Ep8: Twilight of the golden witch
<オープニング>
●バトラの思惑
結論から言えば、この時点でバトラはメタ縁寿を六軒島世界に送り返すための手順を整え終わっていた。メタ縁寿に預ける大きな金色の鍵がその証。
これからバトラは、ゲーム盤のファンタジーシールで、メタ縁寿に皆が優しい幸せな記憶を思い出させ、同時にミステリーベースで、ベアト世界が誕生できる条件を満たし、メタ縁寿の過ごした孤独な12年間につながり、かつ、縁寿のもとに家族が戻ってきても矛盾が生じない物語を紡いで幸せな未来のカケラを生み出すことで、幸せな記憶をもったメタ縁寿を幸せな未来のカケラに送り返すつもりだったのだ。
●ひとりで帰れ
ぶっちゃけ、奇跡の二日間を得たなら、それに納得し、12年後の未来にひとりで帰れと、バトラは考えている。ただし、その12年後の未来は、バトラが用意する幸せな未来のカケラだ。
<六軒島へ>
- 川畑船長の船の上で落ちる落ちると大騒ぎする戦人。仲良く大はしゃぎの真里亞と縁寿。
- いとこたちで薔薇庭園までかけっこ。戦人が一番、真里亞が二番、縁寿が三番。朱志香と譲治が後から追い付く。その後大人たちが追い付いてくる。
- 食堂。親族の到着を蔵臼と夏妃に報告する紗音と嘉音。
- 金蔵の書斎。親族の到着を金蔵に伝える蔵臼。ネクタイピンを探して大騒ぎの金蔵。なだめる南條。
- 厨房。仲良く準備を進める紗音、熊沢、郷田。嘉音からの親族到着の電話連絡を受け、指示を出す源次。
- 客間。親族たちが到着。蔵臼は儲けているらしい。紗音が郷田のパンプキンティーを配膳する。
- 源次と南條を従えた金蔵が客間に登場し、トリック・オア・トリート。孫たちとプレゼントを差し出し合う金蔵。6年ぶりの戦人の帰還を喜ぶ金蔵。
- 金蔵にプレゼントを渡す縁寿。縁寿もプレゼントをもらい、大人たちもプレゼント交換をするが、縁寿はこのハロウィンのセレモニーに違和感を抱く。
- 郷田がランチの準備ができたと報告し、一同は食堂へ移動する。プレゼントは紗音と嘉音がゲストハウスに運ぶという。
- 食堂。楽しい食卓。雨が近いので今のうちに浜辺を散歩するよう勧める金蔵。勧めに応じて浜辺に向かういとこたち。
<6歳の縁寿>
- 浜辺。楽しく遊ぶいとこたち。風が強くなってきたため引き上げることになる。なにか納得いかない表情の縁寿。
- 薔薇庭園。楼座の姿を見つけ駆け出す真里亞。一旦自分の部屋に戻る朱志香。戦人に先に行くよう促され、その通りに先にゲストハウスに戻る譲治。戦人と縁寿の二人が残る。
- メタ視点に戻り、こんなの嘘だと言う縁寿。嘘はつかないと言う戦人。
●本当の右代宮家
ここで戦人が言うことはそれなりに説得力があるが、全ゲームの開始時に金蔵はすでに死んでいる以上、戦人は金蔵には再会できない。だから嘘が混じっていることも確かだ。それで全てが否定されるわけではないが。
- 6歳の縁寿はゲストハウスに戻ろうと戦人を促す。自分は待ち人があるから縁寿だけ先に戻るように言う戦人。その時縁寿の目に金箔のようなものが映る。船着き場の方向からベアトリーチェが現れる。
- 戦人は縁寿に、自分の友人としてベアトリーチェを紹介する。正確には、黄金の魔女ベアトリーチェの孫として紹介。
- 魔法の存在を疑う縁寿に、飴玉の魔法を披露するベアトリーチェ。
- ベアトリーチェと戦人と縁寿の三人で屋敷に向かう。
<黄金の返還>
- 貴賓室。談笑している金蔵、戦人、ベアトリーチェ。それを眺める縁寿。蔵臼、夏妃、源次がやって来る。ベアトリーチェとは既知の仲らしい。彼らは金蔵に呼ばれたようだ。
- すでに黄金の存在は明らかになっている。ベアトリーチェが三代にわたり右代宮家に貸し付けていたことになっている。
- 金蔵は黄金を返還することを申し出る。蔵臼も夏妃も反対しない。ベアトリーチェは窓際に移動。
- 金蔵は遺産の贈与についての話も始める。戦人はそこから離れベアトリーチェのそばに移動。
- 黄金が返還されることで、六軒島が魔女の島でなくなることに寂しさを覚えるベアトリーチェ。ベアト世界での話をするベアトリーチェと戦人。縁寿には理解できない。
- メタ視点に戻り、ひとりで真実に辿り着いてみせると憤る縁寿。いなすベアトリーチェと戦人。
- 確かにこの物語は茶番であり、真実ではないと認めるベアトリーチェ。縁寿には理解できない。
- ベアトリーチェは金蔵にここに残るよう言われたため、戦人と縁寿のみが源次の案内でゲストハウスへ戻ることに。
- 移動中、戦人と源次の会話。今夜には黄金の返還式が開催される予定。縁寿はもう眠い。
●「縁寿の旅2」
Ep4で描かれた「縁寿の旅」のような、縁寿が真実を追い求める姿が、再び描かれている。
しかし、「縁寿の旅」とは少し異なり、今度は右代宮絵羽を犯人と確信し、その復讐を目的とすることが縁寿の中で明確になっている。「縁寿の旅」の結末では、縁寿は絵羽の悲しみを理解し、本来憎むべきは“黒き魔女”だと悟ったはずなのにこれはいったいどうした事か。
この世界は、「縁寿の旅」とは別に、しかし「縁寿の旅」と同様に、12年後に起こり得たことをベルンカステルが再現した世界である。だからこの世界は、言わば「縁寿の旅2」である。「縁寿の旅」でパラ縁寿が経験したことをメタ縁寿が獲得できたのと同じで、「縁寿の旅2」に登場する縁寿、言わば「パラ縁寿2」が経験したことも、メタ縁寿は獲得できる。つまり、パラ縁寿2に復讐の旅を経験させることで、メタ縁寿に、復讐のため何が何でも真実を暴こうとする強い意志を植え付けるのが、ベルンカステルの目的である。
<ハロウィンパーティ>
- いとこ部屋。楽しくトランプする朱志香、譲治、戦人、真里亞。両親の部屋で寝ていた縁寿がいとこ部屋を訪れ、晩御飯だから屋敷へ行くことを伝える。
- 大人たちも姿を現し、嘉音の案内で屋敷へ向かうことに。絵羽は縁寿を気に入っている様子。絵羽と縁寿はすぐ打ち解ける。
- ホール。ハロウィンパーティー会場となっている。楼座、真里亞と挨拶しあうベアトリーチェ。金蔵が呼んでいると紗音が言うので移動するベアトリーチェ。
- 黄金の返還式。親族たちは今後の結束を誓う。縁寿にはそれが気に入らないが、目には涙が浮かぶ。
- ハロウィンパーティー開始。楽しく盛り上がる。縁寿は、絵羽をはじめとした優しいみんなに囲まれ、とても幸せ。それを見守る戦人とベアトリーチェ。
- ザッハトルテの王様ゲーム。当たりのアーモンドは一つなのに、なぜか絵羽と縁寿が当たりを引く。楽しいがずっと続いて欲しいという縁寿の願いを受け、クイズ大会が始まる。
<クイズ大会(前半)>
- 縁寿が皆の出すクイズに挑み、絵羽がそれを助ける。正解すればメダルが1枚。
- 金蔵の出題。正解→やがては金蔵を面白いおじいちゃんとして縁寿が思い出してくれることを願うベアトリーチェ。
- 秀吉の出題。絵羽の出題。正解→やがて自分の悲しみにおぼれ縁寿の笑顔を奪ってしまうことを嘆く絵羽。自分だけを責めるなと言う秀吉。
- はじめは絵羽も悲しみに耐え、母になろうとした。しかし6歳の縁寿には受け入れられず、ついには報われなかった。それでも、留弗夫と霧江は絵羽に感謝しているという。
- 郷田の出題。熊沢の出題。正解→自分達は見守るしかないが、縁寿が自力でもっとも望む未来を、その手に掴めるように祈る熊沢と郷田。
- 南條の出題。源次の出題。正解→金蔵と源次の縁が語られる。二人は台湾時代での悪友だった。
●放蕩息子な源次
ロノウェみたいな感じだったのかな。
- 夏妃の出題。蔵臼の出題。正解→自分の罪を悔いる夏妃。夏妃をカアサンと呼び、もう恨んでないと言うベアトリーチェ。
<クイズ大会(後半)>
- 嘉音の出題。紗音の出題。正解→猫箱の中の自分達の未来を想う紗音と嘉音。決闘と称してクイズ大会をはじめる
- 楼座の出題。真里亞の出題。正解→縁寿はきっと幸せになってくれると信じるさくたろう。縁寿にもきっと魔法を理解できるというベアトリーチェ。せめて今夜を縁寿が楽しむことを心より祈る真里亞。
- 霧江の出題。留弗夫の出題。正解→戦人が霧江の実の息子だと、霧江に告白する留弗夫。死産したのは明日夢の子供だった。留弗夫が、霧江と明日夢の赤ん坊を入れ替えた。
●二人の右代宮戦人2
明日夢が産んだ息子も、あくまで右代宮戦人であるのは間違いないので、明日夢の死産した子供にも、戦人と名前が付けられていたことになる。右代宮家に生まれる子供の名前は、基本的にすべて金蔵が用意することになっているようなので、留弗夫の息子にははじめから“戦人”という名が用意されていたということだろう。
- 朱志香と譲治の出題。正解→縁寿の手の中の真実は、縁寿に対する干渉で変化してしまう。だから、その真実を大事にしたいなら、縁寿が自分でそれを守ると言うことを忘れるな。と、縁寿に伝える朱志香と譲治。
- 戦人とベアトリーチェの問題にも挑みたいが、眠気に勝てず、椅子に腰かけ眠ってしまう縁寿。それをベアトリーチェがみんなに伝えると、喧騒はおさまり、みんなが縁寿の寝顔を見守る。
- 主賓が眠り、ハロウィンパーティーは終わりを迎える。みんなで縁寿の幸せを祈る。
- 縁寿は源次によって、客間のソファーに運ばれる。紗音が毛布を掛け、嘉音が枕元にクイズ大会の賞品を置く。
- 客間。使用人たちは去り、ひとり眠る縁寿。
<人間と魔女の宴>
●把握できない事態
ゲームマスターに把握できない事態が起こるはずはないと考えるバトラ。それはつまり、今までに自分が作ったゲーム盤で、把握できない事態が起きたことはない、ということである。ということは、Ep6でヱリカが起こしていた殺人も、バトラはちゃんと把握していたということだ。
それはともかく、現にバトラはメタ縁寿の不在を把握できない。もともと、メタ縁寿はベルンカステルが作り出した「12年後の世界」の住人なので、ベルンカステルの駒である。だから、例えバトラのゲーム盤であっても、メタ縁寿にだけは干渉できる。メタ縁寿さえ拒絶しなければ、バトラに気付かれない様に移動させることができるのだ。
<ベルンの出題>
◆第一の晩
*郷田「食堂は施錠されていました。
*熊沢「そこに私が来たのです。
*郷田「マスターキーで扉を開けると、中は恐ろしいことに……。
*熊沢「絵羽さま、秀吉さま、留弗夫さま、霧江さま、楼座さま、そして源次さんの、計6人が血塗れになって倒れていたのでございます……。
*蔵臼「全員が食堂に集まった。
*紗音「お子様方はそれぞれ、自分の親が間違いなく死んでいることを確認なさいました…。
*嘉音「僕と南條先生は、源次さまが死んでいることを確認しました。
*南條「私でなくとも、誰も検死は誤りません。
*真里亞「犠牲者はみんな、即死だったろうね。
*蔵臼「食堂内を調べた結果、扉も窓も、全て施錠され、密室であったことがわかった。
*戦人「食堂内から、不審なものは何も見つからなかった。
*譲治「食堂内に何者かが隠れているということもなかったよ。
*蔵臼「誰も隠れていないことは明白だ。
*全ての扉の施錠、開錠は、マスターキーでしか行なえない。
*もちろん、部屋の内側からはマスターキーがなくとも、施錠、開錠が可能。
*マスターキー以外の鍵は存在しないこととする。
*マスターキーは合計5本。5人の使用人が1本ずつを持ってる。特別な方法で管理されていて、マスターキーは常に身に付けられており、奪うことも譲渡することも、自分以外の人間が使用することも出来ない。
*夏妃「源次のマスターキーを破壊しておきました。
◆第二の晩
*郷田「奥様の部屋は施錠されておりました!
*紗音「私が鍵を開けました…。
*嘉音「部屋の中には、蔵臼さまと夏妃さまが倒れていました。
*戦人「南條先生がすぐに脈を取ったぜ。そして、二人とも即死だったと宣言した。
*南條「私が二人の死亡を確認しました。あれは間違いなく即死でした。
*朱志香「窓も扉も完全に施錠されていて、密室だったことがわかった。
*紗音「私たち使用人全員は、常に一緒におりました。
*嘉音「僕たち使用人全員は、それぞれが使用人全員のアリバイを証明できます。
*真里亞「外からガムテープでベタベタと、窓や扉を封印したよ!
*朱志香「警察が来るまで絶対、誰の出入りも出来ないようにした!
*戦人「俺たちはさらに食堂も同様に封印した。
*南條「屋敷自体にも封印をし、私たちは全員、ゲストハウスへ避難しました。
*全ての窓には鉄格子が入っており、窓からの出入りは不可能である。よって、玄関と裏口の2つの扉を封印するだけで屋敷は封印できることにする。
*第一の晩の犯人は確実に6人を殺している。
*一同は退出と同時に部屋を封印した。その退出に犯人は加われない。そして、夏妃の部屋、食堂、屋敷の全ての封印は、決して破られることはない。
◆第四の晩
*朱志香「全員で外に出て紗音たちを探すことになったんだ。
*譲治「僕は彼女が死んでいることを認めなければならなかった…。
*南條「私も検死し、彼女の死亡を確認しました。
*郷田「私たちにはみんな、アリバイがないのです…!
*朱志香「紗音殺しに限っては、譲治兄さんには不可能なんだ。
*戦人「……譲治の兄貴以外なら誰にでも殺せたわけだ。
*郷田「紗音さんの持ってたマスターキーは、その場で破壊しました。
*……紗音が殺されると同時に、嘉音は永遠に行方不明となるわ。………以後、嘉音は殺されたものとして扱う。嘉音のマスターキーも破壊されたものとして扱うわ。
→つまり。死体はなくとも、紗音と嘉音は同時に殺された、という解釈で良いのか?
→そうなるわ。
◆第五の晩・第六の晩
*南條「郷田さんも熊沢さんも、この傷では即死だったでしょう。
*朱志香「死んでるよ、郷田さんも熊沢さんも!
*戦人「俺たちには全員、アリバイがない。
*朱志香「いとこ4人と南條先生には、郷田さんと熊沢さんは殺せない。
*譲治「ゲストハウスの戸締りは完璧だったよ。
*戦人「マスターキーはもう、ここで死んでる2人の2本以外、存在しない。
*郷田と熊沢のマスターキーも破壊され、これで全てのマスターキーが失われた。
◆第七の晩
*そして、今度は南條先生が殺された。殺されたのはゲストハウス内の玄関。
*朱志香「し、死んでる…。殺されてる……!
*譲治「これは即死だったに違いないと一目でわかるよ…。
*真里亞「戸締りは完璧だよ。
*朱志香「私にも真里亞にも、戦人にも譲治兄さんにも、南條先生は殺せない!
*譲治「ゲストハウス内で南條先生を殺すことは不可能なんだ!
*戦人「南條先生がゲストハウスを出ていない証拠だ…!
*真里亞「じゃあ南條先生は殺せないってことになるね?なのに、なんで殺されてるの?」
誰にも、その無垢な問い掛けに答えることは出来ない。
◆第八の晩
*そして3人は屋外にて、倒れている朱志香を見つける。それは誰が見ても一目でわかる、無残な死体だった……。
*譲治「即死だったろう。
*真里亞「これで生きているわけがないもんね。
*戦人「俺も譲治の兄貴も真里亞も、朱志香は殺せねぇぞ!
*真里亞「私たち3人に朱志香は殺せない。
*譲治「真里亞ちゃんには誰も殺せないよ。
*真里亞「譲治お兄ちゃんだって、大人は殺せないよ。子供は殺せるけれど。
●犯人の定義とは、殺人者のことである。
●犯人はウソをつく可能性がある。
●犯人は殺人以前にもウソをつく可能性がある。
●犯人でない人物は、真実のみを語る。
●犯人でない人物は、犯人に協力しない。
●犯人は全ての殺人を、自らの手で直接行なう。
●犯人が死ぬことはない。
●犯人は登場人物の中にいる。
→登場人物は、金蔵を除いた、いつものお約束の17人よ。それ以外は登場しないし、関係もない。
●紫の発言は、赤き真実と同じ価値がある。ただし、犯人のみ、紫の発言でウソがつける。
*セリフでないト書き部分に、ウソは存在しないということよ。
*以上の情報で、犯人が特定できることを保証する。
<ベルンの挑戦>
★本当の犯人
このベルンカステルが作った出題ゲーム盤はベアトのゲーム盤を模したものであるが、“嘉音”の扱いを見るにベアトのゲーム盤のルールに準じている。ということは、“戦人くんは犯人ではありませんよ。戦人くんは誰も殺してはいません。これは全てのゲームにおいて言えることです。”も適用される。従って、ベルンカステルの出題ゲーム盤の本当の犯人の中には戦人は含まれない。この出題ゲーム盤は、ベアトのゲーム盤のルールに準じながらも戦人を犯人にせざるを得ないように見えるように実に巧妙に作られている。ここは、ベルンカステルの出題ゲーム盤の本当の犯人は誰なのか挑んでみることにする。
★17人の登場人物
金蔵を除いた、いつものお約束の17人といったら、普通なら、蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、朱志香、譲治、戦人、真里亞、夏妃、秀吉、霧江、南條、源次、紗音、嘉音、熊沢、郷田ということになるが、“嘉音”とは、朱志香、紗音、十七の、三人の別名であるので、数には含まれない。すると、16人になってしまうので、代わりに十七が17人目として数えられる事になる。十七は嘉音本人であるので、いつものお約束の17人に含むことが出来る。
登場人物は、蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、朱志香、譲治、戦人、真里亞、夏妃、秀吉、霧江、南條、源次、紗音、熊沢、郷田、十七の17人である。
容疑者:蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、朱志香、譲治、真里亞、夏妃、秀吉、霧江、南條、源次、紗音、熊沢、郷田、十七
★5人の使用人
“5人の使用人”といったら、普通なら源次、紗音、嘉音、熊沢、郷田ということになるが、“嘉音”はやはり数には含まれない。すると4人になってしまうので、十七を5人目の使用人として数える必要がある。5本のマスターキーも、この5人の使用人が1本ずつを持ってることになる。
マスターキーの所有者である使用人とは、源次、紗音、熊沢、郷田、十七の5人である。嘉音のマスターキーの所有者は、嘉音(十七)である。
★登場人物以外は無関係
ルール説明では、補足説明として、“登場人物は、金蔵を除いた、いつものお約束の17人よ。それ以外は登場しないし、関係もない。”とある。“関係もない”とまで言っているのだから、犠牲者は登場人物の中に限られる。
“登場人物以外の人物”が殺された場合、それを実行した人物は殺人者であり犯人になってしまい、その殺された“登場人物以外の人物”も、無関係とはいえなくなってしまうからである。
★嘉音の証言
“嘉音”とは、朱志香、紗音、十七の、三人の別名であるので、この三人のいずれかが“嘉音”の名で証言していることになる。この三人は嘉音本人であるので、ウソではない。セリフでないト書き部分に、ウソは存在しないが、立ちグラにウソがないとは言っていないので、嘉音姿の嘉音が登場しても、本当にその姿をしているとは限らない。
★確実に死んでいる人物
朱志香と南條は、ト書きで死亡を宣告されている。
蔵臼、夏妃、紗音、熊沢、郷田は、南條が死亡を確認している。
戦人も紗音も犯人でないので、“お子様方はそれぞれ、自分の親が間違いなく死んでいることを確認なさいました…。”は真実であり、戦人の検死も信用できる。従って、留弗夫と霧江の死亡も確定。
容疑者:絵羽、楼座、譲治、真里亞、秀吉、源次、十七
★紗音が犯人でない
真犯人は紗音であるのに、この出題ゲーム盤では犯人ではない。つまり、この出題ゲーム盤では碑文が解かれている。
★嘉音の死亡宣告
第四の晩以後、嘉音は殺されたものとして扱う以上は、三人の嘉音(朱志香、紗音、十七)のうち必ず誰かひとりは殺されている。これは、第四の晩で紗音が殺されることで満たされる条件だ。“紗音と嘉音は同時に殺された、という解釈”にも矛盾しない。
逆に言うと、朱志香と十七は殺されていなくても良いということだ。実際に朱志香は第四の晩の時点ではまだ殺されていない。しかも、“嘉音は生きていない”とは言われていないので、この赤字では嘉音(十七)が生きている可能性は否定できない。
★十七が生きている可能性
十七は“古戸ヱリカが登場するタイミング”以前に必ず死んでいる。Ep5で出る“古戸ヱリカが1人増えただけ。それ以外の在島者の人数は、これまでのゲームとまったく同じ。”に抵触せずに17人を超えないようにするには、少なくともEp1~5ではそうでないといけない。
逆に言うと、“これまでのゲーム”でない、これからのゲームなら、古戸ヱリカのような追加人員さえなければ人数オーバーしないので、必ずしも十七が死ぬ必要はないということになる。少なくとも、この出題ゲーム盤では紗音は犯人でないので、紗音による十七殺しは行なわれていないことになる。
★第二の晩の犯人の条件
まだ源次と十七が容疑を免れていないので、まだ全ての殺人でマスターキーが使用されていないとは言い切れないが、夏妃の“源次のマスターキーを破壊しておきました。”と紗音の“私たち使用人全員は、常に一緒におりました。”が真実とわかり、犯人でない使用人は犯人に協力しないので、少なくとも第二の晩ではマスターキーは使われていない。
そうなると、第二の晩の犯人は犯行後夏妃の部屋に封印され出られないので、第二の晩以降夏妃の部屋の外で活動している人物は第二の晩の犯人ではない。具体的に言うと、第二の晩の犯人は、第一の晩の犠牲者と目されている人物と、十七だけに限られる。
★譲治は犯人
第七の晩にて、譲治と戦人は矛盾することを言っている。
譲治「ゲストハウス内で南條先生を殺すことは不可能なんだ!
戦人「南條先生がゲストハウスを出ていない証拠だ…!
戦人が犯人でない以上、譲治がウソをついている、つまり犯人である。そもそも、ト書きで“殺されたのはゲストハウス内の玄関”とあるのだから、戦人を引き合いにするまでもなく、譲治の言うことは矛盾していたのだ。
確定犯人:譲治
容疑者:絵羽、楼座、真里亞、秀吉、源次、十七
★譲治は誰を殺したか
譲治に第四~八の晩を実行できないことは、すでに容疑を免れている人物の証言で明らかだ。
また、譲治が第二の晩の犯人足り得ないこともすでに示された。
そこで、譲治が第一の晩の犯人だとすると、まず真里亞の“譲治お兄ちゃんだって、大人は殺せないよ。”という証言をウソにするために、真里亞も犯人にしないといけない。そして、食堂を密室にするために、十七も犯人にして施錠してもらわないといけない。
真里亞も第二、五~八の晩は実行できないので、第一の晩か、紗音殺しをしてもらわないといけない。だが、実行できる事件の少ない譲治と真里亞を二人とも第一の晩の犯人にしてしまうと、“第一の晩の犯人は確実に6人を殺している。”を満たせなくなるので、真里亞が殺せるのは紗音だけということになる。
譲治が第一の晩の犯人だとすると、真里亞が紗音殺しの実行犯となる。残るは第二、五~八の晩だが、第二の晩の犯人は犯行後夏妃の部屋から出られないので、十七ひとりでは残りの晩の全てはこなせず、さらにもう一人犯人が必要になる。それは現在残る容疑者から譲治、真里亞、十七をのぞいた絵羽、楼座、秀吉、源次から選ばれることになるが、彼らは全員第一の晩の犠牲者と目されている人物なので、十七を除けば第一の晩しか実行できない譲治には“第一の晩の犯人は確実に6人を殺している。”を満たせなくなってしまう。
従って、譲治は第一の晩の犯人ではない。犠牲者は登場人物の中に限られるので、譲治が殺せるのは十七だけとなる。譲治が殺したのは十七である。これで三人の嘉音(朱志香、紗音、十七)が全員容疑を免れることになり、“嘉音”の証言も真実であることが確定する。これにより、源次の死亡も確定する。
確定犯人:譲治
容疑者:絵羽、楼座、真里亞、秀吉
★6人殺し
“第一の晩の犯人は確実に6人を殺している。”という赤字は、第二の晩の時点で出ているので、第一の晩の犯人は、絵羽、留弗夫、楼座、秀吉、霧江、源次、蔵臼、夏妃の8人から、6人を殺していることになる。それはつまり、その8人の中から死んだふりが許されるのは2人までということだ。
今残っている容疑者は絵羽、楼座、譲治、真里亞、秀吉の5人。この中で第二の晩が実行できるのは絵羽、楼座、秀吉。彼らが犯人であるためには第一の晩は死んだふりをしていないといけないので、第一の晩の犯人は同時に第二の晩の犯人でもないと6人を殺せない。
絵羽、楼座、秀吉のうちひとりが第一、二の晩の犯人である。第五~八の晩も譲治と真里亞には実行できないので、絵羽、楼座、秀吉のうちもうひとりが第五~八の晩の犯人である。死んだふりが許されるのは2人までなので、絵羽、楼座、秀吉全員が犯人ということはない。絵羽、楼座、秀吉のうち、2人のみが犯人である。
★無垢な問い掛け
正直なところ、この時点で推理は行き詰まり、犯人を絞ることができなくなった。しかし、ラムダデルタ様が、“以上の情報で、犯人が特定できることを保証する。”とおっしゃっているのだから、何かしらの手掛りがあるはずである。そこで、重箱の隅をつつくようにして、ようやく見つけたのが、第七の晩の、
「じゃあ南條先生は殺せないってことになるね?なのに、なんで殺されてるの?」
誰にも、その無垢な問い掛けに答えることは出来ない。
この真里亞の問い掛けのくだりである。セリフでないト書き部分に、ウソは存在しないから、この問い掛けは絶対に無垢なのだ。そして、この問い掛けが無垢であるためには、真里亞は犯人であってはならない。だってそうでしょ? 犯人なのにこんな質問する奴なんて嫌味ったらしい世俗の垢にまみれている奴に違いないでしょ?
正直苦しいとは思うが、犯人が特定できるとおっしゃるならこれを手掛りとして採用するしかありませんでした。ともあれ、真里亞を容疑者から外すことで、同時に楼座の死亡も確定する。
“●犯人でない人物は、犯人に協力しない。”だからといって、犯人は必ず他の犯人と協力する、というわけではない。したがって、真里亞が犯人だとしても、真里亞自身が手を下していない南條殺しについて無垢な問いかけをするということは、あり得る。上記推理は誤り。
★頭の良い囚人の問題
楼座が犯人と仮定すると、絵羽と秀吉のうち、どちらが犯人なのかを特定しないといけない。
しかし、絵羽と秀吉は同じタイミングで退場し、同じ人物から検死を受け、証言の内容も“無い”という意味で全く同じである。この出題ゲーム盤において、絵羽と秀吉の違いは、譲治の母親か父親かの違いしかない。そして、性別に関する手掛かりがない以上、絵羽と秀吉のどちらが犯人なのかを特定するための手掛かりは存在しない。なので、楼座を犯人と仮定すると、“以上の情報で、犯人が特定できることを保証する。”に矛盾する。
したがって、楼座は犯人ではない。そして、絵羽と秀吉二人ともが犯人ということになる。
確定犯人:絵羽、譲治、秀吉
容疑者:真里亞
★嘉音は行方不明
“嘉音は永遠に行方不明となる”というのは赤字ではないが、嘉音殺しとマスターキー破壊について、赤字で“~されたものとして扱う”という表現がされており、また、死体はないという解釈で話が進められているので、少なくとも第四の晩以降、嘉音は行方不明となっているものとする。
だが、“嘉音”とは、朱志香、紗音、十七の、三人の別名である。そのうえで嘉音は行方不明であるというのは、一体どういう解釈となるのか。
十七の遺体が見つからず、朱志香と紗音の遺体は嘉音の遺体とはみなされない。こういう状況だと、“嘉音”の遺体が出てこないことになるので、“嘉音は行方不明”ということになる。
というわけで、ここで主張したいのは、少なくとも第四の晩以降、十七は行方不明となっている。
★根拠のない紫の発言
以下の紫の発言は、普通に考えたら、真実として発言できないはずの証言である。
◆第一の晩
*真里亞「犠牲者はみんな、即死だったろうね。
→第一の晩に限っては、それぞれの子供しか検死していないことが明言されており、だからこそ死んだふりトリックが成立している。真里亞は母親の楼座しか検死していないので、それ以外の人物が即死かどうかはわかり得ないはずである。
◆第四の晩
*朱志香「紗音殺しに限っては、譲治兄さんには不可能なんだ。
→その根拠として、後になって譲治にだけはアリバイがあることがわかったからと朱志香は説明しているが、普通、アリバイは二人以上の人間がお互いどこにいたかを証言しあうことで証明するものなので、譲治単独でアリバイが成立するのは少し不自然だ。譲治だけに成立するアリバイとはいったいどういうものか。
◆第五の晩・第六の晩
*戦人「マスターキーはもう、ここで死んでる2人の2本以外、存在しない。
→十七は行方不明となっているので、ゲーム盤の登場人物からすると、十七がマスターキーを持ったまま行方不明となっている形なので、彼らの視点ではまだもう一本マスターキーが残っているはずである。それなのにこの発言ができたということは、戦人は、嘉音のマスターキーも破壊されたと同然の状態となっていることを知っているということになる。
◆第八の晩
*譲治「真里亞ちゃんには誰も殺せないよ。
*真里亞「譲治お兄ちゃんだって、大人は殺せないよ。子供は殺せるけれど。
→譲治が真里亞を無条件に信じる発言をしたのに対し、真里亞は譲治を子供にしか手を出せない最低野郎だと返している。ヒドイやり取りだ。この手の証言は、普通なら、その人の人柄を証明するだけの力しかない。
六軒島世界のニンゲンは紫色で発言できないので、結果として真実となっている証言にベルンカステルが紫色をつけているだけ、なのだが、例えば、犯人しか知らないはずの真実を口にする人物がいたとして、でも発言自体は真実だからその人物を犯人と疑う理由にはならない、としてしまってもいいのだろうか。
そんなことはないと思う。私は、推理の二週目以降、六軒島世界視点での行動原理の説明を試みている。だから、殺人事件のさなかの証言なら、それにはちゃんと何かしらの根拠が必要で、その根拠が提示できないというなら、それは犯人しか知らないはずの情報だから説明できないか、もしくは、ウソであるか、そのどちらかであり、いずれにしても、その人物は犯人である。犯人でない人間は、根拠もなく紫の発言で証言することはできない。
★マスターキーの破壊
この出題ゲーム盤では、“マスターキーは常に身に付けられており、奪うことも譲渡することも、自分以外の人間が使用することも出来ない。”ことになっているのに、マスターキーを破壊してもいいのだろうか。
基本的には駄目なはずである。マスターキーの所持は、その使用人に与えられた権限であるから、マスターキーの破壊は、その使用人からの権限剥奪に他ならない。
でも、“源次のマスターキーを破壊しておきました”といった証言があるように、実際には破壊されている。これは、すでにそれを所持する使用人が死んでいるからできることである。所持者以外の人間が使用することも出来ないマスターキーは、所持者が死んだ時点でその機能が失われる。すでに機能が失われた鍵を破壊したところで、それは“奪う”に相当しない。
生存している使用人の所持するマスターキーは破壊できない。
★罪の告白
嘉音(十七)がマスターキーを持ったまま行方不明となっているのに、戦人は、嘉音のマスターキーも破壊されたと同然の状態となっていることを知っている。なぜなのか。
生存している使用人の所持するマスターキーは破壊できないので、嘉音(十七)が行方不明になる前に嘉音のマスターキーがあらかじめ破壊されていたわけではない。
嘉音のマスターキーも破壊されたと同然の状態にするには、同時に嘉音(十七)を殺害するしかないのだから、これは犯人しか知らないはずの情報である。ならば、戦人が犯人なのか。そうではない。犯人の中には戦人は含まれない前提で推理をしているし、譲治が殺したのは十七であるとすでに結論付けられている。
答えは、第四の晩の後、譲治が、十七を殺したことを告白し、戦人にもそれが伝わったからだ。犯人顔で自白したら行動を束縛されてしまうので、おそらく、十七に襲われ抵抗していたらもみ合っているうちに十七を海に突き落としてしまった、と涙ながらに説明したのだろう。海に落ちたなら遺体が見つからず厳密には行方不明であり、マスターキーも海に落ちたのなら破壊されたと同然である。
この出題ゲーム盤では嘉音の正体が明らかにされ、“嘉音”に与えられた仕事を実際にこなしていた人物として十七の存在も明らかにされていたのだろうが、それでも親族たちにしてみたら突然現れた不審人物である。そんな人物が突然牙をむいたと説明したら、それは通るのではないだろうか。
★譲治のアリバイ
嘉音について、紗音と嘉音は同時に殺された、という解釈で話が進められている。
紗音が倒れていたのは薔薇庭園で、譲治が嘉音(十七)を海に突き落としたと告白したとして、単純に、紗音と嘉音(十七)は別々の場所で殺されたという話になる。
別々の場所の殺人を、一人の人間が同時に行うのは遠隔トリックでも使わない限り不可能だ。なので、十七を殺したことを告白した譲治には、紗音殺しのアリバイが成立する。だから、“紗音殺しに限っては、譲治兄さんには不可能なんだ。”は根拠のある証言であり、それを証言できた朱志香にも、譲治が十七を殺したことは伝わっていることになる。
郷田が、“私たちにはみんな、アリバイがないのです…!”と証言しているが、この時点では譲治が十七殺しを告白していなかったからである。後になって譲治が、十七を殺したことを告白した時点で初めてアリバイが成立したので、朱志香の「その後、譲治兄さんにだけはアリバイがあることがわかったんだ。」という説明に結び付く。
★“無垢な問い掛け”に“答えることは出来ない”
こりずにまた、第七の晩の、
「じゃあ南條先生は殺せないってことになるね?なのに、なんで殺されてるの?」
誰にも、その無垢な問い掛けに答えることは出来ない。
この真里亞の問い掛けのくだりを提示する。
この問いかけの直前に、
譲治「ゲストハウス内で南條先生を殺すことは不可能なんだ!
戦人「南條先生がゲストハウスを出ていない証拠だ…!
とお互い矛盾することを言っているため、真里亞の問いかけは普通なら当然の疑問である。
ただし、第四の晩の後、譲治が、十七を殺したことを告白しているので、話は変わってくる。
二人の言うことがお互いに矛盾するのなら、殺人者の譲治の言うことを疑って無視すれば良いだけの話だ。だから、真里亞が、譲治が十七を殺したことを知っているのなら、この問いかけは無垢にはならない。
それでもこの問いかけは無垢なのだから、真里亞は、譲治が十七を殺したことを知らないのだ。
譲治が、十七を殺したことは戦人と朱志香には伝わっており、真里亞には伝わっていない。なぜこのような違いが出るのか。
Ep1の朱志香のように、犯人を知っていながらそれを隠すのは、消極的な共犯者である。この出題ゲーム盤では、朱志香も戦人も犯人ではなく、犯人でない人物は、犯人に協力しないので、譲治が、十七を殺したことを知ったなら、それは全員に伝えないといけない。だからその時生存していた南條、熊沢、郷田にも、譲治が、十七を殺したことは伝わっていたはずだ。
しかし真里亞にだけは伝わっていない。なぜか。それは、真里亞が犯人であり、そして、真里亞がそのことをすでに告白していたからだ。真里亞が殺せるのは紗音だけなので、真里亞が殺したのは紗音である。おそらく真里亞はあのいつもの豹変した様子で紗音を殺したとのたまったのだ。そんな調子での罪の告白なので、周りも半信半疑だったが、それでも本当に犯人だとしたら犯人側に情報を提供することになるので、朱志香も戦人も他の人物も、真里亞に譲治が、十七を殺したことを伝えるのは控えたのだ。
譲治が、十七を殺したことを知っている朱志香と戦人は、本来なら真里亞の問いかけに答えることが出来る。しかし、真里亞が犯人であると考えて、不用意に答えることは出来なかったのだ。もちろん譲治には自分の証言がウソだとか主張できるわけがないので、真里亞の問いかけに答えることはできない。
★結論
以上より、ベルンカステルの出題ゲーム盤の本当の犯人は、絵羽、譲治、真里亞、秀吉である。
★蛇足
真里亞の“譲治お兄ちゃんだって、大人は殺せないよ。子供は殺せるけれど。”が真実なので、譲治が殺した十七は子供である。子供の定義があやふやだが、未成年ってことかな。
夏妃は犯人でないので、夏妃は19年前の赤ん坊を直接殺す行為はしていない。
楼座は犯人でないので、九羽ベアトが死んだのは事故である。
★蛇足2
夏妃は19年前の赤ん坊を直接殺す行為はしていない。だからこのことで脅迫してもEp5のように夏妃の行動をコントロールすることは期待できない。従って、Ep5での■夏妃への脅迫は、蔵臼を捕え夏妃に脅迫じみた電話をし、その直後蔵臼を殺したときのもの以外は行われていないと考えても良さそうだ。