ボイボイ日記・ダバオリターンズ

南国フィリピン南部の街ダバオで
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海外で活躍するフィリピン人アーチストたち

2015年01月13日 | 海外ロングステイ

確か私が20歳くらいの頃「ビンボー・ダナオ」という歌手が居て、日劇の舞台やテレビで歌っている姿と、そのユニークな名前が印象に残っています。
後で知ったのですが、彼はフィリピン人の歌手で(フィリピンでは映画俳優もやっていた)女優の淡路恵子と結婚したことでも有名になりました。
ビンボー・ダナオさんは1967年に53歳で亡くなっていますが、甘い歌声とクラーク・ゲーブルに似た顔立ちに人気があったそうで、日劇ラテンフェスティバルでは中心的に活躍していました。

さて、今回はフィリピン人で世界的に活躍しているアーチストの紹介です。
先ず第一に挙げるのが「シャリース」(Charice)で、彼女はフィリピン出身の歌姫で、アメリカの大人気TVドラマ『GLEE』のシーズン2にも出演しています。
シャリースの本名は「カーマイン・クラリス・レルシオ・ペンペンコ」(Charmaine Clarice Relucio Pempengco)で、1992年生まれの22歳。
2005年にアメリカのオーディション番組『アメリカン・アイドル』の姉妹番組のABS-CBNの番組『リトル・ビッグ・スター』に出演して3位に入賞したことがきっかけとなってその後は地元、フィリピンのローカル番組とコマーシャルなどで活動をしていましたが、世界的な認知を得たのは、彼女の熱心なファンが「False Voice」というユーザー名で動画投稿サイトYouTubeに彼女が歌唱している映像をアップし始めて、注目されるようになった2007年頃からで、彼女の映像は数100万回もの再生回数を記録したのでした。
2010年、アメリカのテレビドラマ『Glee』のシーズン2 にゲスト出演することが発表され、リー・ミシェル演じる主人公レイチェル・ベリーの強力なライバルとなるフィリピンからの交換留学生(サンシャイン役)を演じたのを皮きりに、合計3話に出演し、その美しい歌声を披露しました。
また、日本でもアルバムをリリースしていて、2枚目のシングルでは『三日月~クレッセント・ムーン~』を発売しています。
この楽曲はは日本の女性歌手絢香のシングル『三日月』を英語歌詞にしてカバーしたものです。
彼女が日本のテレビ番組で「三日月」を熱唱している映像です。

レア・サロンガ(Lea Salonga)の名前を知っている方はミュージカル好きでしょう。
レア・サロンガは1971年生まれのフィリピン出身の歌手、女優です。(トップの写真もレア・サロンガ)
彼女はミュージカル「ミス・サイゴン」世界初演のウエスト・エンド版、続くブロードウェイ版のヒロイン、キム役のオリジナルキャストとして知られています。
そしてディズニーのアニメーション映画「アラジン」や「ムーラン」で、二人のディズニー・プリンセスの歌声を担当しました。
「となりのトトロ」の英語版でさつきとメイの母親の声を担当したのがレア・サロンガなのです。
レア・サロンガは17歳で『ミス・サイゴン』の主役に抜擢され、その後ブロードウェイでアカデミー賞に匹敵するトニー賞の主演女優賞を受賞しています。
その後も、ミュージカル『レ・ミゼラブル』でも主役よりも目立つ役エポニーヌや映画のレミゼラブルでアン・ハサウェイが演じたお母さん役をつとめるなど、押しも押されもせぬミュージカル大女優です。
彼女は1978年に7歳でフィリピンの舞台「王様と私」でデビューした後、10歳でファーストアルバム「Small Voice」をレコーディングし、ゴールドディスクになりました。
またレア・サロンガは30年ものキャリアの間で、5人のフィリピンの大統領と3人のアメリカ大統領(ジョージ・H・W・ブッシュ、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ)、ウェールズ公妃、ダイアナ、エリザベス2世のために歌を披露した経験を持っています。
彼女の美しい歌声「Let It Go」を動画でお愉しみ下さい。
    

ダバオ出身のポップシンガー、ロックミュージシャン、フォーク歌手で国内で活動しているアーチストは沢山いますが、ダバオ生まれのアブドゥル・カンダオ(Abdul Candao)はクラシックのテノール歌手で、現在はヨーロッパで活動している稀有な存在のフィリピン人アーチストです。
カンダオはダバオ市内のAteneoでハイスクールまで学んだ後マニラに転居し、好きな音楽を学んでいましたが、1982年に行われた国立音楽コンクールに出場し、青年アーチスト部門で優勝を遂げたことが契機となって本格的なボイストレーニングを専門家から受けながらマニラのSanto Tomas音楽学校で声楽を学びました。
そして、その才能を見い出されて1995年にウイーンに渡航し、ウイーン芸術学院でオペラを学びました。
ウイーン芸術学院を卒業した後、オーストリアでオペラ歌手としてデビューを飾り、以降順調にキャリアを重ねてアメリカを始め、ベルギー、ブラジル、カナダ、クロアチア、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイス、などなどの国々で公演を続けています。
アブドゥルは最近は1929年、ベルリンで初演されたフランツ・レハールのウィーンと中国を舞台にしたオペレッタ「Land of Smiles」(微笑の土地)の主要な役、中国からの皇帝の息子役で好演しました。
このミュージカルはオーストリアとスイスの重要な都市で行われています。
カンダオの美しいテノールの歌声「君こそわが心の全て」(Dein ist mein ganzes Herz)-オペレッタ「微笑みの土地」より-をスライドショーと共にお愉しみ下さい。
  

 



4 コメント

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いつでも (kiyo)
2015-01-13 12:21:54
管理人様
フィリピン人はいつでもどこでも自然と歌が出てきますよね。それこそ仕事中でも^^
息子に無理やり連れて行かれた映画「プライベート・ベンジャミン」の主人公のオカマにはまってしまいました。言葉はよくわかりませんでしたが、最高に面白かったです。

映画 (管理人)
2015-01-13 17:17:52
Kiyoさん。
映画は大好きなので良く映画館に足を運んでいますが、ハリウッド映画中心で、フィリピンの映画は見たことがありません。
やはり「フィリピーノ語」が全く解らないのがネックになっています。
映画「プライベート・ベンジャミン」については先日ニュースで話題になっていましたね。
何でも興業成績がこれまでの映画の中でナンバーワンの映画になったそうで(400ミリオンペソ)、昨年末にマニラ市内を映画の主役や俳優陣、監督などが総出で車でパレードをしたそうです。
植民地時代 (Shige)
2015-01-14 04:02:43
管理人さん
ミュージカルやオペラは、フィリピンにマッチしますね。
やはり、植民地時代の影響から来ている部分があるのでしょうか。
歌姫の「シャリース」は、陰のテレサ・テンの歌唱力に対して、陽のアイドル的なイメージが強いです。
ミュージカル (管理人)
2015-01-14 05:19:53
Shigeさん。
ミュージカルは大好きで、本場のブロードウエイまで足を運んで見に行ったことが懐かしく思い出されます。
マニラでは時々本場のブロードウエイミュージカルの公演があるのですが、残念ながらダバオまではなかなかやって来てはくれません。
それと昔はミュージカル映画が良く公開されていましたが、最近はかなり少なくなったようです。