セクターとは簡単に言えば、ディスクに書き込む最小の単位です。
従来は、512byteがその最小単位となっていましたが、近年では容量効率や信頼性の点で優位性があるアドバンスド・フォーマットと呼ばれる4KBのディスクが出てきています。
セクターの詳細な説明についてはSeagateさんやGoogle先生にお任せします。
以下Seagateさんのサイトの説明です。
「アドバンスド・フォーマット4Kセクター・ハードディスク・ドライブへの移行」
4KBは優位なのですが、未だに対応していないアプリケーション、ミドルウェアなどもあります。
例えばIBMのDb2で"No FileSystem caching" 表スペースを作成する場合はセクターは512byteである必要がある、という以下のFlashやTechnoteが出ています。
「DB2 を Power Systems の内蔵ストレージで構成する場合のハードウェア構成上の注意点」
「Database creation is failing with "Disk full" error during DMS tablespace creation on a storage subsystem with a sector size other than 512 bytes.」
Spectrum Protectは以下のように明確にTechnoteが出ています。
「Support for 4k Advanced Format volumes for server DB」
2020年6月時点でSpectrum ProtectはDb2 11.1を使用しており、4KBをサポートしません。
従って、OSが4KBをサポートしていたとしても、ミドルウェア等によっては使用できませんので事前に調査が必要です。
なお、内蔵ストレージだけではなくFibre接続などの外部ディスクにおいても4KBのセクターサイズを設定可能なものは上記の制約に当てはまります。
IBMの外部ディスク装置では、FlashSystem 900やFlashSystem 840が4KBを設定可能ですのでご注意ください。
私自身は現時点ではまだ512byteを使用し続けるのが無難だと考えます。