つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

未来少年は過去だった。~ ラナとモンスリー。

2020年08月06日 23時14分57秒 | 手すさびにて候。
僕がまだ子供だった頃、
楽しみにしていたTV番組の一つが、NHKのアニメ「未来少年コナン」だ。
今(2020年8月現在)、毎週月曜未明にリマスター版が再放送中。
これもまた楽しみになっている。

ほんの手すさび手慰み。
不定期イラスト連載、第百四十八弾は「ラナ(大人)」と「モンスリー(子供)」。

「未来少年コナン」は、日本のアニメ史に名前を刻む一本と言える。
後に世界的な名声を博す「宮﨑 駿」氏が、
一線級のアニメーター「大塚 康夫」氏とタッグを組んでの初監督作品。
骨太のストーリー・構成に加え、秀逸なメカデザイン、
躍動するキャラクター、小気味いいアクションなど、レベルは高い。

オリジナルの放送は、昭和54年(1978年)。
デジタル技術に乏しい手描きセルアニメ時代。
更に、週一TVレギュラーのスケジュール。
リマスター版再放送を視聴する度、
「よくぞ、ここまで!」と、感心する事は珍しくない。

しかし、当時の視聴率は振るわなかったという。
小学校高学年に狙いを定めたものの、編成は「火曜日19時台」。
ビデオ機器の普及度はまだ低く、「NHKのアニメ」も馴染み薄。
加えて、巨大ロボット、必殺技、瞳の大きな美女、お色気要素、勇ましい主題歌といった、
耳目を惹き付ける要素が少なく、地味に映ったのかもしれない。

一方、僕は熱心なファンの1人だった。
何しろ、主人公の一人「ラナ」は可憐で気丈な美少女。
敵方のメインキャラ「モンスリー」はグラマーなツンデレ美女。
中坊にとっては充分に魅力的だったのである。

そして、オッサンになり、思い描いてみた。
それが今拙作--- セクシーな「大人ラナ」と、ジト目の「少女モンスリー」。
2人のヒロインの年齢設定を逆転させれば、
蠱惑的、扇情的になるのではと考えた「妄想版」である。

--- さて、改めてリマスター版に接し、僕が軽く驚いたのは、
毎回、番組冒頭に入る「伊武雅刀」氏のナレーションだ。

<西暦2008年7月、人類は絶滅の危機に直面していた。
 核兵器をはるかに超える超磁力兵器によって、
 世界の半分を一瞬にして消滅させてしまった。
 地球は大地殻変動に襲われ、地軸はねじ曲がり、
 五つの大陸はことごとく引き裂かれ、海に沈んでしまった。>


作品の設定が、現時点からすると「過去」。
原作が世に出た当時、
オリジナル放送当時、
2008年は、充分に「未だ見ぬ未来」だったのである。

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