも生き残っている。岬に気があったみたいだけど、とても人柄はいいのにまったく問題にされず、視界に入ってすらいなかった。女性から見て「いい人いい人どうでもいい人」なのかなあ ( ;∀;) 何の話でしたかね?

<0.3>
沢村翔(戦術科航空隊員)
 桐生ほどではないけど、やはりこいつも「次世代」側の人だと思います。ただし桐生と微妙な仲なので、彼女の生存とバーターで死亡する可能性もアリ。
 
<0.5>
古代進と森雪(戦術長と船務長)
 言わずと知れた主人公とヒロイン。この2人が死ぬかどうかで、本作の評価は大きく分かれることになり、本当にどちらか予想がつかない。ですのでちょうどオッズ半分としました。ちなみに本作の古代は序盤から主人公ポジション全開です。

<0.6>
島大介(航海長)
 旧作では生き残っている(完結編で死ぬが)が、親友である古代との今生の別れは旧作の大きな見せ場でしたから、これも「古代の生存」のバーターとして、ドラマにインパクトを与えるためのシナリオ上の人身御供となる可能性もあるので0.6としました。

岬百合亜、西条未来、星名透、太田健二郎、北野哲也(船務科員、同、保安部員、航海科気象長、戦術科員)
 このあたりは、気の毒だけど「死なせやすい」位置づけのキャラで、死亡者の数稼ぎに使われそうなキャラと言えます。私は西条のファンなんですけどね。岬だけは前作でも重要度は1ランク上のポジションで、しかも若いですが、星名といい仲なので、どっちかが死ぬ可能性があると踏んで、0.6としました。この5人全体で生存率4割といった感じです。

<0.75>
加藤三郎(戦術科航空隊長)
 旧作では白色彗星都市から帰還する古代をヤマトに送り届ける使命を果たしたと同時に戦死。本作では子供できちゃったからね! これほどの死亡フラグもなかなかないです。なので死亡可能性かなり大。パンフレットの人物紹介からして、真琴とそろってすごく陰気そうで「生活に困窮した夫婦」という感じ。特に加藤の表情にはどよーんと暗い影がかかってて、死相にすら思える。このまま死ぬのは気の毒過ぎるので、せめて抱えている事情に何らかの光明を見出してからにしてほしいです。

山本玲、篠原弘樹(いずれも戦術科航空隊員)
 旧作の山本は男で、満身創痍のコスモタイガーIIで都市に特攻して死亡。本作では登場早々、颯爽と活躍しました。この二人も微妙な仲で、しかも航空隊員なので2人そろって仲睦まじく死亡するという展開がありそうな感じがします。制作サイドとしても、個人技で闘う航空隊員は艦橋クルーに比して戦死するシーンを描きやすいでしょう。

新見薫(技術科情報長)
 この人も死なせやすいキャラ。年代的にはヤマトクルーの中間層といったところだし、最近おばさんじみてきてる。過去にドリルミサイルを反転させたり、ガミロイド兵をハックしたりとハイテク面で活躍しているので、本作においても、いかにも白色彗星都市の防御を破る役を担いそうでもある。何よりも亡き古代守の恋人だったので、戦局に貢献した末に、守のことを思い出しながら彼のもとへ旅立つ、という死に際が似合いそうです。

<0.85>
真田志郎(技術長兼ヤマト副長)
 旧作では白色彗星都市の中枢に爆弾を仕掛けて自爆。古代に「弟のように思っていた」と告げて艦に戻させるあたり、泣けました。個人的にはそれ以上に、彼を守り抜いて死んだ斉藤に「隊長……ありがとう」つぶやくのが好きです。

佐渡酒造、徳川彦左衛門、山崎奨、榎本勇(艦医、機関長、機関科応急長、掌帆長)
 この方々はお歳を召してますのでねぇ……ストーリー上の立ち位置からして棺桶に片脚突っ込んでるというか、若者を差し置いて生き残る筋書きがつくりづらいのではないかと思われます。4人全員とは言いませんが、若者たちが倒れる以上、彼らも半分くらいは死なないと許されない立場とさえ言えましょう。なお旧作では、佐渡先生は攻撃で艦が振動した際に医療器具に挟まれて死亡、徳川機関長は交戦中に機関部が破損した中、死の直前までメンテを続けていました。

<0.9>
南部康雄(戦術科砲雷長)
 この男の命は、森雪とバーター関係にあるとのではないかと思われます。本作で彼女への思慕を断ち切ったのかどうかはわかりませんが、実は今でも密かに森を想っていて、彼女を救うという見せ場を残してこの男が死ぬだろう、と思います。こういう背景があるので、シナリオ上非常に「死なせ甲斐のある」人物。ただ愛されタイプで非常にキャラの立った奴なので、失うには惜しい人材です。できれば生き延びてほしい。

土方竜(国連宇宙軍空間防衛総隊司令官)
 この人死んでくれなきゃ古代がヤマトの艦長になれない。彼の遺志や薫陶を次いで、キャラたちが本気を出す、という材料になりうるので、演出上でも死ぬために登場する立ち位置と言っていいでしょう。旧作ではヤマトに救助されて艦長を引き受け、最後は彗星都市の弱点を看破して古代たちに伝えて逝きました。ですが今回は、前作からの役職上、軍での地位が高すぎてヤマトに乗艦できるような行動の自由がないのでは、とも感じます。ですので「もし乗ったら必ず戦死する」という意味で0.9。

<1.0>
斉藤始(空間騎兵隊月面方面軍副連隊長)
 この人は、本作で死ぬために『星巡る方舟』から登場したようなものなので死亡必須。旧作では真田さんが都市中枢部に爆弾を仕掛ける間彼を守り、爆弾のセット終了まで持ちこたえた直後に目を見開いたままバタン、と倒れて死亡。旧作最大の功労者と言ってもいい人物。このキャラを登場させたことで、『さらば』は名作へと飛翔したのだと言っていい。本作はまだ登場してませんが、活躍に期待してます。

<枠外1.0>
土門竜介と揚羽武
 いずれも『宇宙戦艦ヤマトIII』の死亡要員として登場した人物なのですが、前作で潜宙艦やフラーケンも登場したことだし、この2人が本作に出てきたら面白いなという希望も込めて。でも、本作でも死ぬために出てくるようなものなので、気の毒過ぎるかも。ちなみに土門は、太陽活動を正常化するハイドロジェンコスモ砲を修理しようとしたら攻撃を受け死亡、揚羽はコスモタイガーでボラー連邦のブラックホール砲に特攻して散っていきました。

芹沢虎雄(国連宇宙軍極東管区軍務局長。名前が「虎鉄」の資料もあり)
 こいつ、ヤマトにクーデターを起こさせた張本人なのに、軍の幹部として登場してました。何の責任も問われなかったのか!? とツッコみたくなりましたが、本作でも何か陰謀が動いている気配があり、今回もその首魁役を与えられているのだと思われます。となると、本作で始末される可能性あり、いや消されてしまえ、ということでオマケに添えておきました。

 てな感じで、好き勝手に書いてしまいましたが、私の浅薄な予想をいい意味で裏切ってくれるような、嬉しい驚きのある展開を期待しています。ヤマトの話題だと毎回長くなってしまって申し訳ありません。とにかくも第一章から楽しめました。何とエンディングはあの曲ですよ!
 ジュリーーーーー!(´Д` )
 次章の上映は6月。待ち遠しいですが、これから1年余りの間、再びヤマトを楽しむことができるのは幸せです。
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