最果ての空を目指す大遠征、そこで展開される飛空士の戦いと恋の行方を紡ぐ物語です。
2011年に映画化された第1作『とある飛空士への追憶』と同じ世界観ながら、場所も立場も全く違うキャラたちが本作の主役!未知を探求する空の旅路、これだけでも非常に胸高鳴りますが、さまざまな人間模様もまた見どころです。
国を追われた元皇子の主人公は復讐を胸に旅立つも、仲間との交流や好きな女の子への恋心を通じて成長し、やがては誇り高き飛空士へ……。
5巻完結で物語の緩急が上手く構成されているところもいいですね。和やかな日常が一変して残酷な現実に突き落とされる場面など、対比がとても印象に残ります。
今年からアニメも始まり、空戦シーンがどう表現されるのか非常に気になる……!
原作ではキャラの心情や詳細な設定も書き込まれていますので、アニメで映像ならではの演出を楽しみつつ、原作で世界観をより深く味わうのが一番!
激動の時代を翔け抜ける飛空士の物語、どうぞご覧くださいませ!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2013年01月01日
最高だった。
ただ、再会のシーンがなかったことが残念。そうなるであろう未来を暗示して終わるのはいい手法だとは思うけど、少し物足りないな。
とは言え、素敵なお話を読ませていただいたという感じ。高水準でアニメ化するといいのにな、と、思う。
Posted by ブクログ 2012年08月26日
「恋歌」完結。
別れを余儀なくされた二人。再会を誓った。
辿り着いた「空の果て」。故郷の家族との再会。
――歌えない恋の歌もある。 君は最高だよ。
再びの出立。 願わくば、二人の再会が読みたかった。
描かれなかった二人の物語を想像するたびに想いが馳せる。
素晴らしい物語をありがとう。
Posted by ブクログ 2011年08月19日
素晴らしい!!! この一言に尽きます。もう何度、目頭が熱くなったことか……。 カルとクレアが会えてきっちりとしたハッピーエンドでも良かったけど、沸き立つ希望に溢れる終わり方も良かった。 「歌えない恋の歌もある」 ここのシーンは切なかった。 文章の美しさ、豊富な語彙、迫力のある空戦描写。 こんなに素敵...続きを読むな物語に出会えたことがすごく嬉しい。
Posted by ブクログ 2011年08月19日
「読んだ!」「終わっちゃったー!」と言いたくなる。追憶と同じで、強引なところもあるけれど爽やかなラストだった。
やはり続きが読みたくなるような終わらせ方だとも思った。
何気なく追憶を手に取って、それから恋歌にも手を伸ばしてよかったと心から言える。
まだまだこの世界の話を読んでみたい。
Posted by ブクログ 2011年05月17日
最終巻としては、ありじゃないでしょうか。
最愛の人との別れ。
思い出が詰まった第二の故郷イスラとの別れ。
旅が終わり、同胞との別れ、、、、
成長し、前へ進んで行く過程で、沢山の素晴らしいものを獲得するのと引き換えに、多くの別れもある。
そんな切なくも、未来への希望に溢れた最終巻でした。
それにして...続きを読むも、アリエルが切ない!!!!
メインヒロインはどうみてもアリエルでしたね。
Posted by ブクログ 2011年10月08日
(裏表紙の)『超弩級スカイ・オペラ「恋歌」、感動のフィナーレ!!』の言葉に偽りなし。 もう間違いなく名作!
最終巻だけあってグッと来る場面が多かったです。 中でも終章の彼女の想いが明かされるところとかね。
この恋歌シリーズのあとにまた追憶を読みたくなるから不思議ですねー。
Posted by ブクログ 2011年02月11日
待望の最終巻。
物語としての山場は前巻までだったようで、5巻ではあとがきと言うかあとがたりのような印象を受けた。本文の何割かはナナコの著書からの引用という形を取っているし、話も坦々と進んでいくので余計そう感じる。
凱旋式後はカルエルだけでなく、三人称の視点で寮生のその後がそれぞれ書かれていて、読んで...続きを読むいて後夜祭のようななんとも言えない気持ちになった。
物足りない感じもするが、この物語の締めとして良かったと思う。
Posted by ブクログ 2011年02月10日
シリーズ最終巻。
悪評を書く気にはならない大きな満足感はあるが、満点とはいいたくない若干すっきりしないものが残った。全員が望んだとおりになんてならないし、ましてや恋愛は難しい。彼女はほんとうに幸せになれたのだろうか・・・
ところで、夜が明けようとする時刻、通勤電車の中で、ちょうどチハルがミツオ...続きを読むの実家を訪れたシーンに差し掛かり、一瞬周囲の空気と作品が同期した気がした。慌てて口を押さえ欠伸をする真似をするが涙出過ぎ。たくさん描いてくれたエピローグのひとつに過ぎないのに何か好きなシーンでした。脇役に過ぎないかもしれない二人にちゃんと焦点をあててくれたのも嬉しかった。
それにしても、この世界の果ての風景としくみには驚いた。きちんと説明してくれとは言わないけど、このまま終わってしまうのかねぇ。
Posted by ブクログ 2011年02月10日
読み終わったあと、登場人物に対する様々な思いが去来した。
そうさせてくれるのは、まず既刊で積み重ねてきた過程があればこそだし、この一冊の中でも徐々に成長していく少年たちを見ていたからだろう。
本作の結末は読んだだけでははっきりとはわからない。だが、少年たちが進んだ道は確かにはっきりと見えた。だか...続きを読むらこそ、彼らの未来を想像できる“物語”としての価値を本作は生み出しているのではないだろうか。
1巻を読んだ時にも想像もつかなかった読後感を与えてくれた本作に感謝したい。
Posted by ブクログ 2011年01月21日
3巻や4巻に見られる派手な戦闘シーンはないものの、終盤の演説シーンなど見所は多く非常に楽しめた。
最後の終り方ははっきりしたものは提示されず賛否両論あるかもしれないが、読者に想像させる隙間を作ったのは読後にいろいろと考える事が出来て自分にはよかった。
楽しみにしていたシリーズが終った時の虚無感という...続きを読むか消失感が半端ないのは、それだけ自分がこのシリーズを楽しんで読んでいたんだと実感する。
今後この’とある飛空士’シリーズが続くのか、はたまた違うシリーズが始まるのかは現時点では分からないが、この作者の次回作には大いに期待したい。
Posted by ブクログ 2011年01月20日
シリーズ最終巻。『追憶』とは異なり5巻に及ぶ長編ということで、シリーズを通じた見どころとしては主人公カルエル・アルバスの成長にあるかと思う。1~5巻(4巻は無いけど)の表紙に描かれた彼の容貌を見るだけでも、その変化はありありと見てとれる。
クレアが空族の下に去ってからは物語の時間経過に比べてペー...続きを読むジ数が非常に少なく、その間にカルエルが抱えていた感情は多くは語られていないが、一人で空族に挑もうと飛び出したことがあったと後日談で語られている。それほどまでに熱した感情を常に自分の胸に抱きながら長い年月を送っていたことを考えると、彼を突き動かしたものの巨大さ、それを抱き続けた彼の強さに心を打たれる。
途中で読むの止めなくて本当に良かった。その後分かりきったような結末をダラダラと続けずにしっかりと完結してくれた点からは、ガガガ文庫の他の小説も読んでみたいと思わせてくれる一冊だったと思う。
Posted by ブクログ 2011年01月20日
シリーズ通して名作でした。犬村先生の次回作に期待しております。
「こういう演出を絵にすると綺麗だろうなぁ」ってのを文章で書くのがうまい作家だと思いました。
「とある飛空士への追憶」での最終章を思わせる描写の美しさが、キラキラ光る。
空戦はないです。そういうのは4巻がピーク。本巻はほぼ後日談のような...続きを読むもの。
1冊まるごとグッドエンド?
ただ…、
「とある飛空士への恋歌」を歌う人間が、幸せを約束されたヒロインとは限らない。
最初のカラーピンナップ挿絵で、すでにヒロインの顔じゃなくなって、哀しそうなアリエルが印象深い。
「追憶」はファナ様の話だった。「恋歌」は…、
クレアは今回、一貫して
分厚い壁の向こうにいるお姫様として描かれている。
それだけに一度きりの邂逅シーンがマジで…。
アリーは整備士の娘で、アリーは身分違いの義妹で、アリーは怪我をして飛空士になれなくなって…
アリーは本当に強い子。アリーはいいこ。
アリー…。
Posted by ブクログ 2011年01月19日
一気に読んでしまった。普段はこういう終わり方の話は好きではないけど、この話はこれで良かったと思う。
シリーズを通じて、読んで良かった。
これで心置きなくレヴィアタンの恋人の続編を書いて欲しい。
Posted by ブクログ 2011年01月19日
シリーズ最終巻。
カルエルの成長物語だったように思う。
クレアとアリエルの二人の対称性に考えるものがある。
「歌えない恋の歌もある」このセリフが物語っている。
Posted by ブクログ 2022年09月07日
期待の方が大きかっただけに、少しばかり残念なところが目立つ。
3巻後半、4巻におよぶ壮大なクライマックスを演じることができた彼らの、その後。
無理に物語を終わらせようとする考えが見え隠れして、駆け足感が否めない。
さらに、物語を盛り上げる一端となった某人物らとの邂逅。
これまた素っ気無く描か...続きを読むれているため、既読の方は物足りなさを感じるだろう。
が、一冊丸々とは言わないが力いっぱい完結へと向かい、きちんと描き切った作者の意思。言葉の端々にライトノベル感が漂うが、だからこそ真っ直ぐな言葉が届きやすくなっている。
ライトノベルとしては、一級品である。
作者のこれからに期待したい。
とりあえずは、お疲れ様です。
Posted by ブクログ 2014年09月09日
クレアが創世神話に登場する「風呼びの少女」であることを知った空族は、彼女の身柄を引き換えに、停戦を持ちかけてきます。イスラを統治するルイス・デ・アラルコンとアメリア・セルバンテスは、空族相手にぎりぎりの交渉を続け、ついにクレアと空族の第二王子を互いに親善大使として送り出すことで合意します。
やがて...続きを読むクレアが出発することになり、イグナシオのとりなしでクレアと再会することになったカルエルは、そこで自分がカール・ラ・イールであることを明かし、彼女を取り戻すことを誓います。
やがてイスラは「空の果て」へと行き着いて崩壊し、カルエルたちはバレステロス共和国へと帰還することになります。そのころ、共和制に倦んでいた市民たちの間に、王制の復活を求める声が沸きあがっていました。そんな彼らの前で、カルエルは元皇子として演説をおこなうことを決めます。彼は大勢の人びとの前で、ニナ・ヴィエントを取り戻したいという思いを語ります。世紀のロマンスに人びとの熱狂はいやが上にも高まり、やがてカルエルはクレアのもとへ向かって旅立つことになります。
クレアへの想いを胸に新たな旅に出るカルエルと、そんな彼を普段と変わらない態度で送り出そうとするアリエルの別れのシーンをラストに持ってくることで、ベタついた感動を避けるのは、ライトノベルではなかなか見られない、きれいな締めくくり方になっています。
Posted by ブクログ 2013年05月19日
カルとクレアのハッピーエンドを期待して読むと、なんとなくしっくりこないというか物足りないと思う終わり方かもしれないな、と思いました。
私は、物足りないと思いつつも、こういう終わり方もありかなと、最後ナナコの手記の部分を読んで思いました。
きっと、クレアもカルも含めたみんなで大人になっても仲良くしてい...続きを読むる、そんな彼らの未来を信じたいですね。
それにしても……途中、私は結構涙してしまって、終わって欲しくないな、と読む手をとめてしまうくらいおもしろかったです。
もう一度最初から読み返したい作品です。
Posted by ブクログ 2012年01月03日
一つの恋の歌が奏でられ,一つの恋の歌が音を鳴らさず消えていった。そんな感じかなぁ,と読み終わって。怒濤の4巻からの引きからの展開。その勢い変わらず,私の涙腺を直撃しまくってくれました。もう,涙がぼろぼろと。カルのクレアへの気持ち。クレアのカルへの気持ち。そして,アリーのカルへの気持ち。同じ仲間たちと...続きを読むの思い出。旅の目的地へと辿り着き。そして,最後に辿り着くべき場所へと。展開の見事さ,綺麗さに魅了されました。少年少女の出会いが世界を変え,はじめての恋が未来を切り開く。凄く素敵な,素晴らしい物語でした。
Posted by ブクログ 2011年07月15日
シリーズ全体としては好きなのだが、レーベルの読者層を意識したのか、必要もなくラノベ的会話を挿入する、キャラの描写不足(もしくはバランスの悪さ)など、「追憶」に比べると気になる点が多かった。好きだけどね。
Posted by ブクログ 2011年02月18日
キャラクターの掛け合い、成長に笑い、涙する。
もっとあのキャラを!というのは後から振り返れば思う部分もあるが、全体として話が綺麗にまとまっているので、こういう作品で良いのだと思う。
世界が優しくなればいいなと思わせる作品。ホロリきます。
改めて前作「とある飛空士への追憶」を読みなおしてみよう!^^
Posted by ブクログ 2011年05月02日
緊迫する外交交渉。カルエルの成長とアリエルの秘めた想い。期待を裏切らない感動のエンディングでした。
外伝として、ナナコ・ハナサキ『空の果てのイスラ』、出ないかなぁ。
Posted by ブクログ 2014年08月15日
エピローグ巻でした。
プロローグに2冊、更にエピローグにも1冊を費やした人類資金ばりの壮大な構成は大作と呼べるのでしょう。
シリーズにおけるテーマは初めから一本だった様ですが、途中フラフラと彷徨っている印象を与えかねない展開もあり、フラストレーションが溜まったりもしました。
しかし最後は落ち着く所に...続きを読む落ち着いて大団円という感じです。
本巻の見所は親父さんの格好よさですかね。
"卑しさも尊さも、生まれや身分や職業にあるのではなく、こころの在り方のみにあるのだと、ミハエルはその生き方で教えてくれた"
見習いたいものです。
Posted by ブクログ 2011年09月11日
1冊使ったエピローグ。フォトジェニックの良いシーンの連発で、旅の終わりを飾ってくれます。絵になる風景に対して「その大艦隊を作る予算はどうするの?」とかは多分野暮。革命起こすくらい民草は困窮していたのにね。
Posted by ブクログ 2011年03月13日
浮遊する島で空の果てを探しに行くスカイ・オペラ5冊目。完結編。
空戦は3、4巻で終わり、5巻は戦後処理。
これで皇子と巫女は平和裏に引き離され、過去のしがらみを忘れて、ただ再び取り戻すために邁進することになる。
エンドシーンは見えないものの、道は間違い無くひかれているので、この終わりはまあ良いので...続きを読むないかと思う。
最終巻なので全体の感想を言うと、
状況に放り込まれての熱い空戦を描こうとするよりも、もう少し戦う根拠や、強くある理由を見せてもらったほうが、私にはいろいろ納得が行った気がするのですよ。
当然技術が必要なはずの空戦で、学徒が正規兵以上の活躍を見せたり、普段成績の良くない皇子が急に覚醒したり。
運命の急な変転もやむなしとも思うけど、5巻やるなら、もう少し積み重ねも、と。
あと思ったのは、空族がどういうモチベーションを持って、あれだけの兵力を構築、維持していたか、読んでいる方は不思議に思うのに、ろくに書かれていなかったこと。国家として食料生産に大きな課題がありそうな、気がしてならないですよ。
まあ燃料が無料の世界だから、漁をしていればなんとかなるのかもしれないけれど、どちらかというと、侵略を前提としているぐらいの方が、馴染みやすい気がするところです。
あとは、世界の形が、恥ずかしながら私が昔考えていたものにかなり近く、もうちっと活かせなかったかなあ、と、やはり思ったり。
キャラクターについては、貴種流離譚になったせいか、主人公にもあまり移入できず、ヒロインも取っ付きは悪く、妹も変に超人になってしまったせいで行ききらず、群像劇としても、移入対象になると死んでしまう有様で。
イグナシオとアリーが幸せになってくだされば良いと思うぐらいです。
引き込まれるところもあったし、おもしろくなかったわけでもないけど、星は3つが妥当なところ。
Posted by ブクログ 2011年01月20日
イスラとの休戦交渉の座に就いた空の一族の要求は、風呼びの少女ニナ・ヴィエントの身柄だった。
イグナシオの取りなしにより機会を得たカルエルは、出立の日、想いの丈を彼女にぶつける。
「このまま逃げよう、クレア。ふたりで。空の果てまで――」かつての力を取り戻し、愛すべき人を救った風呼びの少女。革命によりす...続きを読むべてを失い、追放劇の果てにかけがえのない生を得た元皇子。
ふたりの選ぶ道、未来は……!?
王道のストーリー展開。
「歌えない恋の歌もある」という文章とイラストから予想されるとおり(以下略)。