ひぐらしのなく頃に 「祟殺し編」あらすじ【※ネタバレあり】その3


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ひぐらしのなく頃に 祟殺し編 其の参「境界」

【この記事には「ひぐらしのなく頃に」のネタバレを含みます】

圭一に頭を撫でられたことで、過去がフラッシュバックする沙都子。

兄・悟史に頭を撫でられたこと。

叔父、叔母に虐待されたこと。

思い出したくないことを、次々に思い出し、錯乱する沙都子。

極度のストレスからか、嘔吐。

そのまま教室の隅のカーテンにしがみつき、泣きながら「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」

沙都子の精神状態が限界に近いであろうことは、容易に想像できます。

そんな沙都子の姿を見た圭一は、決心します。

友達も頼れない、行政も頼れない、でも、あんな沙都子を見過ごすなんてできない。

だったら、自分が何とかするしかない。

そう、自分が沙都子の叔父を殺すしかない。

放課後、自宅に帰った圭一は、推理小説が好きな母に聞きます。

「母さんが今まで読んだ中で、一番面白かった小説の事件は?」

「一番…難しいわね…」

「完全犯罪…とか」

「完全犯罪ね…真の完全犯罪は物語にならないわよ。だって、『起承転結』の『起』の部分が起きないわけでしょ?事件が起きなければ捜査も始まらない。だから、完全犯罪は物語にはならないの」

『事件が起きなければ…死体が見つからなければ、事件にならない!』

圭一が目指すべきところは「完全犯罪」。

そんなに容易なことではないと思いますが…。

ただ、確かにテレビや新聞で報道される「事件」は、何かが起こったから「事件」になっているわけですからね。

沙都子の叔父を殺したとしても、死体が見つからなければ事件にならない。

いなくなったことで「失踪」や「捜索願」はあり得ますが、自分の妻がオヤシロ様の祟りで亡くなった際、自分がターゲットになることを恐れて雲隠れし、ほとぼりが冷めたころに戻ってくる…。

そして定職にも就いていないようですし、昼間から麻雀しているくらいですから。

まともな人間ではないので、「誰かが探す」という可能性も低いでしょう。

「死体が見つからない」ことを前提に考えれば、圭一の着眼点は良いのかもしれません。

「殺人」自体を是とするかは、別の議論として…。

圭一は叔父殺害の準備を始めます。

獲物は「金属バット」。

沙都子の兄・悟史が雛見沢ファイターズに所属していたころ、使用していたものが、学校のロッカーにありました。

沙都子とを助けるための武器として、これ以上適したものはないでしょう。

圭一の移動手段は徒歩か自転車。

死体を埋めることを考えると、殺害場所と死体を埋める場所は、近くなければなりません。

殺害場所を決めた後は、更にもう一つの準備。

圭一は、決行の日を「綿流しのお祭り」当日に決めていました。

人がいなくなっても、「オヤシロ様の祟り」で済まされる日。

その綿流しのお祭り当日、沙都子を家から連れ出してもらわなければなりません。

魅音に電話し、当日沙都子をお祭りに連れて行ってほしいと頼む圭一。

「圭ちゃんは、来ないの?」

あたり前な質問です。

村中の人が(祟りを恐れて)参加するお祭りに、なぜ圭一は参加しないのか。

「その日はちょっと用事があって…」

ベタな回答です。

「圭ちゃんもか…」

「『も』って、どういうことだ?」

「昔、そっくりな電話を受けたことがあってね。悟史から。自分はお祭りに行けないから、沙都子を連れて行ってくれ、って。」

圭一は気づきました。

沙都子の叔母が「オヤシロ様の祟り」に遭って死んだのは、悟史が殺したのだと。

叔母を殺害するから、自分は祭りに行けないから、沙都子を頼む。

圭一の行動は、悟史の行動をトレースしていました。

決行当日。

殺害した沙都子の叔父を埋めるため、あらかじめ穴を掘る圭一。

雛見沢に越してくる前の自分を思い出します。

平凡な成績だった圭一ですが、実はIQが高く、問題のとらえ方ひとつで難問も軽く解けてしまうことが分かった圭一は、ぐんぐん成績を伸ばします。

成績を伸ばす圭一への妬みから、周りの生徒が圭一に嫌がらせを行うようになります。

端的に「いじめ」ですね。

学校が嫌になり、家に閉じこもる圭一を見かねた両親が、田舎への引っ越しを提案します。

それが雛見沢でした。

みんなで部活をした。

沙都子が食事を作ってくれた。

楽しかった日々。

その日々を取り戻すために。

もうすぐ終わる。全部終わる。ひぐらしがなく頃に…全部終わる…

夜、おそらくまだお祭りの最中でしょう。

学校に忍び込んだ圭一は、職員室から沙都子の家に電話をかけます。

興宮警察署員を名乗り、「北条沙都子さんを保護しています」と。

ブツブツと文句を言う叔父ですが、「詳しいことは署でお話ししますので」と言うと、渋々了承する叔父。

今度は殺害予定場所へ急行する圭一。

悟史のバットを握り、叔父が通るのを待ちます。

原付に乗り、ヘルメットのあご紐をとめず、くわえタバコ。

金髪のパンチパーマに金のネックレス。

ザ・チンピラ」です。

コミックス版「ひぐらしのなく頃に 祟殺し編」
1巻表紙の北条沙都子

最初の一撃でバイクから転げ落とすことに成功しますが、圭一の尋常でない表情を見て、叔父は逃げ出します。

追う圭一。

後ろを振り返り、撒いた、と安心した叔父を、先回りしていた圭一がバットで殴打。

そこからは逃げる隙も与えず、ひたすら殴り続けます。

ついに事切れたか、動かなくなる叔父。

撲殺。

最初の一撃を食らわせた場所で、そのまま殺害する予定だった圭一。

が、叔父の逃走により、場所がだいぶ変わりました。

死体を埋めるように、と掘った穴もだいぶ遠くなり、大人の死体を中学生が一人で運ぶには厳しい距離に。

止む無く、再び穴を掘る圭一。

叔父の乗ってきた原付を、鬼が淵沼に投棄。

途中雨が降り始め、びしょ濡れになりながら穴を掘り、死体を埋め、倒木で隠します。

疲労困憊の圭一。

しかし…やり遂げました。

楽しかった日々を、沙都子の笑顔を取り戻すために…。

雨の中、スコップを担ぎ、自転車を引きながら帰途につく圭一。

疲れ切った圭一は、すぐ横を車が通り過ぎた拍子に、道に倒れこんでしまいます。

車から降りてきたのは、「鷹野 三四(たかの みよ)」さん。

入江診療所の看護婦さんです。

思わぬ邂逅に驚く圭一。

「どうしたの?こんな夜中に」

あたり前の質問に対し、

「レナと宝探しに行ったときに、スコップを忘れて…」

雨の中、傘もささずに、スコップのために、しかもダムの反対方向から歩いてきているのに…。

どうやら足をくじいた様子の圭一。

鷹野さんが車に乗せてくれることになります。

走り出してすぐに、全身の血が逆流するような、高野さんの一言。

死体、上手に埋められた?

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