非常階段
Tumblr誤BANから復活した

2022年10月頃にTumblrから誤BANされ、すぐに気づかなかったのも悪いと思うが5か月経ってようやく復旧した。

2月には規約違反のためアカウントの復旧はできない旨の返信があり、それに前後して https://shoo-ka.haijiso.com/ に移転してしまったので、このTumblrは過去の記録を残しておく場所にする。

SAMSON Go Mic
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昨今のまともなUSBマイクの問題点として「何かとでかい」「場所を取る」というのがあり、音質とのトレードオフ的な面もあるが、オンライン会議でノートPC内蔵マイクなどを使っていて外部マイクのまともな置き場所がない人(世の中にはPCデスクがない人もいるわけで…)にせめて何とかしてくれと言うのにふさわしいマイクも一応探しておきたいと思っていたところ、偶然見つけた製品。遅くとも2009年頃には販売されており、その後リリースされた色々な製品に埋もれていて目立たない存在だが、終売したり後継機種が出たりしないあたり枯れている(完成している)というかコンスタントな評価があるのだろうという感じで、とにかく小さいのは○。感度もコンデンサーマイクらしい感じ。会議的な使い方をする際、スピーカーから相手の声を出しっぱなしにすると確実に音を拾う。ノイズゲートで何とかなるかも知れないけど。

クリップ兼スタンドとの一体型になっていて、ノートPC上部に挟むような使い方も想定されているようだが、そんなことをしてキー入力をしたら当然ダイレクトに振動が響くので、机上に置いた方がまだいいのではないかと思うが、そもそもマイクの使途はキー入力をしながらしゃべることが前提とは限らないので、使い方によって置き場を調整するとよいかも知れない。

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スタンド部分には3/8インチのネジ穴が切ってあるのでマイクスタンドに取り付けができるが、そこまで大袈裟にしたら専有面積も大きくなるしもっといいマイクを買ったら?という感じ。しかしネジ穴を切るくらい簡単なことなのでおまけ的なものなんだろうけど(添付品としての三脚はなく、上の写真はNEEWERのもの)。

パターン切り替え(カーディオイド・オムニ)までできるようになっていて、オムニにすれば対面で座ってマイクを真ん中に置くみたいな使い方ができるが、これもネジ穴と同じく、問題なく使えはするけどもという感じ。

ダイレクトモニタはWindowsならオフ・オンができる(Q2Uなどと同じくダイレクトモニタのみの音量は調整できない)。iPad/Androidなどでも一応使える(ただしiPad mini 4(というか多分Lightning - USBカメラアダプタ経由で接続するタイプのiPad/iPhone)のDiscordはなぜか外部マイクを認識しないので注意。Zoomは使える)。

息の長い製品だけあってYouTubeには比較動画というか音声が結構上がっているので、気になったら検索してみるとよいかも。なお2022年10月現在Amacon.co.jpでは価格がおかしなことになっている(本体価格は3000円前後だが送料が5000円を超えたりして、下手すると総額はAmazon.comから個人輸入した方が安くなっている)ので、欲しいならサウンドハウスとかで買った方がよいかも。

NanoPi NEO3を買った

自宅のHP ProLiant MicroServer N54L(通称Gen 7)は実態として主にファイルサーバとして稼働してきたが、導入(2015年)から本体が7年経過し、2019年にCentOS 8にするついでにハードディスクを交換したものの、2021年末でCentOS 8のサポートが終了したためCentOS Streamに移行する以外の選択肢がなくなった(別にCentOS Streamではまずいわけではないが…)。

また、この間にDropboxに課金する生活になっており、ファイルサーバの機能は基本的にDropboxがあればいいんじゃないかという感じになったので、ファイルサーバ以外の機能を担う何かを用意し、MicroServerは引退させようと考えていた。

ファイルサーバ以外とは、具体的にはBUFFALO PC-OP-RS1(USB接続タイプの赤外線学習リモコン)を遠隔制御すること(=概ねftdi_sioドライバが動くこととApacheでCGIが動くこと)と、ついでにSSHで入ってちょっと作業みたいな感じのことができればよく、ほとんどスペックを必要としないはずなので、昨年頃からNanoPiが気にはなっていた。

そうこうするうちにCentOS 8のサポートが終了してしまい、どうにかしなといけないと思いながら8か月余りが過ぎたところでAmazonでNanoPi NEO3が売ってあるのに気づき、これはケースつきなので自分でケースを調達したり工作したりする必要がなく、折しも歴史的円安でKeepaの価格遷移を見ると今買うのはいかがなものかという気もしたけど、どうにかしないといけないので購入した。

前述の通りファイルサーバにする気はないけれども、ちょっと作業をするファイルを一時的に置く場所くらいは欲しいのと、当然PC-OP-RS1が接続できなければならないのでUSBピンヘッダをUSB-Aメスに変換するために

  • SanDisk microSD 128GB
  • SanDisk USBメモリ SDCZ430-256G-J57
  • StarTech.com USBMBADAPT

を一緒に買ったため、一層微妙な値段になった。せめて去年のうちに買えばよかった。

手順的な話

FriendlyCore Lite(Ubuntu 20.04 LTSベース)を使用する限り、中身は概ねただのUbuntuなのであまり特筆することがないが、取り敢えずFriendlyELEC Wikiの

https://wiki.friendlyelec.com/wiki/index.php/NanoPi_NEO3

に情報がまとまっている。

同機は自分で組み立てるわけではなく既にケースに入っているため、ケースが壊れそうで開けられないのでピンヘッダにアクセスできないという本末転倒なレビュー記事も見かけたが、USBやLAN端子がある側のケースの溝に厚紙とか差し込んでやると爪が外れてガチャのケースみたいに開く。USBピンヘッダの位置は公式にある写真の通りだが、ケース内で高さ方向にどのくらい余裕があるのかがよくわからず、結局ケースの上部に穴を開け、そこから出すような格好にした。ピンヘッダをUSB-Aメスに変換するやつはいわゆる9ピンタイプ(2×5で1か所がキーになってるやつ)でもいいと思うが、ケースの上に穴を開ける前提だと、その穴を通さないといけないのでコネクタが小さくて済むようにUSBMBADAPTを2個買った。まあケースに穴を開ける時点で見た目なんて気にする話じゃないけど…。

Ubuntuが起動した後、アイドル時にload averageがずっと1.00になるという謎症状があったが、究明する前に再現しなくなった。よくわからない。

PC-OP-RS1はCentOSで

# echo 0411 00b3 > /sys/bus/usb-serial/drivers/ftdi_sio/new_id
# vim /etc/udev/rules.d/50-udev-default.rules
KERNEL=="tty[A-Z]_[0-9]|pppox[0-9]_|ircomm[0-9]_|noz[0-9]_|rfcomm[0-9]*", GROUP="dialout", MODE="0666"

とかやって使っていたが、同じ感じで動いた。

UPSのAPC ES500も接続することにしてapcupsdを入れたが、こちらもすんなり動いたので特筆することもなく。

参考までにlsusbの結果。

$ lsusb
Bus 005 Device 002: ID 0781:5583 SanDisk Corp. Ultra Fit
Bus 005 Device 001: ID 1d6b:0003 Linux Foundation 3.0 root hub
Bus 004 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
Bus 003 Device 002: ID 0411:00b3 BUFFALO INC. (formerly MelCo., Inc.) PC-OP-RS1 RemoteStation
Bus 003 Device 001: ID 1d6b:0001 Linux Foundation 1.1 root hub
Bus 002 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
Bus 001 Device 002: ID 051d:0002 American Power Conversion Uninterruptible Power Supply
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub

Apacheの設定は少しはまったが、これは多分CentOSからUbuntuへの移行に伴う部分であって、多分本質的なところじゃないので省略。

あとcronの設定ではまった。crontab -eするとfdopen: Permission deniedとなり、なんでかわからないが/usr/bin/crontabのパーミッションが0755になっていて一般ユーザーでcronが使えないということで、調べた結果

# chown root:crontab /usr/bin/crontab
# chmod 2755 /usr/bin/crontab
# chown root:crontab /var/spool/cron/crontabs
# chmod 1730 /var/spool/cron/crontabs

して使えるようにはなったが、本当にこれが正しいのかよくわからない(RHEL系は/usr/bin/crontabのパーミッションが4755で、/var/spoolの配置も違うし比較ができない)。

最後にapcaccessLOADPCTがどのくらい減ったか残しておこうと思ったが、更改前後ともに41%のままで、よくわからなかった。いくらTurion II Neo N54Lが省電力(25W)だったとしてもMicroServerには3.5インチハードディスクを2台積んでいたわけで、UPSが壊れているのか単にまともに測定できていないと思われる。まあ、UPSも大分古いし…。

ハイブリッド(オンライン)会議に必要な機材の話

そもそもの問題意識は、オンライン参加OKとなっているハイブリッド会議にオンライン参加したら、映像が暗かったり乱れたりして見た感じよくわからないのはまだしも、ノートPC内蔵のマイクで拾ったような音声で会場内で反響して何を言っているのか聴き取れず、実質的に会議に参加したことにならないことがある、というのがあって、主催にはせめてここまではやって欲しいというか、なんかそういうようなところではある。以下、貸し会議室みたいな場所、数十人規模の会議を念頭にして(数人規模で、会議室でマイクを使用しないような場合はAnker PowerConfみたいなスピーカーマイクでいいと思うし、逆に数百人以上の規模であれば会場スタッフの技術支援も得られるはず)。

ざっくり理想的な状態とは何か

会場にいるのと同じように見聞きできる状態。しかし特に音声についてこれを実現するのは結構めんどくさく、人間の耳(というか脳)の音声処理を機械的に模倣するような話で、こちとら音響のプロであるまいし、現実的ではない。

では少なくとも必要な状態とは何か

話している人の声がクリアに聞こえる状態。もう正直それでいい。

では話している人とは誰か

司会、主に話す人(講師とか、誰かはともかく演台に立つ人とか)、会場で質疑をする人、が思い当たる。会議の性質上、質疑は用紙に書いて提出など発言による質疑をしないパターン or 質疑は演台にて行うパターンはあるかも知れない。

会場の音響設備によって場合分けをする

  • 会場の音響設備を操作できる(操作を依頼できる)場合(パターンA) …会場外の音声を会場に流し、会場ミキサの音声を(会場外からの音声を除いて=マイナスワン)配信に乗せる。会場設備がある程度の規模の汎用的なミキサであれば仕様上は対応可能なことが多いはず。
  • 会場の音響設備をあまり操作できない場合(パターンB)…施設側が会場を借りている人に設備をいじられたくないのでルール上禁止されているとか、会場設備はあるが会場スタッフに知識がないとか、放送向けミキサのため仕様上対応不能なこともある。具体的には外部入力だけができる場合。この場合、基本的に全て自前の機材で、音声出力を会場音響設備の外部入力に接続するだけにする(BGMを流したいとかいう要望があるからか、外部入力だけはできる会場がある)。

パターンAの場合はPCへの音声入出力はライン入力・出力さえあればよいから、PCにライン入力・出力ジャックがあればそこに接続するだけでよく、ない場合(近頃の特にノートPCはCTIAの4極ジャックでライン入力・出力が排他もしくはライン出力しか使えないことが多いと思うけど)はBEHRINGER UCA202みたいなものを使えばよい。ただしPCの機種によっては内蔵オーディオに常時ノイズが乗っていたりするので、PCにライン入力・出力があっても外付のオーディオインターフェイスを使った方がいいかも知れない。


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パターンBの場合、先の検討により話す人の場所が司会席と演台の2か所であるとすると、マイク2入力のUSBミキサがあればよいことになるが、その規模だとマイナスワンができない機種もあるので、新たにミキサを調達するなら仕様の確認をする必要がある。また、マイク2入力(もしくは1入力)であればUSBオーディオインターフェイスでも代用可能であるが、ダイレクトモニタ機能がないとマイク入力をそのまま会場設備から流せないのでその仕様の確認が必要であるのと、ダイレクトモニタ機能があってもオフ・オンのみで、会場外音声との音量バランスを調整しづらい機種もある(そもそもオーディオインターフェイスのダイレクトモニタ機能は本来こういう使途を想定したものではないはず。使えるけど)。またオーディオインターフェイスはミキサではないので、2入力だとマイク1の音声が左から、マイク2の音声が右から出力される仕様のものが多く(普通で?)、それを会場の音響設備に入力すると例えば司会のマイクは左から、演台のマイクは右から音声が出ることになり不自然になるが、天井スピーカーしかないような会場の場合、会場設備側で左右の音声がミックスされて問題にならないこともある。またPCに入力された音声は、ZoomやDiscordは基本的にモノラル音声として扱うので同様に問題にならないが、YouTubeのライブ配信は基本的に(とは限らないかも知れないが)ステレオなので、うまく設定しないと不自然になる。

話す人が3人以上の場合、もしくは会場にいる3人以上の参加者があまり主従なく発言する可能性がある場合は人数分ないし2人に1本など、手の届く範囲にマイクを設置することになる。なお、マイク3入力以上のオーディオインターフェイスも存在するが、飽くまでミキサではないので、こうした使途に向かない。


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いつも使う会議室が固定、つまり常にいずれかのパターン固定になるならいいが、都度会場が変わるような場合(の方が多いと思うが)に備えることを考える。この際、パターンA用の機材とパターンB用の機材を別々に用意してもいいが、1台で済むような機材がないか、ということも検討する。なぜかというと、例えばほとんどの場合はパターンBだが、たまにパターンAの会場を使うといった場合、備品をきちんと管理できない人がパターンA用の機材を紛失するからである。いつも同じ機材であれば紛失の可能性が下がるのではないか(もっともケーブルまで同じにはならないので、ケーブルを紛失してしまえば同じことだけど)。

パターンBでオーディオインターフェイスを使う場合、ダイレクトモニタをオフにすればパターンAでも使用可能であることが多い(マイクを接続できるオーディオインターフェイスはXLR/TRSのコンボジャックであるなど多くがライン入力と排他なので、マイクの代わりにライン入力すればよい)。問題はマイクが3本以上必要なためミキサを使用するケースで、ミキサはミキサである以上、入力された音声を出力する前提があるので、パターンAのために会場設備からのライン入力を音声として出力せずにPCにだけ送る設定ができる機種とできない機種がある。特にPCに送る音声がMAIN MIXとイコールで変更ができない場合、そうした構成が取れない可能性が高い。マイク3入力以上のUSBミキサとして例えばBEHRINGER Q1202USB XENYXがあり、これはうまく配線・セッティングすればパターンAでも使える(例えば会場設備からのライン入力をLINE IN 5に入れ、USB 2-TR TO CTRL RMをオンにし、CTRL ROOMの音声を会場設備に送るとか)が、2入力までのオーディオインターフェイスを使用する場合と比べるといくらか面倒になる。もちろん本当は備品を紛失しないのがいちばんよい。


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ワイヤレスマイクについて

対談のようなケースでは司会(コーディネーター)に1本、演台に2本のマイクがあるような形が想定され、いずれも有線マイクで構わないが、3本目のマイクを質疑用に使う(会場内を持ち歩く)ような場合、ワイヤレスマイクでないと不便なケースが考えられる。Amazonではいろいろなワイヤレスマイクが販売されているが、海外製品は国内で許可されていない周波数帯のことがある(国内で使うと電波法違反になるという意味)。国内で免許不要のB帯(800MHz帯)のワイヤレスマイクは広く使われているため、隣の会議室等からの混信の懸念が多少あるし、比較的安価なものは混信を回避しようにもチャンネルが変更できない機種もある。同じく免許不要のデジタル2.4GHz帯のものは到達距離も多少短く、他のワイヤレスマイクとの混信の可能性はB帯よりも低いとは思うが、Wi-Fiなどと同じ周波数帯を使っているため、それらと混信して使えない懸念がいくらかある。また、デジタルワイヤレスマイクはどの機種も遅延があり、機種によってはその遅延が大きく気になることがある。いずれも有線マイクと比べると結構高いのに満足に使えない懸念があり、まずは本当にワイヤレスマイクがないといけないのか、会議の運営方法自体を考えた方がよい可能性もある(下の写真はXvive XV-U3を接続したマイクPGA48とミキサQ1202USB)。


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会場がそんなに広くなく、質疑をする人の地声が会場内では聞こえるというようなケースの場合、その地声をうまくマイクで拾うのはワイヤレスマイクをどうにかするよりもっと面倒な可能性が高い。うまく設置すればコンデンサーマイクで拾えるかも知れないが、大抵そのマイクが会場音響からの音も拾うことになり、全体として音質(聴きやすさ)を保つのが難しくなると思う。

要は金もかけたくないし有線マイク2本でよいとなれば、先に述べたようにUSBオーディオインターフェイスだったり、前出のCLASSIC PRO AM02など安価な選択肢が出てくる(ただし後者はパターンAに対応できない)。素人が自力でやってみるレベルでは、その辺が限界だと思う。

補足:話す人が1人しかいない場合の話

ハイブリッド会議のサブ会場のようなケースなど、話す人が1人しかいないため、簡易な設備で実現したい場合(パターンBの最小構成みたいな形)。

SAMSON Q2UAudio-Technica ATR2100x-USBみたいなマイクを使用し、そのヘッドホン出力を会場の音響設備に入力する。これらのマイクはオーディオインターフェイス内蔵なので、ヘッドホン出力からは他会場音声と、ダイレクトモニタでそのマイク自身が拾った音が出力され、PCにはマイクが拾った音が送られるので、それだけで取り敢えず使える(ただしQ2Uのダイレクトモニタ機能はオフ・オンのみで、更にiOS/iPadOSでは設定変更ができず、Windowsで最後に設定した状態が維持されたりされなかったりする。対してATR2100x-USBはWindowsではダイレクトモニタがオフ・オンのみならず音量調整もできる一方、iOS/iPadOSにはそもそも対応しているという公式の記述が見当たらないが、 前回使用時の設定を維持せず、 接続するとダイレクトモニタが常にオンになる気がするし、そのデフォルト音量が大きい上に調整できないためホワイトノイズが結構気になる)。なお、USBダイナミックマイク自体はこの2種を除いてほとんどなく、USBコンデンサーマイクなら似たような仕様の物はたくさん出ているし同様に使えるとは思うが、そもそもの想定が会議なので、会議にコンデンサーマイクを持ってくのはちょっと…。


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補足:Zoomの場合の話

構成上マイナスワンができず、他会場音声が折り返しZoomに入力されたとしても、Zoomの場合はノイズキャンセルが働くため実際には問題が起こらず使えることがある。ただそれを前提にするのはよくない気がする。なお、Zoom以外のアプリの挙動は試したことがない。

補足:マニュアル(説明書)を読んでから買うべき

多くの機器はPDFマニュアルがWebで公開されている(サウンドハウスの商品紹介には製品マニュアルへの直接リンクがあるものが多く便利)が、ハイブリッド会議に使えるだけでハイブリッド会議のために作られたわけではないので、それに特化したマニュアルなどついておらず、メーカーによっては日本語版マニュアルがなかったり、日本語版があっても英語版マニュアルの方がマシだったりするので、事前にマニュアルを読み、買っても大丈夫そうかよく考えた方がよい。

CLASSIC PRO AM02の話

AM03などとともに昨夏(2021年夏)「配信向けUSBコンパクトミキサー」という位置づけでリリースされたものの、AM03程に需要がないらしく情報も見当たらず、まあそりゃマイク2本つなげる需要よりもライン入力やBluetooth接続による入力ができるAM03の方が需要あるよなーと思いながら、でも私はマイク2本つなげるクソ安いUSB対応ミキサを探していたので、5000円を切る価格(2022.05.03追記:私が買った直後に値上げされ、5000円台になってしまった)とあれば試してみざるを得ないと思い。
以下ブロックダイアグラムがあれば(あるいは私がかければ)ごちゃごちゃ書かなくて済むんだけど、ないものはないので。
まずUSB入力(PCからの入力)がチャンネル数のカウントに入っておらず、いじれない入力はカウントに入れないのが界隈の流儀な気はするけど要は2-TRACK(TAPE)INみたいな感じになる。
それとそもそもUSB出力(PCへの入力)はMAIN MIXとイコールである、と書いてあればいいのにと思ったけど(書いてない以上はそれ以外の可能性がない気もするけど)、あとは大体予想通りという感じ。CH2にゲインのノブがない(HIGH/LOWしか選べない)のは極端だなと思ってたけどマイクならHIGHでよいので、そんなに細かいことを気にしない会議的な配信ならよいかなという感じ。
CH1,2ともに絞ってUSB INをPHONESにしてPCから音を再生すると、PHONESにつないだヘッドフォンにPC内蔵オーディオみたいに微妙にノイズが乗る。まあ無音でなければ気にならないレベルというか、そんなに品質を求める用途じゃないと思うので。
ハイブリッド会議みたいな場面を想定するとUSB入力(他会場音声)は会場音響から出力されないといけないと思うけど、USB INをMAINにするとループバックする。Zoomならノイキャンが働いて事実上問題が起きないけど、USB INをPHONESにしてPHONESから会場音響につないだ方が、なんか間違ってるとは思うが精神衛生上はいい(USB INがPHONESなら当然マイク入力のみがUSB出力(PCへの入力)となる)。欲を言えばUSB出力がMAIN MIXとイコールなのかPHONESとイコールなのかが選べればよかった気はする。
個人的にはミキサでなくオーディオインターフェイスだけどSteinberg UR22mkIIがこの種の用途に最適と思っているのだけど、半導体不足の影響かAmazonで同機種は昨年の2倍くらいの値段で売られており、下手するとYAMAHAのUSBミキサMG10XUより高く、しかし出先で会場を借りてやるみたいな場面を想定すると運搬という手間があるから大は小を兼ねるとも言えないわけで、公称430gでUSBバスパワーで使えるAM02はニッチだとは思うけどそういう限られた場面なら全然ありかなーという感じはする。
あと私は多分使うことないけどファンタム電源が公称22Vだけど、TASCAM TM-90BM(9-52V対応)が動くのは当然として、MXL V67G(48V±5V?)やBEHRINGER C-1(36-48V?)も動くことは動いた。まあ大抵48Vなので、そこから大きく外れる電圧に対応できるか検証して品質を保証したり公称したりする方が面倒だと思うし、そんなもんだろうとは思うけど、自己責任でという感じ。
なおTO CH1のマイク用ミニジャックはプラグインパワーの(要はPC向けとしてありがちな)マイクが使えるわけでもなく、単にCH1のコンボジャックと同一らしく、ミニジャック⇔XLRメスのケーブルでマイクを接続すると動くが、なんでわざわざあるのかいまいちよくわからない。


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調べるのは大事だと思った近頃の話

実は1年前くらいまでφ3.5mmの4極(TRRS)ジャックの存在をよく知らず、しかも手元のデスクトップPC(HP)は前面のジャックに何かを挿すとメニューが出てきてマイク入力やライン出力から接続した機器を選ぶようになっていた一方、挿してもそういうメニューの出ないノートPCにプラグインパワーマイクを挿すとマイクとして動作せず、ヘッドホン専用ジャックであるかのような動作をするところから調べて、4極ジャックをヘッドホンとマイクに分配するYケーブルが存在することを知ったんだけど、あれもきっかけがなかったらずっと知らないままだったかもなーと。
ともあれその分配ケーブルを買ってマイク側にプラグインパワーマイクを接続すると(当たり前だが)動作して目的を達したのでしばらく忘れていたが、よく考えるとPC接続用に売られているプラグインパワーマイクは大抵3極であり、ヘッドホンはステレオだからLEFT/RIGHT/GNDの3極であり、GNDを共有しても5極でないと変なのでは?と思い始めたのだけど、iPhoneをはじめとしてPCでも標準的ピンアサインとされつつあるCTIAの場合、TIP(先端)からSLEEVE(根元)の順にLEFT/RIGHT/GND/MICであると説明されており、マイクは2極しかない。もう1つの極はどこに行ったのか、どういう結線になっているのか気になってテスタを当ててみると、マイク端子のTIPとRING(真ん中)はショートしていて、つまりTIP+RING/SLEEVEの2極構成になっていた。探すとそういう構造になっているPC用マイクが多いというような説明も確かに見つかり、挿せば動くから気にする人もいないのかも知れないけども…。
あと改めて調べると一部のスマホなどはTRRSジャックにイヤホン(TRS)を挿すとマイクの2端子がショートするのでマイクが接続されていない扱い(内蔵マイク有効のまま)となり、イヤホンマイク(TRRS)を挿すと同2端子がショートしないのでマイクが接続されている扱い(内蔵マイクが無効となりイヤホンマイクが有効)となるようで、うまい具合に考えられてるなーというか、調べるのは大事だと思った話。

ちなみにマイク関係で別件だけど2件前の記事でBehrigner UM2の話を書いてたけど結局あの後に購入し、他にも色々試したくて買ったけど、UM2が使い勝手の面でも質の面でもいちばんよかった気がする。DAW向けではないと思うけど私はそういうことがしたいわけではないし。ただ検索すると「5000円以下で手に入る」とか紹介されているサイトがあるが昨今そんな値段では入手できないか、あるいはそもそも在庫がなく、昨年(2020年)発売で同じようなポジションの製品であるM-AUDIO M-TRACK SOLOも度々在庫なし・入荷未定になっていて、コロナ禍の需要増と半導体不足のせいかなとは思うけど、なかなかコスパ高いと言い切れないのが微妙なところ。5000円だったら間違いないんだけど。

JJYリピーター

以前から電波時計の受信状況があまりよくなく、気にはなっていたが最近一層よくないのでなんとかしたいと思っていたが、なんとかするには一般的に何らかのJJYリピーターを設置するくらいしか方法がない。JJYリピーターは、要はJJYが送信するのと同じ信号を電波法に触れない程度の低出力で再送信するもので、一般的に時刻ソースとして以下のようなものが考えられる。

  1. JJY自体を受信し、再送信するもの(窓際なら受信できるが室内には届かない環境でもOK)
  2. GPS信号を受信し、時刻信号をJJYのフォーマットで再送信するもの(空が見通せる場所にGPSアンテナが設置できればOK)
  3. NTPにより受信した時刻を元にJJYのフォーマットで再送信するもの(地下などネット接続環境はあるが、JJYやGPSが受信できなくてもOK)
  4. 商用電源の50/60Hzを元に較正した時刻をJJYのフォーマットで再送信するもの(安定した商用電源さえあればOK)

ただ、そこまでする需要が乏しい(であろう)ことと、業務上時刻の正確さが必要な場合はそもそも家庭用のJJY電波時計に頼ることがないと思うので、ノイズ的に送信させるアイデア(例えばこういう感じの)などを除くと、この種のデバイスは概して安くなかった。が、共立電子が4.に相当するデバイス(P18-NTPAC)を従来より安価に出してきたので、ついカッとなって買ってしまった。

買った後に言う話ではないけど、例えば1.の場合、最低限必要な機能は送信する周波数(40/60kHz)の設定くらいで、3.の場合はネットワークに接続してNTPサーバを指定する機能が必要だけど、4.の場合は1.に加えて最初に正確な現在時刻を与えなければならない。P18-NTPACはその信号の入力用にフォトダイオードのようなもの(「デテクタ」(=検出器)と書いてある)があり、スマホやタブレット等と組み合わせてその画面の明暗(要はモールス信号的なもの)によって時刻や設定の情報を取得するようになっている。このため、本体にはそのデテクタ以外に、情報取得を指示するためのボタン・その受信状況を示す緑LED・時刻同期状況を示す2色LEDしかない。使用するまでに必要な操作(つまり正しい時刻を与え、送信周波数を指定すること)は極めて限定されているとはいえ、よくこんな設計を思いつくもんだなと思ったけど、更に凄いことに後者のLEDは同期後には10秒周期で既定のパターンで点滅し、しかも眩しいくらいの高輝度LEDになっている。これは一応手動調整のためのパターンということにはなっているが、通常運用時は意味がなく、ただ眩しい。

また、PDFマニュアルが大変に読みづらい。これもどうせ最初しか読まないからあまりどうでもいいのかも知れないけど、おそらく、操作手順の説明と動作の説明や注意事項がごっちゃになっていて、取り敢えず動かすためには必須でない情報が途中に書いてあるためではないかと思うけど、しかしそれだけニーズの少ない製品だということは伝わってくる。

ちなみにうちの場合、出力を概ね30%まで落としてもちゃんと同期するが、本当に30%出力になっているかを確かめる術はない。

オンラインなんちゃら用機材の仮まとめ

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、この間参加予定のリアルイベントが最初に中止(2月27日のゆかりんのBDイベ)になってから半年が経過したタイミングで、現在使っている機材のメモを取り敢えず残すことに。これ以外に買ったが常用していない機材の話は、また機会があれば(めんどくさいのでしないと思うけど)。

  • ダイナミックマイク SHURE PGA48
  • Behringer MIC 2 USB
  • K&M 238B ユニバーサルブラケット
  • マイクスタンド(伸縮するやつ)
  • Webカメラ iBUFFALO BSWHD06MBK
  • クリップライト ヤザワ CLC40X01
  • LED電球 アイリスオーヤマ LDA2N-G-E17-2T6

何に重きを置くかは使途次第だろうけど、結局オンラインなんちゃらに重要なのは声であり、声が明瞭に聞こえることが重要だと思っている。ダイナミックマイクからPCへの入力はaudio-technicaのAT-MA2があったので(数年前に購入しており、なんで持っていたのかは覚えていないが)これをUSBオーディオ(M-AUDIO Audiophile USB)に接続してを使っていたが、単体だとBehringer MIC 2 USBがコスパよさそうなのでその旨記しておく。一方でUSBコンデンサマイクは5000円前後でそれなりのがあり、相対的に音質はいいのだろうと思うが、オンラインなんちゃら向けとしては環境音を拾い過ぎてしまう嫌いがあるので、無難という意味では適当なダイナミックマイク+Behringer MIC 2 USBがいちばんいいんじゃないかと思っている。マイクをPCに接続するデバイスは、値段が高くてよければ次点としてBehringer UM2(これはダイナミックマイク・コンデンサマイク両対応でボリュームコントロールもあるので機能的にはむしろ上位)とかあるが、これは買ってないので批評しない。

なおWebカメラは昨今の状況下でどれもこれも在庫切れだったため偶然在庫があった物を買っただけで、性能は気にしておらず、設置にしてもメタクラックに洗濯ばさみで留めている。どうせWebカメラをつけるならキモい顔が影になるのは更にキモいので、せめて正面からの照明としてクリップライトをつけてみた、くらい。ただ電球的形状のものは点光源チックになるので、本当はバーライト(直管蛍光灯状のもの)がいい気がする。

で、上記7点で合計1万3千円くらいなので、そこまでやるかの参考までに。

プロジェクタつき時計

プロジェクタつき時計とでも言うべきか、時刻を(寝室などの)壁面に投影できる時計がAmazonにはちらほらあり、どれも中国製というより中国向け製品で、需要がありそうな商品なのになんで国内で見かけないのかなーと思いながら買ってみた。
電源はUSB給電で、ACアダプタがないのは楽でよいが、欲を言えば給電端子は本体の端の方にして欲しい。比較的ど真ん中にあって設置場所次第では邪魔。L字になっているUSBケーブルを別途買って使うことにした。
いい加減なスペックの中に「FMラジオ」があり、あまりアテにしてなかったが案の定海外仕様で87MHz辺りから上しか入らないが、FM補完(90~95MHz)は対応範囲なのでそれなりに使い物になる。またアンテナはロッドアンテナではなくビニル線が出てるだけなので、どこかにひっかけるなりする必要がある。感度は悪くないと思うが、比較的強電界地域なのでよくわからない。また目覚まし機能は5分で止まるので、流しっぱなしにできないので微妙(正直個人的には止まらないで欲しい…)。
温度・湿度計はかなりいい加減と感じるが、相対的変化はわかるのかも知れない。布団に潜っている状態で、出るとどのくらい寒いかは予測できる。
国内でまともな商品を作ったらこの値段では出ないとは思うものの、そもそも類似品を見たことがないのでこれはこれでありかなと。

DropboxをCentOS 7で動かす(2019年2月時点の情報)

Dropboxは2018年10月にLinux版のシステム要件を情け容赦なく更新し、これまで動いていた環境を切り捨てた。主には

  • Ubuntu 14.04 以上、Fedora 21 以上 のオペレーティング システム
  • Glibc 2.19 以上
  • Dropbox フォルダは ext4 形式のハード ドライブかパーティションに配置すること

などの要件が新たに科され、対応するディストリビューションについては(本質的問題ではないので)ともかく、xfsやbtrfsなどext4以外のファイルシステム上で使えなくなった。これはもともとext4以外を標準とするディストリビューションや、宗教上の理由でext4以外を使いたいユーザーへの打撃となった。しかしこれに対してはいくつかのworkaroundが考案された(e.g. btrfsでDropboxを使う とか btrfs? Dropboxさん, あなたが見ているのはext4ですよ とか)。ただ私自身は諦めてext4でフォーマットし直したので、これらの有効性は確認していない。
何より致命的な問題はglibcのバージョンで、CentOS 7はglibc 2.17を採用しているから、ファイルシステム問題をクリアしてもCentOS 7では動作させられなくなった。なおこのシステム要件の更新直後は上記ファイルシステムの問題と同様にglibcのバージョンを騙してやるworkaround(e.g. 2018年版、CentOS 7 で Dropbox を使う)があったようだが、その後にDropboxがアップデートされ、少なくともglibc 2.18を呼ぶようになったみたいでこの方法もまた使えなくなった。
当然システムのglibcをアップデートしてしまうのは影響範囲が甚大で危険だから、Dropboxだけが使う新しいglibcを別に入れるのが比較的安全だとは思っていたが、新しいglibc自体のビルドに必要な要件をCentOS 7が満たしていないので、ちょっとてこずった。
同じようなことを試した人も既にいたが、何が違ってうまく行かないのか不明なので、取り敢えず手元でうまく行ったメモ。

Developer Toolset 7を入れる

新しいglibcをビルドするにはGCCなどのバージョンが古いため、Developer Toolsetを入れる。現在の最新版は7であるが、どんどん更新されているようなので新しいバージョンが出ているのかも知れない(現在はたまたま7だが、CentOSのバージョンと一致している、とかいう性格のものではない)。

$ sudo yum install centos-release-scl
$ sudo yum install centos-release-scl patchelf
$ sudo yum-config-manager –enable rhel-server-rhscl-7-rpms
$ sudo yum install devtoolset-7
$ scl enable devtoolset-7 bash

新しいglibcを入れる

現在の最新版はglibc 2.29だが、試行錯誤の過程でglibc 2.27を入れた(別にゆかりんの誕生日だからと思ったわけじゃない)。 Developer Toolset 7であれば問題はないはずなので、本当は最新版を入れた方がよい気がする。(参考にしたサイト:Dropbox - glibc and file systems support

$ tar xzvf glibc-2.27.tar.gz
$ cd glibc-2.27
$ mkdir build
$ cd build
$ ../configure –prefix=/opt/glibc-2.27
$ make
$ sudo make install

patchelf する

処理内容の想像はついているが、理解していない。Dropboxはしょっちゅうバージョンアップするので、最新のパスにする。バージョンアップした後にまたpatchelfする必要がある気がするが、まだそこまで確認していない方法は下の補足を参照。

(2019.02.23追記:Tumblrの仕様でsetの前のハイフン2個をダッシュに自動変換してしまうようなので、コピペの際にはご注意

$ patchelf –set-interpreter /opt/glibc-2.27/lib/ld-2.27.so  ~/.dropbox-dist/dropbox-lnx.x86_64-66.4.84/dropbox
$ patchelf –set-rpath /opt/glibc-2.27/lib ~/.dropbox-dist/dropbox-lnx.x86_64-66.4.84/dropbox

シンボリックリンクとかはる

(参考にしたサイト: CentOS7でDropBox glibc2.9以上でないと使えなくなった対応

同サイトのglibcバージョン表記は誤記(2.7→2.17、2.9→2.19)だと思うが、取り敢えず気にしないことにする。

$ cd ~/.dropbox-dist/dropbox-lnx.x86_64-66.4.84/
$ ln -s /lib64/libgcc_s.so.1
$ ln -s /usr/lib64/libstdc++.so.6
$ ln -s /lib64/libz.so.1
$ ln -s /lib64/libgthread-2.0.so.0
$ ln -s /lib64/libglib-2.0.so.0

Dropboxを起動する

インストールから行う場合は公式サイト参照

$ export LD_LIBRARY_PATH=~/.dropbox-dist/dropbox-lnx.x86_64-66.4.84:$LD_LIBRARY_PATH
$ ~/.dropbox-dist/dropboxd

うまく行くのを確認したら、LD_LIBRARY_PATHを加えて起動するスクリプトでも用意するとよいかも。例えばこんな感じ?

#!/bin/sh
export LD_LIBRARY_PATH=~/.dropbox-dist/dropbox-lnx.x86_64-`/usr/bin/cat ~/.dropbox-dist/VERSION`:$LD_LIBRARY_PATH
exec ~/bin/dropbox.py “$@”

Dropboxアップデート時の補足(2019.02.23追記)

Dropboxのdaemonは新しいバージョンを自動的に探して自動的にアップデートするが、上記手順からしてこのアップデート機構はうまく動作せず、何らかの工夫が必要となる。放置しておくと、自動アップデートを試みた後、予想通り古いglibcを見に行ってしまう。

ImportError: /lib64/libc.so.6: version `GLIBC_2.18’ not found (required by /tmp/.dropbox-dist-new-45n94tcl/.dropbox-dist/dropbox-lnx.x86_64-67.4.83/dbxlog._dbxlog.cpython-36m-x86_64-linux-gnu.so)

取り敢えず手動で回避しておいて、後から自動化する方法を考えることにする(以下の手順はscl enable devtoolset-7していない通常の環境下で差し支えない)。

$ dropbox stop
$ dropbox update

アップデートそのものは途中まで成功するが、ここでも(当然)エラーが出るので、手動で処理する。

※上と同じでTumblrの仕様でsetの前のハイフン2個をダッシュに自動変換してしまうようなので、以下コピペの際にはご注意

$ dropbox stop
$ cd ~/.dropbox-dist/dropbox-lnx.x86_64-`/usr/bin/cat ~/.dropbox-dist/VERSION`
$ patchelf –set-interpreter /opt/glibc-2.27/lib/ld-2.27.so dropbox
$ patchelf –set-rpath /opt/glibc-2.27/lib dropbox
$ ln -s /lib64/libgcc_s.so.1
$ ln -s /usr/lib64/libstdc++.so.6
$ ln -s /lib64/libz.so.1
$ ln -s /lib64/libgthread-2.0.so.0
$ ln -s /lib64/libglib-2.0.so.0
$ dropbox start

(2019.05.03追記)最終的には自動化したいが、まだ実現してない。ちなみにアップデートを試みている際は

$ dropbox status
Dropbox をアップグレード中…

となるため、この返り値をキーにして自動化できるとは思うので、誰か実現したら教えろください。

(2019.09.07追記)アップデート自動化の方法は http://www.haijiso.com/pc-memo/1553154674 に記載した。